低用量アスピリン /工事中
NHK《クローズアップ現代 解熱鎮痛薬で大腸がん予防!? AIで進む“既存薬革命”》[初回放送日:2025年8月27日] から下に引用する.
《日本人が多く罹患する大腸がんを、すでにある解熱鎮痛薬で予防!?「既存薬」に新たな効能を見いだす“ドラッグリポジショニング”がいま急速に進化し全国各地で臨床研究が行われている。背景のひとつがAIなどの技術進化。ノーベル化学賞受賞で注目されたAI・アルファフォールドを使った研究では驚きの結果も出ている。しかし薬価制度などが壁となり患者に届かない事態も。私たちが病気になったときに使えるようにするには?》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
番組宣伝サイトには 《“ドラッグリポジショニング”がいま急速に進化し全国各地で臨床研究が行われている。背景のひとつがAIなどの技術進化》と書かれているが,実際の放送ではドラッグリポジショニングの例としてアスピリンが取り上げられた.
その紹介の仕方に少し問題があるように思うので,以下に記す.
Wikipedia【アセチルサリチル酸】 から下に引用する.
《アセチルサリチル酸(アセチルサリチルさん、英: acetylsalicylic acid)は、代表的な解熱鎮痛剤のひとつで非ステロイド性抗炎症薬の代名詞とも言うべき医薬品。ドイツのバイエルが名付けた商標名のアスピリン(独: Aspirin)がよく知られ、日本薬局方ではアスピリンが正式名称になっている。
消炎・解熱・鎮痛作用や抗血小板作用を持つ。サリチル酸を無水酢酸によりアセチル化して得られる。
使用対象
アスピリンは、関節炎、痛風、腎結石、尿路結石、片頭痛、さらに、小規模から中規模な手術後や、外傷、生理痛、歯痛、腰痛、筋肉痛、神経痛などの鎮痛目的で使用される。この他、抗血小板薬として使用する場合もある。》
《作用機序
メカニズムを解明したのはイギリスのロイヤルカレッジ薬理学教授・薬理学者ジョン・ベイン博士である。1971年、彼は、「アセチルサリチル酸は体内での伝達物質(プロスタグランジン)の合成を抑制し、痛み、発熱、炎症に効果を発揮する」ことを解明発表した。実にホフマンの合成から70年以上の歳月が経過していた。
アセチルサリチル酸はシクロオキシゲナーゼをアセチル化することにより阻害しプロスタグランジンの産生を抑制する。つまり、アラキドン酸と競合してシクロオキシゲナーゼを阻害するほかの非ステロイド性抗炎症剤とは異なる機序により抗炎症作用を示す。炎症、発熱作用を持つプロスタグランジンが抑制されることで抗炎症作用・解熱作用を発現する。このときの用量は330 mg1日3回である。また、シクロオキシゲナーゼは血小板の作用に関係するトロンボキサンの合成にも関与している。アセチルサリチル酸はトロンボキサン作用も抑制するため、抗血小板作用も有し、抗血小板剤として81mgから100mgを1日1回の投与を行うことがある。》
上に示したWikipediaの記述では誤解を招くかもしれない.
つまり人体に投与されたアスピリンが発現する作用は,用量によって異なるのである.上に引用した個所の文字着色部分をわかりやすく整理すると,1.《抗炎症作用・解熱作用を発現する》《用量は330 mg1日3回である》,2.《抗血小板剤として81mgから100mgを1日1回の投与を行うことがある》である.
血小板は血液の凝集に関わる成分であるが,血管にステントを挿入した場合など,ステントに血小板が凝集付着してしまうのを防ぐために抗血小板剤が用いられる.
アスピリンの抗血小板剤としての効果が期待されるのは,抗炎症・解熱作用が期待される用量の1/10程度であり,この用量で用いるアスピリンを普通は「低用量アスピリン」と呼んでいる.
呼び方を変える理由の一つは,医薬品としての名称が異なるからである.
解熱鎮痛薬として用いられるアスピリンは,薬局で処方箋なしに購入できる一般薬であり,戦後に開発販売されたライオンの「バファリンA」が有名である.
一方,抗血小板剤として用いられるアスピリンは処方薬であり,
| 固定リンク













最近のコメント