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2025年5月25日 (日)

小泉農相と森山幹事長の戦い /工事中

 NHK《小泉農相 “備蓄米の店頭価格 5キロ2000円に協力を”》[掲載日 2025年5月24日] から下に引用する.
 
小泉農林水産大臣は24日札幌市で北海道内のコメ関係者と面会し、高騰が続くコメの価格を引き下げるため、備蓄米の店頭価格を5キロ2000円にしたいとして協力を呼びかけました。》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
備蓄米の店頭価格を5キロ2000円にしたい》という小泉農相の発言は,備蓄米の店頭価格を2000円/5kgにしないと,家庭向け精米の平均価格は下がらないという意味だ.
 これまで既に放出された備蓄米は,JA全農から政府への要求により,包装に「備蓄米使用」と表示されないことになっている.
 そのため,備蓄米の店頭価格ははっきりしない.つまり店頭価格を表示しないことによって,JA全農と全農パールライスは家庭用精米価格の低下を防ごうとしているのだが,メディアの取材をみると,おそらく備蓄米の末端価格は4000円弱/5kgである.
 そしてその価格設定では,4000円超/5kgである非備蓄米の価格を下げることができていない.
 実は政府の意図に反して「備蓄米が放出されても精米価格がさがらないようにする」というのが全農グループの意図だから,むしろ彼らはうまく目的を達しているわけである.
 この状況に鑑みて,アンチ全農である小泉農相は,家庭向け精米平均価格を3000円/5kg程度まで下げたいのだろうと思われる.
 石破首相は「3000円台が適当であり,4000円台はありえない」と言っているが,3990円でも3000円台だから,これは首相のペテンである.これに比較して農相は「2000円台ではない,2000円だ」とテレビ出演して述べている.首相のペテンよりは目標値が明確で意志鮮明である.
 
 この小泉農相の米対策始動を見た農林族のボスである森山幹事長は,早速これをつぶしにかかった.精米価格を下げようとする動きはすぐさまつぶさなければ,票田である全農に申し訳が立たないのである.
 TBS NEWS DIG《自民・森山幹事長、コメなどの農畜産物は「再生産可能な価格で」》[掲載日 2025年5月24日] から下に引用する.
 
コメの価格をめぐり、自民党の森山幹事長はきょう「安ければいいというものではない」と述べ、農家が再生産できる価格で売買されることが重要だとの考えを改めて強調しました。
「お米を引き続き作っていこうと思っていただけるためには、再生産ができる価格でお米が売買をされるということが大事なことなのだと思います」
 自民党の森山幹事長はきょう午後、宮崎県で開かれた県連大会で挨拶し、コメなどの農畜産物は生産者側が再生産ができる価格で、市場の評価を受けることが大事だと強調しました。
 また、森山氏は「生産者がいてはじめてコメができることを忘れてはいけない」と指摘した上で、安ければいいというものではなく、再生産していける価格こそが自民党が目指す方向性だとの認識を示しました。
 
 森山幹事長の言う《農家が再生産できる価格》はもっともらしいが,しかしコストというファクターが抜け落ちている.いやコストというファクターを隠している.
 また《農家が再生産できる価格で売買》されたときに,売り上げが農家と全農との間でどのように分配されているか,ということも隠している.
 私の見解ではなく,農業経済の専門家によれば,米作農家は二極化しているという.
 まず (1) そこそこの規模 (作付面積,収穫量) の米作経営が行われていて,経営資金の面でも収穫後の物流と販売の点でもJAに頼らずにかつ採算が取れている専業農家と,(2) JA全農に頼らずにはやっていけない小規模兼業農家,の二極化である.
 ここで (2) は,テレビの報道や新聞記事によく登場して「米を作るの農作業は時給十円だ」とか「農家は最低賃金以下で働いていて生活できないから廃業する」などと語っている農家であるが,このような農家がJAの収益源になっていると専門家は指摘している.


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