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2024年12月 8日 (日)

新陳代謝低下して西方浄土へ

 中山美穂さんが逝去なさった.
 訃報の直後にはヒートショックではないかと述べる医師がいたが,警察発表では溺死だとのことである.
 妥当な解説と思われる日刊スポーツ《中山美穂さん死去、医師の森田豊氏が入浴時の死亡事故を解説「深い眠り」「熱中症」などの可能性》[掲載日 2024年12月8日] から下に引用する.
 
検視の結果、事件性はないことも確認された。この日、中山さんの公式サイトで発表された。医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が、入浴時の死亡事故について解説した。
 公表された情報をもとに検証すると、浴槽内で(1)深い眠り(2)熱中症(3)ヒートショック、などが生じていた可能性が考えられる。
(1)を誘発する主なものとして、<1>疲労、<2>医薬品の服用、<3>飲酒などが考えられる。顔が湯につかっても反応できず、そのまま命を落とすケースも珍しくない。(2)は熱い湯に長い時間つかると脱水傾向になり、熱中症となり気を失うことがある。(3)は検視により心筋梗塞や脳卒中の指摘がないことや、50代前半の女性であることから、その可能性は低いだろう。
 
 銭湯好きの年寄り爺ではあるまいし,高齢者ではない女性が,熱中症で脱水症状になるほどの熱い湯の浴槽に長時間浸かるのは,家庭では考えにくい.
 また仕事が控えているのに飲酒して入浴したとも考えられぬ.
 従って疲労あるいは風邪薬を服用していたなどの原因で深い睡眠状態になった可能性が高いと思われる.
 
消費者庁の統計によれば、19年に浴槽内で亡くなった人は4900人。交通事故死2508人の約2倍、08年から約1・5倍にも増えている。今回の事故の背景は、はっきりとしていないが、入浴には多くのリスクが潜んでいる。事故防止のために、湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にしたい。
 
 森田医師の解説は妥当だが,そのあとで日刊スポーツのライターは,中山美穂さんが溺死だと判明したのにも関わらず,トンデモないことを書いている.
 バスクリン《良い睡眠はお風呂から! 入浴で睡眠の質を変えよう 快眠のためのお風呂活用術》 から下に引用する.
 
良質な睡眠を得るための入浴は、お湯はぬるめがベスト
身体をじわじわと温め、深部体温を効果的に上げるには、ぬるめのお湯が一番。ぬるめのほうが交感神経が優位になるのを抑制し、身体にも負担がかかりません。寝る前に副交感神経を優位にし、脳の興奮を落ちつけリラックスすることで、寝つきがよくなります。おすすめは39~40℃で10~15分です。熱いお風呂が好き、という方も、この機会にぜひ「ぬるめのお湯にゆっくり入る」方法を試してみてください。お風呂に入るタイミングの目安は、就寝予定からおおよそ1.5時間前。個人差があるので、自分のベストタイミングを見つけてみてくださいね。
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事故防止のために、湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にしたい》は大嘘だ.
 その入浴条件は 眠りを誘ってしまうのである.
 浴槽で睡眠してしまったことによる溺死を避けるためには,熱めの湯に浸かって交感神経優位の状態にせねばならない.
 つまり入浴中の事故死を回避するためには「湯温は熱めの41℃以上にして短時間」がよいのである.
 
 もっとよいのはシャワーだ.風邪薬や睡眠薬を服用中でなければ,シャワーを浴びながらで眠ってしまう可能性はほとんどない.
 さらに確実なのは,最近流行の「風呂キャンセル界隈」である.
 モデルの「ゆうちゃみ」こと古川優奈さんは入浴 (含シャワー) を週一回だそうだ.風呂キャンセルそのものではなく,風呂キャンセル界隈ということらしい.
 入浴回数は少なくても下着は替えないと風呂に入らないことが周囲にバレる.風呂に入らなくてもいいから,洗ってきれいにしたパンツを履けばいいように思うのだが,彼女はパンツを裏返して再び履くという.これは風呂嫌いというよりも洗濯が嫌いなのだろう.
 しかし諸情報を閲覧すると彼女は母親と同居らしい.
 だが母親さんは彼女を溺愛しているようなので,多忙な娘のパンツの洗濯くらいしてくれそうなものだ.
 ということは,ゆうちゃみさんは洗濯嫌いなのではなく,同じパンツを履き続けることが好きなのだと結論づけしていい.
 犬も猫もハムスターも,身の回りを潔癖な飼い主に完全に掃除されてしまうと,情緒不安定になる.
 例えば猫は,トイレ砂を交換したら,そこに古い砂を少し入れてあげるとよい.
 自分の匂いが大好きなのだ.
 だからなんでもかんでも自分の匂いを付けて回る.
 そこで仮想実験をしてみよう.
 動物学者が,猫にパンツを与える実験をしたとする.すると猫は必ずやパンツを裏返して履き続けるであろう.
 これと同じで,ゆうちゃみさんはパンツに匂い付けしているのである.
 パンツを裏返して履き続けるという彼女の 習性 習慣は 生き物の本能に根差しているのだ.
  
 五木寛之氏は,洗髪は二ヶ月に一度,入浴は盆暮れまたは季節の変わり目なんだそうである.
 ただこれは,氏は皮膚の新陳代謝が非常に不活発なのだとすれば理解できる.
 私も現役会社員だった十年前は,酷い脂足で悩まされていた.
 夕方になると靴下がなんだか湿ってくる.靴を脱ぐと靴下が臭う.
 アフター5に日本料理屋の座敷で会食なんてことがある時は,事前に靴下を代える必要があった.
 それなのに今は,私の足の裏は全く汗をかかず,乾ききって脂足どころかむしろカサカサだ.
 そのためスニーカーを靴下なしの素足で履いている.齢七十台半ばになってようやく爽やか系 (足だけ) になったわけだが,もう何の意味もない.
 いつお迎えが来てもおかしくない,というのはこういうのを言うのだろう.
 
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