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2025年11月14日 (金)

琵琶湖の外来魚問題が再燃

 昨日の朝七時台のNHKニュース《おはよう日本》で,琵琶湖に侵入し始めている外来魚が生息域を拡大している件を紹介した.
 北アメリカ原産で特定外来生物に指定されているチャネルキャットフィッシュである.
 この外来種の問題は数年前から指摘されている.
 エコトピア《琵琶湖の外来魚問題は今 専門家に聞く?在来生物に新たな脅威も》[掲載日 2021年6月2日] から下に引用する.
 
《(前略) こうした中、湖に新たな脅威が迫っている。北米原産の外来魚コクチバスやチャネルキャットフィッシュが近年、それぞれ琵琶湖につながるダム湖、河川で確認されており、琵琶湖へと侵入・拡大する可能性があるという。中井氏は「コクチバスは釣りのために密放流されたとみられる。チャネルキャットフィッシュも侵入経路は不明ながら、その可能性がある」と指摘する。(以下略)》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 NHKニュースによれば,琵琶湖から流れ出る瀬田川の下流 (さらに下流は京都府で宇治川となり,大阪府で淀川となって大阪湾に注ぐ) で外来魚のチャネルキャットフィッシュが繁殖しているが,次第に生息域を上流に拡大し,いまや瀬田川洗堰に到達しているという.
 
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NHKニュースの画面を撮影した画像
  
 この状況について報道した読売新聞《琵琶湖の下流で「外来種ナマズ」急増、遡上で繁殖の危険性…ブラックバスも捕食で専門家「固有種食い尽くされる」と警告》[掲載日 2023年11月20日] から下に引用する.
 
琵琶湖から流れる大津市の瀬田川で、特定外来生物・チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)の捕獲数が急増している。滋賀県などは2019年度から駆除を行っているが、雑食で大食いのため生態系への影響が懸念され、専門家は「固有種が食い尽くされる可能性がある」と警告し、琵琶湖で繁殖が広がらないよう抜本的な対策を求める。(大津支局 岩崎祐也)
 
大きな口で何でも捕食
「いくら捕まえてもきりがない」。9月、漁師の男性(65)は、大津市の瀬田川に仕掛けたはえ縄にかかった体長16~68センチのチャネルキャットフィッシュ8匹を確認すると顔を曇らせた。
 大きな口で在来のアユやウナギなど何でも捕食し、外来魚のブラックバスに食いついたまま引き揚げられた個体もあったという。
 約15年前から時折見かけたが、今年だけで100匹以上を捕獲しており、「鋭いトゲがあって危ない。琵琶湖で大繁殖すれば生態系が壊れてしまう」と話す。
 1971年に食用として国内に持ち込まれ、霞ヶ浦(茨城県)など関東中心に養殖が進んだ。90年代以降、逃げ出した個体が繁殖。2005年に外来生物法で飼育・放流が禁じられ、18年には分布拡大の把握と防除が必要な緊急対策外来種に指定された。
 霞ヶ浦では漁業被害が深刻化。農林水産省の統計によると、この20年間で、エビの漁獲量が1割以下に減少し、ハゼは年に1トンほどしか捕れなくなった。茨城県などによると、チャネルキャットフィッシュが湖底のエビやハゼを食べた影響が大きいという。
(中略)
 同試験場は、瀬田川の下流にある天ヶ瀬ダム(京都府宇治市)で、漁が行われないことから繁殖した個体が川を遡上したとみている。
 石崎大介主査は「水深が浅く、物陰が多い瀬田川は繁殖に適している。天敵もおらず、優占種になっている」と説明する。水位を調整する瀬田川洗堰の上流でも捕獲されており、増水時にゲートを開放した際に個体が上流に入っている可能性が高いという。
(以下略)》
 
 大型魚を釣り上げる自己中快楽のためなら生態系なんぞ屁とも思わぬ釣りオタたちが,かつて天ケ瀬ダムに密放流したチャネルキャットフィッシュが,今や琵琶湖に迫っている.
 鉄道写真を撮るためなら他人の家の敷地を荒らしたり樹木を勝手に伐採したりする撮り鉄と同じ精神構造を釣りオタたちは持っているのだが,かつて,環境のことよりも自分の趣味を優先する連中の先頭に立っていたのが,タレントの清水国明である.
 Wikipedia【清水国明】は,この件についてほとんど触れていない.わずかに下の記述があるだけである.
 
90年代からはアウトドア志向の活動を多く行うようになった。自らチェンソーを握り、木を伐採し、ログハウスを建築する様子がテレビなどを通じて流され、以降、アウトドア派、DIY派のイメージが定着した。
 2002年、滋賀県が「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」を施行したのを受け、「オオクチバス再放流禁止義務不存在確認等請求事件」の原告となる。リリース擁護派として「リリ禁ネット」を立ち上げるが、第一審結審(棄却)後、この問題からは手を引いた。
 
 清水は「琵琶湖の外来魚は悪い魚ではないから駆除してはいけない」「外来魚が生態系を破壊するという証拠はないのに駆除してはいけない」「動物愛護の点からは外来魚も在来種のコイもフナも同じ生き物であり,外来魚だからと差別して駆除してはいけない」等々の自説を,自分がレギュラー出演していたテレビ番組《噂の東京マガジン》でアピールして世人の顰蹙をかった.(関連資料:ベイエフエム《清水國明さん リリ禁ネット大熱弁》[掲載日 2003年4月20日])
 清水の主張は一貫性がなく,「外来魚は悪くない」という説の他に「外来魚の放流を禁止するのは釣り人の幸福権を奪うものだ」と《噂の東京マガジン》で発言した際には私は唖然とした.
 幸福権てのはそういうことではないんだけれどね.
 清水国明はもう忘れられたタレントではあるが,最近のクマの駆除についての見解を聞いてみたい気がしないでもない.クマがかわいそうだと言うかもしれない.
 いずれにせよ,琵琶湖の在来魚は危機に瀕している.
 
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