悲しいことにシュフーズのライターは疑似科学である風水を「科学的」だと思っている /工事中
シュフーズ《本当なの…?古くから日本で言い伝えられている『不気味な迷信』10選》[掲載日 2025年8月4日] から下に,テキストとスクリーンショットで引用する.スクリーン・ショットは,元の記事が削除や修正された場合の証拠として作成した.
《4.北枕で寝るのは縁起が悪い
「北枕は縁起が悪い」という迷信は、仏教由来の言い伝えです。釈迦が亡くなったときに頭を北に向けていたため、北を「死の方角」として避けるようになりました。日本でも葬儀の際に亡くなった方の頭を北に向けて寝かせる習慣があるため、生きている人が北枕で寝ることを縁起が悪いと感じるようになりました。
一方で科学的な観点からは、北枕が血行促進や磁場の影響で睡眠の質を向上させるとも言われており、必ずしも不吉というわけではないようです。》

シュフーズの記事の大きな問題点は,ライターによる調査も見解もなく独自性のない記事でも,引用源を示さずに情報源を秘匿し,あたかもオリジナルの記事であるかのように装っていることだ.
平易な言い方をすれば「他人の褌で相撲を取っている」のである.
そこで《本当なの…?古くから日本で言い伝えられている『不気味な迷信』10選》の元ネタを探したところ,簡単に見つかった.
その元ネタと思われる記事を下にテキストとスクリーンショットで引用する.スクリーン・ショットは,元の記事が削除や修正された場合の証拠として作成した.
葬儀の口コミ《北枕で寝るとどうなる?風水的には悪くない!明日が笑顔で過ごせる睡眠術》[掲載日 2025年6月25日] から下に引用する.
《北枕はよく眠れる?
実は北枕には、睡眠の質を向上させる可能性があるとされています。
睡眠の質と方角の関係
北枕が睡眠の質に与える影響について、多くの研究が行われています。ある研究では、南向きで寝るよりも北向きで寝た方が深い睡眠を得られるという結果が出ています。これは、地球の磁場に沿った状態で寝ることで、脳波が安定しやすくなるためです。
また、北枕は「頭寒足熱」の原則にも当てはまります。頭を北に向けて冷やし、足を南側に向けて温めることで、リラックスした状態で眠ることができるそうです。》

風水説は古代中国の神秘主義に基礎を持ち,現代では疑似科学 (似非科学,ニセ科学) の一つとされる.
上に引用した記事の《地球の磁場に沿った状態で寝ることで、脳波が安定しやすくなる》のように,磁場とか脳波などと科学の言葉を用いて何となく科学的であるかのような粉飾を施しているが,《地球の磁場に沿った状態で寝ることで、脳波が安定しやすくなる》には科学的事実が存在しない.
古代中国の風水説は素朴な迷信であり,当然ながら古代の占い師たちが「磁場がどうの脳波がこうの」と講釈を垂れていたわけではない.
事実はそうではなく,現代の詐欺師たちが,古代の風水説を科学的な言葉で飾り立てて,現代の風水説を疑似科学に仕立て上げたわけだ.
彼らの目的はもちろん経済的利益を得ることである.
ところが,風水説は疑似科学だから,科学とは縁もゆかりもないし,むしろ反科学でもある.
反科学にも色々あって反証に手を焼かされる高級な嘘から,小学生にも笑われるようなチープな嘘まである.
悲しいかな現代の風水説は,これを説く風水師たちのアタマが軽いために,チープ感丸出しになってしまった.
冒頭に紹介したシュフーズ《本当なの…?古くから日本で言い伝えられている『不気味な迷信』10選》とその元ネタ葬儀の口コミ《北枕で寝るとどうなる?風水的には悪くない!明日が笑顔で過ごせる睡眠術》を材料にして,風水師たちのおバカさ加減を笑ってみよう.
まずはシュフーズの《科学的な観点からは、北枕が血行促進や磁場の影響で睡眠の質を向上させる》から.
《科学的な観点からは》は嘘八百で,私たちの常識では「疑似科学の観点からは」なのだが,科学のカの字も知らぬ人間に説教しても始まらぬ.
情けないが,《北枕が血行促進や磁場の影響で睡眠の質を向上させる》が,日本語の文章として幼稚園児のレベルであることを最初に指摘せねばならない.
この指摘を文法的に説明すると,《北枕が血行促進や磁場の影響で睡眠の質を向上させる》は,「北枕は」「血行促進や磁場の影響で」「睡眠の質を向上させる」と区切ることができる.
しかしこれでは論理的な文章にならない.無学なライターの手を取り足を取りして,この幼稚な文章を文法的に正しくかつ論理的な文章に書き換えて差し上げると“「北枕は血行促進するので睡眠の質を向上させる」と共に「北枕は磁場の影響で睡眠の質を向上させる」”となる.
内容の異なる二つの文章を無理矢理一つの文章に合成するとこうなってしまう.典型的なバカの文章である.
Wikipedia【北枕】から下に引用する.
《健康
北枕は、心臓への負担を和らげるため体にいいとされる考えがあり、『釈迦が北へ枕を向けたのもそのため』とする説もある。
風水では頭寒足熱の理にかなった「運気の上がる寝方」とされており、「頭寒足熱」説は体にいいとされる根拠の一つとなっている。また、「頭寒足熱」説以外に「地球の磁力線に身体が沿っていることによって血行が促される」とする説も存在し、先に説明した、過去の中国での生き返りもこれによって引き起こされたとの説がある。なお、地球の磁力線は水平面に平行しているわけではなく、伏角(地球の磁力線と水平面との角度)と呼ばれる角度だけ傾いているため、北枕にして水平に寝ても「磁力線に身体が沿った状態」とはならない。例えば、京都付近でいえば、北枕とした場合、水平面から50度ほど枕を下げた方向に磁力線が走っている。》
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