« ウソを引用する際は「ママ」を入れなければいけない | トップページ | 横浜中華街にて »

2024年11月26日 (火)

知ったかぶりする東国原英夫

 スポニチアネックス《清原弁護士 東国原氏と激論 斎藤知事の問題めぐり「収賄とか…」「収賄とは言ってない」かみ合わず》[掲載日 2024年11月25日] から下に引用する.
 
国際弁護士の清原博氏が25日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)に電話出演し、元宮崎県知事で元衆院議員の東国原英夫氏(47)と認識の違いをめぐって激論を交わす場面があった。
 番組では、兵庫県の斎藤元彦知事(47)に公選法違反の疑いが指摘されている問題を特集。知事選で同氏を支援したPR会社の経営者が、文章や写真などを公開するサービス「note」上で、同氏の選挙戦でSNS戦略を提案し、「広報全般を任された」などとつづったことが、公選法に違反する可能性が浮上している。斎藤氏はこの日、全国知事会に出席。会議後に「9月末に一度、(PR会社の)事務所で、SNSの考え方についてご意見をうかがった」などと答え、「私としては、公職選挙法に違反する可能性はないと認識しています」と疑いを否定した。
 この問題について東国原氏は、PR会社の従業員が斎藤氏の選挙活動を応援していたことを確認したとし、「その会社が選挙運動員として手伝ったということは、労務提供になる。労務提供というのは、寄付行為になる」と自身の見解を口にした。
 一方で清原氏は「皆さんにちゃんと理解して欲しいことが一点あって。PR会社が選挙のSNSについての広報活動の全般を任されることという自体が問題じゃないんですよ。任されること自体はあって構わない。そこに報酬が払われるかどうかの問題」と、論点を整理した。しかし、ここでMCのフリーアナウンサー石井亮次が、東国原氏の指摘する寄付行為について見解を尋ねると、話が“混線”し始めた。》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 上の引用文中の東国原英夫の発言《労務提供というのは、寄付行為になる》は誤りであり,正しくは「労務提供というのは、寄付になる」と言わねばならない.「寄付」と「寄付行為」は全く意味が異なるからである.
「寄付行為」は基本的な法律用語の一つである.その意味をWikipedia【寄付行為】から引用する.
 
Wikipedia【寄付行為
寄附行為(きふこうい)とは、財団である職業訓練法人、財団である医療法人、学校法人及び私立学校法64条4項に基づく法人(準学校法人)において、
1. 法人である財団(財団法人)の設立者がその設立を目的として作成した、その財団法人の根本規則、又はそれを記載した文書・書面のこと。
2. 法人である財団を設立する行為そのもの。(以下省略)》
 
 とまあ,一般国民は「寄付行為」の意味を知らなくても特に困ったりはしないのだが,テレビに出てくるコメンテーターには,それほど専門的ではない法律用語は必須の知識である.
 東国原英夫のように,「寄付行為」を「寄付する行為」の意味だと勘違いして《労務提供というのは、寄付行為になる》などと得意げに語ると,己が無知を世間に晒して大恥をかくからである.
 それにしても,東国原だって一応大学の経済学部を出ているのだし,宮崎県知事の座にいたこともあるのに,「寄付行為」の意味を知らないのはどうしたことか.困ったことである.
 いかにも知識ありげにもっともらしく「寄付行為」などと言わずに,「寄付」は単に「寄付」と言えばいいではないか.平易な言葉を使えないのは無教養な人間の悲しい性である.
 清原博弁護士も意地が悪い.ちゃんと東国原に「寄付と寄付行為は意味が全然違うんですよ」と教えてあげないと,東国原はこれからもテレビで恥を晒し続けてしまうではないか.東国原がいくら無知でも,それはそれで可哀そうだ.
 ちなみに《ゴゴスマ~GOGO!smile~》の番組放送中でMCの石井亮次と東国原英夫が何度「寄付行為」と述べても,清原弁護士は「寄付」と言っている.さすがだ.
 
Photo_20240810084301

|

« ウソを引用する際は「ママ」を入れなければいけない | トップページ | 横浜中華街にて »

新・雑事雑感」カテゴリの記事