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2024年11月 5日 (火)

棄てるなら飼うな

 朝日新聞《海遊館にいたジンベエザメ「海くん」、愛媛の川で泳いでいたが死ぬ》[掲載日 2024年11月6日] から下に引用する.
 
愛媛県宇和島市の河口付近で5日、泳いでいるジンベエザメが見つかったが、6日に動かなくなり死んでいることが確認された。大阪市の水族館「海遊館」によると、死んだのは先月まで同館で展示されていたオスの「海(かい)くん」だった。
 宇和島市役所津島支所によると、5日午前10時前、住民から「ジンベエザメみたいなのが川にいる」と情報提供があった。支所職員が現地で確認したところ、市内を流れる岩松川の河口から約1キロの橋の下付近を回りながら泳いでいた。
 翌6日午前には、「ジンベエザメが見あたらない」という情報が入った。支所がドローンを飛ばし、前日にいた所よりやや下流で、動かなくなった状態のジンベエザメを発見した。現地に駆け付けた海遊館のスタッフが、「海くん」で間違いないと確認した。
 「海くん」は同館で展示されているオスのジンベエザメに付けられている愛称。2019年から展示されていた今回の「海くん」は、今年10月2日、飼育、成長について一定の研究成果が得られたため、別の個体と入れ替わるかたちで、同3日、高知県土佐清水市沖に放流された。
 
 ものは言いようだ.「放流」と棄てるのとは,どう違うのだ.
「海くん」をお手軽に「ここらあたりでいいや」とばかりに近海に棄てた海遊館側は「ジンベエザメはペットではないから合法だ」と言うだろうが,私は「飼育している以上,最後まで責任をもって飼え」と言いたい.
 ペットの飼い主には,ペットが命を終えるまで適切に飼養する「終生飼養」の責任がある.
 ジンベエザメでもイルカでもカメでもクラゲでも,本来は野生の生き物を人間の都合で水槽に入れていた以上,棄てるに際してはイヌやネコとどう違うのか説明責任があると私は思う.
 海遊館の行為は「飼っていた犬が大きくなっちゃったので山に捨てて,次の子イヌを飼うことにしました」とどこが違うのか.
 
 (追記) 海遊館は最初,朝日新聞などの取材には《飼育、成長について一定の研究成果が得られたため》放流したと回答していたが,その後,毎日新聞など他のメディアには「海での生態調査のため」と回答を変えて一貫性がない.
 
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