昔懐かしい夏休みのお昼ごはん
最近頻繁に放映されているカロリーメイトのCМが気に入っている.(YouTube《カロリーメイト CM|「怪獣たちとの夏休み」篇30秒》)
このCМのどこがいいかというと,懐かしい昭和レトロ感である.
夏休みになると,あちこちの家で,遊んで腹を減らした元気な子供たちが何人かいて,その子らに専業主婦のお母さんが昼飯を拵えてくれる.
お母さんが素麺を茹でていると,待ちきれない子供たちがどたばたと食卓に走ってやってくる.
お母さん「もうすぐだからちょっと待ってて!」
お母さん「ちゃんとすわる!」
お母さん「はい,手をあわせて!」
全員「いただきます!」
この子らとお母さんの笑顔がとても素敵で,ちょっと感動ものだ.
戦後,女性の就労率が上昇する従い,日本の家庭では専業主婦が少数派になった.
国の人口統計によれば,専業主婦家庭は一人っ子の率が高い.これは,共働き家庭のほうが子育てに必要な収入を得やすいためだとされている.
また一般財団法人食品産業センターが実施した古い調査データ (私がまだ若い頃に食品産業センターが受託した農水省の事業だった) によれば,日本では有職女性よりも専業主婦のほうが料理をしないことが多い.これは,有職女性は「専業主婦層から“共稼ぎの女性は家事を手抜きしている”という非難をされたくない」と考えるからだという.
また農水省の資料によれば,家族が別々に食事すること (個食,孤食) も増えている.
このような戦後の日本の家庭における食事風景の変容は,岩村暢子 (Wikipedia【岩村暢子】) さんによる幾つもの調査によって知ることができる.
そんなこんなで「腹を減らした子供たちがドンドンご飯を食べるのを見つめるお母さんの笑顔」にはレトロ感が漂うのである.

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