君子豹変 大人虎変
先日来,宇都宮市内で目撃が続いていたクマと思われる個体が一頭,昨日捕獲された.
まだ他にもいる可能性があるとして,県は学校を休校にするなどの警戒を今日も続ける.
デイリースポーツ《橋下徹氏、宇都宮にクマ出没で国会議員へ「国防、国防だというんだったら、まず宇都宮をしっかり守れ」》[掲載日 2026年6月9日] から下に引用する.
《元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が9日、フジ・カンテレ系「旬感LIVE とれたてっ!」で、宇都宮市内でクマが発見されていることに、国会議員へ「これは国の話だと思いますよ」とクマ対策を講じるよう求めた。
この日は宇都宮市内でクマが発見されたことを受け、警察、消防などがクマがいると思われる住宅街の一角を取り囲んでいる地域から中継を行っていた。宇都宮という都会で、しかも住宅地のど真ん中でのクマ出没に、スタジオでは「クマを近づけない対策を知りたい」が、「個人では難しい…」などの声が上がった。
これに橋下氏は「これは国の話だと思いますよ」と切り出し「国会議員はね、今の自民党も維新もその他の政党もそうですけど、東アジアとか、対外国の関係で勇ましいことを言うわけですよ、防衛力強化だとか。僕は防衛力強化は必要だと思うけど」とコメント。
そして「地方を放置していいというわけじゃないけど、宇都宮とか大都市を守るってことを、彼ら国会議員は普段から『国防だ、国防だ』って言うんだったら、まず宇都宮をしっかり守る。それを実践してもらいたいですけどね」とチクリ。「住民の皆さんに、自分たちで対処して下さいって、そんなこと国会議員、言うのかな」「住民の安全守ることできなかったら国防なんてできるわけない」と国が対策を講じるべきだと訴えていた。》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
昨年秋,秋田県にクマの被害が多発し,県の対策能力を超える異常事態であるとして知事は自衛隊に出動要請を行った.
これに対して,テレビやネットニュースで活動するいわゆる「識者」たちが強い批判を浴びせた.
自衛隊の本務は国防であるから,害獣駆除は自治体 (の県職員と県警察) で行うべきだというのである.
そのいわゆる「識者」の一人が橋下徹であった.
SmartFLASH《橋下徹氏、相次ぐクマ被害へ秋田県知事「自衛隊要請」に反対で物議 限界迎える地元住民の恐怖と自治体の力》[掲載日 2025年10月28日] から下に引用する.
《「今年度のクマによる死者数は10名と、すでに過去最多で非常に深刻な状況となっています」
10月28日、木原稔官房長官が午前の記者会見で、相次ぐクマ被害に冒頭のように発言した。危機感を募らせるなか、2025年度のクマによる人的被害が死者2人、負傷者52人(10月26日現在)になる秋田県の鈴木健太知事が27日、防衛省に自衛隊派遣を要請すると表明。「現場の疲弊はピーク。防衛省、自衛隊の力を借りなければ国民の命が守れない」と、28日には防衛省を訪れ、小泉進次郎防衛相に自衛隊の派遣を要請した。
「小泉防衛相は『秋田県と協力して早急に対応策を練り、安全と安心を取り戻すべく対処してまいりたい』と派遣に前向きですが、隊員による銃を使った駆除などは法律上、おこなえないため、わなの運搬など、後方支援になると思われます」(社会部記者)
住宅地にまで姿を見せるクマに、住民は恐怖で夜も眠れないと言う。自衛隊に出動要請をするのも止むを得ないほどの状況ということなのだろう。
この出動要請について、元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏は、27日に生出演した『旬感LIVE とれたてっ!』(カンテレ)で、「(秋田県が)たいへんなのはわかりますが」としたうえで、「こういうことまで、何でも自衛隊にお願いするっていうのは反対。災害派遣、何といっても国防というところがいちばんで、『何かあったら自衛隊』って、自衛隊もたいへんですから」と私見を語り、物議を醸している。
「橋下氏は『後方支援だったら、きれいごとかもわからないけど、地域の行政体でやらないと』とも語りました。(以下省略)》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
当初は秋田県に同情して《秋田県と協力して早急に対応策を練り、安全と安心を取り戻すべく対処してまいりたい》と述べた小泉防衛大臣だが,橋下徹らによる扇動によって世論が同調したため,記者会見で「自衛隊は便利屋ではない」と県批判に回り,これがために秋田県知事は「自衛隊出動要請は県民を守るための苦渋の決断でした」との弁明に追い込まれた.(結局,自衛隊はワナの運搬などの後方支援が済むとさっさと撤収した)
橋下は,自衛隊のクマ対策後方支援にも文句を垂れ《こういうことまで、何でも自衛隊にお願いするっていうのは反対。災害派遣、何といっても国防というところがいちばんで、『何かあったら自衛隊』って、自衛隊もたいへんですから》と述べ,自衛隊のクマ被害対策の後方支援も否定して《後方支援だったら、きれいごとかもわからないけど、地域の行政体でやらないと》と語った.
半年前には「クマ対策は地域の行政体がやれ」と主張した橋下徹が,現在は《住民の安全守ることできなかったら国防なんてできるわけない》と述べている.
この,鮮やかともいうべき掌返し.
古来より君子豹変,大人虎変という.これが橋下徹であると私は感心した.
| 固定リンク
「新・雑事雑感」カテゴリの記事
- 超熟食パンファンの要望(2026.10.13)
- 汚職で実刑をくらった鈴木宗男が簗農相に人の道を説いた場面をニュースでみて噴飯爆笑した(2026.10.11)
- 怠惰な検索者(2026.10.11)
- ビューカードの危機(2026.10.10)
- 日本語として公私の別をきちんと(2026.10.07)

最近のコメント