« 国賊もとい反国民的営利企業たる全農 /工事中 | トップページ | インバウンドによる米の消費増加を過大に評価するJA関係者 »

2025年6月 1日 (日)

24金は愛に効き目がある

 トランプは,イスラエルのネタニヤフ極右政権がガザ地区住民を殺しまくっている最中に,生き残ったガザ地区住民を追い出してガザ地区を一大リゾートに作り変える構想を発表した.もちろん建設を受託するのはトランプである.
 トランプが発表したガザのリゾート構想をAIで作成したCGでは,「トランプ・ガザ」と名付けた品ピカのビルが建設され,トランプ自身の巨大な黄金像が立っている.(CNN《トランプ氏、自身の黄金像が立つ「未来のガザ」のAI動画を公開》[掲載日 2025年2月27日])
 
 次に,Newsweek日本版《「金ぴか時代」の王を目指すトランプの下、ホワイトハウスはこんなに変わり果てた》[掲載日 2025年5月8日] から下に引用する.トランプによってホワイトハウス執務室は,下卑た内装にされてしまったという画像が載っている.
 
<もはや執務室というより宮殿のよう。1期目にはあった節度も失われ、フランスの絶対君主を目指しているかのようだ>
 カナダの新首相マーク・カーニーと5月6日にホワイトハウスで会談したドナルド・トランプ米大統領は、この政権特有の金ピカの装飾をひけらかしてこう言った。「新しくて美しいこの大統領執務室を見てくれ。24金に愛を込めて仕上げた。愛には効き目があるからな》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 今朝 (6/1,7:00~) のNHKニュースは,USスチールの工場を訪れたトランプの様子を伝えた.
 USスチールの従業員の安全帽は白いのだが,工場から贈られたトランプ用安全帽は金ぴかだった.(下の画像はテレビ画面を撮影したもの)
 普通は,安全帽は合成樹脂製であるから金色の塗料で塗装するが,もしかすると薄い鉄板製安全帽に金メッキしたものの可能性はある.
 さて日鉄はUSスチールの完全子会社化を目指しているが,これに反対しているトランプは,日鉄に「黄金株」を要求しているらしい.
 時事通信《トランプ氏演説、巨額投資を歓迎 日鉄、安保措置で手応えか 森副会長も出席》[2025年6月1日] から下に引用する.
 
日本製鉄の米鉄鋼大手USスチール買収計画を巡り、東部ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊にある同社の工場で、現地時間30日に演説したトランプ大統領は、140億ドル(約2兆円)に上るとする日鉄の巨額投資計画を歓迎した。
 演説には日鉄の森高弘副会長も出席した。日鉄は完全子会社化を巨額投資の条件としてきただけに、米政権から事態打開へ向けた手応えを得たもようだ。
 関係者によると、「米国によるコントロール」にこだわるトランプ氏説得のため、買収に関し安全保障上の措置を導入する方向となっており、買収承認へ向けた調整は大詰めを迎えた。
 安全保障上の措置を巡っては、集会に先立つ27日、米CNBCテレビに出演した同州選出のマコーミック上院議員(共和党)が「(USスチールは)米国人が最高経営責任者(CEO)で、米国人が取締役会の過半となる。黄金株になるだろう」と述べ、経営上の重要事項への拒否権などを持たせる「黄金株」の発行の可能性を指摘。さらに、これらの措置を含めた「米政府と(日鉄が)結ぶ国家安全保障に関する協定」にも言及していた。》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 トランプは日鉄に下記の三条件を要求したという.
 (1) 《米国人が最高経営責任者》とすること.
 (2) 《米国人が取締役会の過半》とすること.
 (3) 《黄金株》をアメリカ政府またはトランプが経営する会社に対して発行する.(日本人の良識では黄金株を,アメリカ政府ならばともかく「トランプが所有する会社に対して発行」なんかしたらコンプライアンス違反を激しく非難されるが,「ガザ地区のリゾート化はトランプ企業が受託する」とトランプは語ったことからするとあり得ない話ではない)
 日鉄にとって,(1)《米国人が最高経営責任者》と (2)《米国人が取締役会の過半》は飲める条件だろうが,(3) を飲んだら事実上「日鉄の100%子会社」ではなくなる.国連安保理と同じで,拒否権の存在はあらゆる合議を無意味にするからである.
 USスチールを巡る交渉は,日鉄とトランプの言い分が正反対なので,事実がどうなっているか全くわからない.
 結局,日鉄はUSスチールの子会社化を断念し,保有株式に見合うリターンを得るだけのパートナーシップに終わる可能性がある.
 それはともかく,問題は下の画像でトランプが手に持っている金ぴかの安全帽だ.
 黄金のトランプ巨大像から黄金株に至るまで底知れぬトランプの黄金愛だが,そんなに金が好きならスーツも金ぴかにしたらどうなんだ.
 得意の青スーツと赤ネクタイというコーデをやめて,金ラメのスーツを着てホワイトハウスでトランプ・サンバ (註) を踊れば,世界中にウケるはずだ.(《参考:YouTube《埼玉・西武園でマツケンサンバ 松平健さん「80歳まで歌いたい」》) (註:トランプは演説集会で登壇すると,いつも手だけを振る大昔のツイストみたいな妙なダンスを踊る)
 
現代のマイダス強欲王 (NHKニュース (6/1,7:00~) の画面から撮影)
20250601a1
 
Photo_20240810084301

|

« 国賊もとい反国民的営利企業たる全農 /工事中 | トップページ | インバウンドによる米の消費増加を過大に評価するJA関係者 »

新・雑事雑感」カテゴリの記事