ウチにいるとやることが多くて
東京ウォーカー《『ひとりぐらしこそ我が人生』カマタミワの おこもりは「積読(つんどく)」消化のチャンス!/人気作家たちのおこもりマンガリレー(4)》[掲載日 2020年5月6日 9:42] は,カマタミワさんが自分のブログに連載している四コママンガの続きになっている.
いつもながら「あるある生活感」満載で,おもしろい.この連載をまとめた本を全部持っているが,ハズレがないところが,このひとの非凡なところだ.いしいひさいち が寡作になった今,カマタミワさんが一番おもしろい.本業はイラストレーターだが.
こういうエッセイ側に寄ったマンガの読者層は,小説の読者層でもあると私はみている.たぶん作者のカマタミワさん自身がいわゆる「活字好き」なんだろうと思う.
さてこのマンガは長引く自粛生活のストレスを描いたものだ.誰でも閉じこもって仕事をしているとストレスがたまる.そこでカマタミワさんは《「出られない」って考えるとつらいから「あえて出ないんだ!」って思おう!》と考え方を変えて,「積読消化」を始めた.
まずはお茶とお菓子を用意して,野田サトルのコミック『ゴールデンカムイ』と同じくコミックの今市子『百鬼夜行抄』から始めたが,《途中から酒とつまみに切り替え 》てこの二冊を読み終えた.
ところが三冊目は京極夏彦『魍魎の匣』(コミックの方ではなくて講談社文庫) に手を付けたために「積読消化」はそれまで,ということになってしまったという.これはほんとに「あるある」だなあと笑った.
テレビニュースを見ていると,買い物するわけでもないのに家族連れで商店街に来ている人たちとか,何時間もホームセンターの中を散歩 w している老人が出てくる.あるいはパチンコ屋に行列している客とか.
こういう人たちにインタビューすると,「ウチにいてもすることがないんで」と言う.
私は小さい頃から,外で遊ぶよりも本を読むのがよほど好きだったので,「ウチにいてもすることがない」人生を想像できない.
読書しない人でも,料理するのが好きだとか,映画の大ファンで,旧作新作を何時間でも観ていられるなんて人は割といるだろう.私もそうだ.
あとはマイナーな趣味だとは思うが,色んな手芸,刺繍や編み物が趣味だと聞くと素敵な人だなあと思う.庭いじりもいいが,ある程度の広さの庭が必要だから,私には無理.
時間つぶしの王者たる囲碁将棋は,昔は碁会所や将棋道場に行くと決まったものであるが,昨今はネット対局が盛んだ.プロが使う囲碁ソフトはどんなものだか知らぬが,素人用には教本もあるし,安いのから高いのまで対局ソフトがある.
では将棋ソフトにはどんなのがあるのかちょっと調べてみたら,『教えて おねだり将棋 さとう愛理』というのを見つけた.さとう愛理ちゃんという娘さんを相手に将棋を教える (愛理ちゃんは負けそうになると「待った」をおねだりするらしい) というソフトだそうで,Amazonの商品紹介に不自由な日本語で《将棋が強くなくても将棋を教えれちゃう 》とか《けっしてやましくはないけれど・・・緊急回避画面「ママが来たモード」》搭載なんだそうである.教えれちゃうってなんだよ.
これは将棋を覚えたい人が使うソフトではなく,将棋を教えたい青少年向けのソフトであるらしい.なんだかコンセプトが主客転倒しているようで,もはや私には意味が分からぬが.
それはともかく囲碁将棋のテレビ対局はいい.カマタミワさんじゃないけれど,ウイスキーの水割りを作ってテレビの前の安楽椅子に陣取り,ちびりちびりとやりながら観戦するのは「経済が経済が」と野党がわめく国会中継なんぞを観るよりよほど精神的によろしい.
余談だが昔の野党は左翼政党であり,社会党と共産党と,あとはほんの付録みたいな民社党だったから話がわかりやすかった.昔の社会党と共産党は平和と民主主義が旗印で,理念の政党だった.それに対して自民党は池田勇人以来,経済 (というより景気) の政党だった.ところが今はどうだ.
営業自粛している飲食店の家賃を政府が支払えと共産党を含めた各党が主張している.だがその原資は税金だ.各党は,主たる納税者はどのような国民階層だと思ってるのか.飲食店等の自営業者ではないぞ.質素な暮らしをしている給与生活者だ.昔から飲食店等の自営業者は,給与生活者の半分しか課税されていないと言われてきた.課税の平等は国税当局の悲願であるが,いまだに実現できていない.それなのにこういう時は,売上減を給与生活者の払った税金で補償しろと言う.アリとキリギリスとはこのことだ.冬を乗り切るための貯えをしてこなかったキリギリスを助けてやれと,日本共産党は主張するのである.日本共産党の支持基盤は労働者ではないらしい.
会社員は,会社がつぶれても誰も助けてくれない.失業保険は給付されるが,もともと保険料を営々と自腹で払って,失業に備えてきたのである.会社員という職業は自己責任で生きている.なのに,なんで居酒屋とかパチンコ屋をサラリーマンたちが支えなけりゃいかんのだ.会社員がウイルスをバラ撒いたとでもいうのか.ふざけるなっ.(←蓮舫議員のキメ台詞)
しかしそれでも街中華とか蕎麦屋,ちいさな赤提灯なんかは国民生活に必要だと思うから,営業時間短縮に同情するし,わずかでも自治体が助けてやって欲しいが,家賃が毎月数百万円にも達するという商業ビルに入って派手に営業している飲み屋とか,毎月数千万円も固定費がかかるパチンコ屋とか,あるいは国会議員が通うセクシーパブとか,もっと濃厚接触だといわれているある種のサービスを提供する店なんか,どんどんつぶれてしまえっと思う.
日本人はこんな空虚な生業ばかりをやるようになって,こつこつと地味な物作りをしなくなったから,いざ感染症が流行したら,手指を洗うハンドソープすら店頭からなくなってしまうという体たらくだ.
消毒用アルコールも薬局にない.酒造会社が見るに見かねて醸造エタノールを蒸留して消毒用アルコールの代替品を作っているが,酒蔵にこんなことさせて恥ずかしくないのか,厚労相っ.
物作りをする国民は律儀な納税者でもある.しかし風俗嬢 (普通は雇用契約を結ばず源泉徴収をしない現金日給だとのことである.理由は明らかだ) が,ちゃんと確定申告しているなんて話は聞いたことがないぞっ.言わせてもらうが,職業に貴賤はある.ウイルス感染の可能性に曝されながらもまなじりを決して患者の救命に奮闘する医師や看護師のかたがたと,風俗街の濃厚接触嬢と,どちらが尊い職業に従事しているか,答えてみろっ.はあはあ.ヾ(--;)
こういうことを書くと,「望まずしてセックスワーカーになった女性たちの云々」と言う輩がいるだろう.ならば,借金等で生活に困った日本中の女性たちはみんな風俗嬢になっているはずではないか.しかし現実はそうではない.今は江戸時代ではないから,花魁にならずにいくらでもまっとうに生きていく方法はある.住民減少に悩む自治体の中には,移住してくれるなら住居も仕事も世話するというところがある.そういう働き方と生き方を嫌いなら,風俗で急ぎ働きするがよい.そういうことだ.
岡村隆史の発言が炎上し,引退しろとまで叩かれているが,著しく差別的ではあるものの全くの嘘ではないところが,岡村の叩かれた理由であると思われる.
閑話休題.
ウイスキーをなめるようにしてテレビ囲碁対局を観戦していると「○○九段,二度目の考慮時間に入りました」まで聞いたのに,はっと覚めたら投了していたなんてこともある.
もう少し眠気のささない時間潰しはあるかというと,ネットゲームがある.もちろんネトゲ廃人は寝落ちするけどね.
最近まで私は『黒い砂漠』をやっていた.ところが少し飽きてきたこともあり,この四月に運営会社が変わることになったので,キリのいいところで引退した.
それでは次に何をやろうかと思案して,『ドラゴンクエストX』をインストールしてみた.ドラクエをするのは初めてだ.
しかしプレイしてみると,呪文の名称が,とてもじゃないが年寄りには覚えられないとわかった.(Wikipedia【ドラゴンクエストシリーズの呪文体系】参照のこと)
それに,ゲーム中のバトルがもっさりしているのも,私の好みではない.
かといって『ファイナル・ファンタジー14』はプレイヤーの雰囲気がギスギスしているので数年前にやめたのだった.
それで,『ArcheAge』をやってみた.描画の精細さは『黒い砂漠』に及ばないが,悪くもない.しばらくこれをやってみよう.
とは言うものの,ゲームは暇つぶしに悪くはないが,知的生産だとは言い難い.そこで最近になって注目されているのは布マスクの自作だ.自作の布マスクは小池マスクが有名だが,安いミシンを買って私もやってみようかなと思っている.裁縫ってミシンと教本があればできるものだろうか.
| 固定リンク
最近のコメント