私は切手の無駄使いをしているが致し方ない
今月の一日から郵便料金が値上げされた.
老人諸兄には「あるある」と言って頂けると思うのだが,七十歳台もなかばになると日付も曜日もお構いなしの日常になる.
これを昔は「毎日が日曜日」といった.
過ぐる十月一日,拙宅の郵便受けを覗いたら年金機構からの封書が配達されていた.
扶養控除の申告書類である.
「変更なし」と記入して,同封の返信用封筒に入れて切手を貼り,近所の郵便ポストに投函した.
しかし私は,上に書いたように「毎日が日曜日」なので,投函した十月一日から郵便料金が値上げされたことを失念していた.
そのため,ストックが手元にたくさんあった84円切手を貼ってポストに入れてしまったのである.ほんとは110円なのに.
やがて一週間後に「切手が不足している」と書かれた付箋が貼られて,封筒が郵便局から戻ってきた.
なんで料金不足の封筒を投函主に戻すだけのことに一週間もかかるんだ,二日もあればできそうなもんじゃないか,そういう怠惰な仕事をしているから郵便事業は潰れるんだ,という疑問と感想が湧いた.
郵便料金値上げ効果は一年しかもたないという.
値上げによって郵便物が激減するため,値上げしたのにかえって郵便事業の収入は減少してしまう,という負のスパイラルらしい.
それがわかっていても当局は値上げした.郵便料金値上げは断末魔であり,郵便事業の破局は目前である.
経営者は,前島密の墓前に何と報告するのか.
今回の料金値上げの負の効果で,年々減少を続ける年賀はがき事業は遠からず消滅するだろう.
さて昨年春,拙宅の最寄りの郵便局 (旧特定郵便局) が閉店した.
料金不足の付箋が貼られた封筒に追加の26円切手を貼れば再度投函できるのだが,近くの郵便局がなくなった今は,26円切手を買うのに本局まで行くのがおっくうである.
そこで,取り立てて今は使う当てのない84円切手を26円切手の代わりに封筒に貼った.
これでは58円の損だが,面倒だと言う気が先に立ったのである.
投函した後で調べたら,わざわざ本局に行かずとも,コンビニで,84円切手に足すとちょうど110円になる26円切手が購入可能になっているという.
しかし私は84円切手のストックを持て余しているので,損をしてもいいから84円切手を二枚貼ってストックを減らそうと思う.
もう長いこと,封筒に切手を貼るなんてのは一年に二度あるかないかといった状態だから,三十枚近くあるストックの切手を無駄遣いしないと,死ぬまでに使いきれぬと思うのだ.
趣味で集めた未使用切手が大量にあるという場合は,団体に寄付するという方法もあるにはあるが,団体へ切手を贈る郵送料やら,その団体が郵便局でバラの普通切手を切手シートに交換する手数料,その切手シートを金券ショップで換金する手数料が発生するやらで非効率.
枚数がそれほど多くなければ余計な手間がかかるだけだ.

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