スペーシアX事故について
私はこの秋に東武鉄道スペーシアXを使って日光観光する予定だった.
旅行プランを検討している最中だったので,今回の東武鉄道事故にショックを受けている
テレ朝news《「見張員はベテラン」関係者証言 “業務上過失致死”の疑いで捜査へ 4人死亡》[掲載日 2026年8月23日] から下に引用する.
《東武日光線の新鹿沼駅で、作業員4人が特急にはねられ死亡した事故。警察は21日、特 別捜査班を設置し、業務上過失致死の疑いで捜査を進めています。
事故当日、現場に見張員を派遣した警備会社の関係者が取材に応じました。
(中略)
運輸安全委員会 横飛雅俊調査官
「(Q.痕跡は見つかったか)確認できたものはいくつかあるが、個別のものについて、コメントは差し控えたい。午前中は、運転士と車掌の2人から当時の状況を聞いた。どこがポイントになるのかは、今後の分析による」
当時、スペーシアXは、新鹿沼駅に停車するため、時速52キロで進入。運転士は、作業員らに気づき、非常停止措置をとりましたが、間に合いませんでした。
亡くなった4人がいたあたりは、ホームの下に逃げ込める構造にはなっていませんでした。
そもそもの問題は、作業員に列車の接近が伝わっていなかった可能性があることです。
東武鉄道によりますと、現場の315メートル手前に中継見張員を、80メートル手前に列車見張員を配置していました。ところが、見張員同士は「意思疎通できる状況ではなかった」といいます。さらに、列車見張員は、作業員らの待避が完了した合図を出していたとの証言もあります。
東武鉄道施設部 佐藤晃一部長(20日)
「(Q.合図は待避を確認したうえで出す)そうです。(Q.待避ができたと列車見張員は認識か)運転士の証言の通り、列車接近了解合図を出したとなると、おっしゃる通り」
東武鉄道運輸部 亀山昇司部長(20日)
「何をもって合図を出したかは、現時点では把握してないところがある」
栃木県警は、21日までに見張員を含む現場にいた全員から事情を聴いたそうです。》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
事故直後のテレビ中継報道で東武鉄道側責任者の記者会見を視聴したが,隔靴掻痒の印象を禁じ得なかった.
栃木県警は事故直後に業務上過失致死の疑いで捜査を開始したとテレビ報道されているが,上に引用した記事にあるように,現場で勤務していた見張員二人 (中継見張員と列車見張員) は警察の事情聴取下にあると思われ,東武鉄道は限られた情報しか持っていない.
そのため東武鉄道側責任者が記者会見で意味不明の発言に終始したのは仕方ない.
最大の謎は《意思疎通できる状況ではなかった》である.抽象的で意味不明だ.
東武鉄道では見張員同士の意思疎通を手旗で行っているというが,235メートルも離れた中継見張員と列車見張員が,合図の手旗を認識できるものだろうかという疑問がある.(グーグル検索によれば,手旗の認識限界は150~200メートルだという)
戦時中の海軍でもあるまいに「中継見張員と列車見張員が手旗で意思疎通を行う」は物理的に無理なのが事実ではないか.
また今時,即時性に優れた情報伝達手段であるトランシーバーではなく思いっきりアナクロな手旗が使われているという事実に驚く.
見張員から走行列車への合図は視認しかないから手旗だとしても,見張員同士は無線通信が確実ではないか.
今朝のNHKニュースによれば,中継見張員は走行してくるスペーシアXに手旗合図をすることになっているが,実際には合図がなかったらしい.
このことから,中継見張員は所定の位置 (踏切) にいなかったという可能性が出てきている.
東武鉄道側の意味不明な《意思疎通できる状況ではなかった》は,中継見張員が所定位置にいなかったために,走行してくる列車にも列車見張員にも手旗合図をしなかったという事実を抽象的に表現したものと考えられる.
また中継見張員からの合図がなかったにもかかわらず,なぜ列車見張員はスペーシアXの運転士に「作業員退避済」の手旗合図をだしたのかも不明だ.
いずれにせよ,重要参考人たちが警察の捜査下にあるため,今後の事故情報は東武鉄道側から出てくることはなく,警察発表 (あるいはリーク) だけになる.
したがって東武鉄道の安全管理に問題があったか否かの情報は送検までわからないことになる.(国の調査結果判明はもっと先になるだろう)
私が秋に予定していた旅行は中止したほうがよさそうだ.

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