ちょっと心配 (続)
厚労省の発表を受けた報道によれば,二回にわたって武漢からのツアー観光客を乗せたバスの運転手が新型肺炎に感染した.この運転手は,ヒトからヒトへの感染と見られ,また日本人初の感染例である.詳しくは《日本人で初感染 国内で人から人へ感染か バス運転手 東京 - 大阪往復》(FNN.jpプライムオンライン 2020/01/29 01:38)
また北海道で中国人二人が発症し,これで日本国内の発症例は七人となった.
武漢からのツアー観光客は既に帰国しているが,この二団体が移動した各観光地で,彼らに接触した日本人の発症が懸念される.特に食事会場とホテルが問題だが,厚労省は把握している各施設名を発表するかどうか不明である.厚労省は難しい局面に立たされたと言える.
既に成田と羽田の両空港では検疫体制が厳しくなっており,帰国便の乗客は体温検査でアウトであると,そのまま強制 (現時点では「強いお願い」という表現が用いられている) 入院となる可能性が高い.
新型肺炎に感染していなくても,普通の風邪の発熱だけで強制入院になるかも知れないと考えると,私のような高齢者は,もはやこの時期の不要不急の海外旅行はやめたほうがよさそうだ.
ということで,二月初旬に予定していたベトナム・ツアーはキャンセルした.君子危うきに近寄らず.
[余談]
中国では,武漢の封鎖が大失敗に終わった.封鎖直前に,どこから情報が漏れたか,市人口のおよそ半分,五百万人が大脱出したのである.これだけの人数になると,彼らがどこへ行ったかの追跡は不可能だろう.
独裁者習近平も,この種の国内問題には無能だとみえて,今のところ海外メディアに公開されているのは,大規模な隔離病棟を更地に建設する光景だけである.一説には,コンテナを並べたようなものだという.
無能は李首相も同じで,昨日になってようやく武漢を訪れた.その様子が《「新型肺炎」拡大 死者82人に 李首相が武漢入り》(2020/01/28) に載っている.この報道の前半はもっともらしい映像だが,そのあとで数人のナースたちを前に李首相が「君たちの活躍にかかっているのだ!」みたいな激励をすると,ナースたちが「きゃー」「きゃー」「がんばりーまーす!」みたいなことを言いながら (他局のニュースでは,李首相および彼女らの音声と,日本語字幕が入った) はしゃいだ.まるで,嵐とかのアイドルに言葉をかけられた若い女の子みたいな軽さで,これはどう見ても武漢の厳しい現状に立ち向かっているナースとは思われない.この重大局面でヤラセ映像を撮らせる李首相の神経が日本人には理解しがたい.
[関連記事]
ちょっと心配 (続)
ちょっと心配/我欲の人々
| 固定リンク
最近のコメント