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2025年7月13日 (日)

カモ井「吊るすだけ!」の使用上の注意点

 私の愛犬は一昨年の秋に十七年の命を終えて,今は虹の橋の袂で私を待っている.
 私はそのロスから立ち直りきっていないので,一日に何度も彼女のことを思い出し,祭壇の水を新しくして,時々生花を買ってきてお供えしている.若者は前向きに生きるべきだが,年寄りに必要なものは思い出だ.
 
 さて昔は蚊が媒介する犬のフィラリア症は関東以南に発生するものだったが,温暖化が進行した現在は全国的に発生するのだそうである.
 フィラリア症対策として予防注射は必須だが,初夏から秋に至る季節,どこからか室内に蚊が侵入したら殺虫剤スプレーを用いて駆除しなければいけない.
 蚊の侵入を防ぐためにはスプレー式の殺虫剤の他に「室内に常時吊るしておくタイプの殺虫剤」がある.室内に揮散したピレスロイド化合物の蒸気で,蚊に室内侵入を忌避させるのだ.
 この種の殺虫剤は,予防策であることを強調するために「防虫剤」とパッケージに表示してあることが多いが,それは言葉のアヤであり,実は「殺虫剤」である.
 で,私は,愛犬が生きているあいだは,スプレー式でも「室内に常時吊るしておくタイプ」でも,殺虫剤はできるだけ使用しないことを心掛けた.
 たとえ人間に対しては毒性の低いピレスロイド系薬剤であっても,体重三キログラムほどの小型犬についてどう作用するかは,確信が持てないからである.
 小型犬に対するピレスロイド系殺虫剤の影響についてウェブをつぶさに調べたが,論文は見つからない.おそらくデータはメーカーの企業秘密だろうと思われる.
 またWikipediaにも「毒性は低い」と書かれているから,言い換えると無毒ではないのだろう.
 では殺虫剤の他に何か手立てはあるのか.
 ある.
 カモ井の「吊るすだけ!」である.(商品サイト)
 これは,ゴム系粘着剤を不織布に塗布したもので,後期高齢者諸兄は御記憶であろう昭和アイテムの一つ「ハエ取紙」の改良型だ.
 どこがどう改良型なのかというと,昭和当時のハエ取紙は不織布ではなく紙に粘質物を塗布したものであった.
 私の小学生時代の記憶によれば,その粘質物 (素材は不明) はもっと粘着力が弱いものであった.
 しかし現在の製品は非常に強力な粘着性を持っている.
 そのため,通常の紙では巻いてあるのを伸び拡げるときに必要な強度が足りないので,不織布が素材に採用されたと思われる.
 さて,本題.
 昨年の今頃に購入してストックしてあったカモ井の「吊るすだけ!」を,日用品ストッカーから取り出して部屋にセットしようとしたら,不織布に塗布してある粘着剤が融解軟化してパッケージの中で流れ出て,商品全体がベトベトになって使用不能になっていた.
 考えられる理由はただ一つ.最近の異常な高い気温である.
 昨今はエアコンの無い部屋では三十数度という室温になることが考えられる.
 そのような環境でも商品価値が損なわれないように,粘着剤の融点をもう少しだけ上げてくれないかと思う.
 とはいうものの,カモ井としては融点をどのくらいにするかはマーケティング的にかなり難しい問題だと思われ,ユーザー側で工夫する (冷蔵庫に入れて置くとか) しかないかも知れない.
 もしこの「吊るすだけ!」をストックしている御仁がおられたら,使用不能になっていないかを確かめられてはいかがか.
 
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