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2024年9月27日 (金)

嘘つき管理栄養士「桜井この」その二

 オトナンサー《焼く? ゆでる? 生で食べる? 「卵の栄養」を効率よく摂取できる“おすすめの食べ方”、管理栄養士に聞いてみた》[掲載日 2024年6月22日]  から下に引用する.
 
焼いてもゆでても、生で食べてもおいしい「卵」。毎日の食卓で大活躍する食材の一つです。栄養も豊富に含まれている卵ですが、さまざまな食べ方ができるからこそ、「どの食べ方が最も効率よく栄養を摂取できるのか」は気になるところ。そこで、卵の栄養を効率的に摂取できるおすすめの食べ方を、管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。
(中略) 
Q.卵の栄養を効率よく摂取するためには、どの調理方法が一番おすすめでしょうか。
 桜井さん「栄養という観点でみると、やはり加熱すると壊れてしまう水溶性ビタミンも取れる『生食』が、余すことなく栄養を摂取できると思います。
 ただ、生で食べる場合は少し注意が必要な側面もあります。『卵を生で食べる』という文化は日本以外ではあまり見かけないのですが、それは卵の殻に『サルモネラ菌』という菌が存在しているからです。サルモネラ菌が人間の体内に入ると、食あたりを起こすことがあるため、生で食べたい場合は卵を割る前に卵をよく洗っておくといいですね」》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 上の引用文中の《生で食べたい場合は卵を割る前に卵をよく洗っておくといいですね》は嘘である.
 なぜなら私たちが日々購入して口に入れる鶏卵には,食品の安全という観点からみて二種類あるのだが,その二つを区別せずに《生で食べたい場合は卵を割る前に卵をよく洗っておくといいですね》などと述べる管理栄養士は,国民の健康リスクを増大させる危険な嘘つきだからである.
 内閣府食品安全委員会の資料《食品を科学する―リスクアナリシス(分析)連続講座―第1回「相手を知ってやっつけよう~主な細菌性食中毒の特徴と対策~」》に鶏卵の生食についてQ&Aが掲載されているので,当該箇所を下に引用する.引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った.
 
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質問1:
 ある雑誌に、パックの卵はきれいに洗ってあるので、家庭で洗うと殻にある小さな穴から外側の菌を入れてしまうことがありかえって洗わない方がよいと書いてあったが本当か。
 また、産卵したての卵を道ばたで売っているようなものがあるが、そのような場合は洗った方が良いのか。
回答1:
 パックしてスーパー等で売られている卵は、農場からGPセンターに運ばれ、塩素水で洗浄・乾燥してパックする卵の洗浄の仕方については卵業界の方々と随分議論して、塩素水で洗う方式が最も総合的に良いという結論になった
 産み落とされた卵は最表面が抗菌作用のある物質でコートされている。それを洗浄すると剥がれることになるが、卵にふん便が付いているとそれから菌が入ってしまうというリスクがある。
 例えば家で育てた鶏の卵は洗って速やかに拭き取って乾燥させるのがよいと思う。昔は籾殻の上に卵を置いていたが、表面を乾燥した状態にしておくために良い方法。

 スーパーなどでパックされている卵はきれいに洗ってあるが、道の駅や直販で売っているものは注意が必要である
 また鶏の飼い方についてもゲージで飼っているものは糞が下に落ちるが、平飼いは糞の上に卵を産み落とす可能性もあり汚染される可能性がある。

 
質問2:

 卵の研究をしていて市販パック詰めの卵に菌が付いているかを調べたことがあるが、ほとんど検出されなかったが、1 パック中 1 個の割合で菌が多く付いているものも見つかった。
 そのことから卵を扱った手は必ず洗って他の食品に触るということを徹底した方が良いと思うがいかがか。
回答2:
 卵を長時間置いておけば食中毒菌以外の環境中にある無害な細菌も含め検出されるようになる。
 卵に限らず食品を扱う際には手洗いが基本である。卵が特に菌数が多いという訳ではないので、調理の時に食品に触れる際や食事の際には手洗いを大事にしていただきたい。
 
質問3:旅館で器の中に生卵が入って配膳されるものがあるが心配だ。大丈夫だろうか。

回答3:特に夏場の気温が高いところで置きっぱなしはとても良くないので、もし見つけたら注意した方がよい。
 
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 まず,鶏卵生産者がスーパーやコンビニ向けに販売している鶏卵について説明する.
 
1.《パックしてスーパー等で売られている卵は、農場からGPセンターに運ばれ、塩素水で洗浄・乾燥してパックする
 
 この一行の文章からは鶏卵洗浄の実際がよくわからない.
 そこで鶏卵生産者のサイトから,ウフウフカンパニー《安心・安全な卵を食卓へ!卵の洗浄》を紹介する.
 このサイトには次のように記載されている.
 
そもそもなぜ卵を洗浄する必要があるのでしょうか?
 これは、食中毒の原因となる「サルモネラ菌」を取り除くために欠かせない工程なのです。
 動物の腸管に存在し、約3万個に1個の割合でサルモネラ菌が付着した状態で産卵されてしまいます。
 これを取り除くために一粒一粒欠かすことなく行っています
【洗浄の流れ】
 ①農場で毎朝卵を集卵し、トラックでGPセンターへ運ぶ。
 ②運ばれてきた卵を速やかにベルトコンベアに載せ、熱いお湯で洗卵していく。
 ★なぜ熱いお湯で洗卵するの?
 サルモネラ菌は熱に弱く、60℃くらいの温度で死滅してしまいます。
 そのため熱いお湯で洗卵する必要があるのです。
 ③洗卵された卵は自動洗浄機の中に入り、次亜塩素酸溶液により殺菌する。
 ★「次亜塩素酸溶液」とは?食べても大丈夫なの?
  水道水の浄化や野菜、果物などの洗浄にも使われています。
  厚生労働省の指針に沿って行っており、ご安心してお召し上がり頂けます。
 ④卵への衝撃が少なく確実に汚れを落とし、きれいな卵に磨き上げる特殊ブラシの高速回転で洗っていく。
 洗浄の工程はここまでで、その後機械や目視による検査が行われ、ひび割れや汚卵が取り除かれていきます。
 また、検査を終え計量・パッキングに入る前に紫外線殺菌も行い、卵殻表面に付着している細菌やウイルスを効果的に殺菌します。
 このように十分に消毒・殺菌を行っているため、卵は洗わずにそのままお使い頂けます。
 ご家庭で卵を洗ってしまうと、卵の表面にある雑菌から卵を守るクチクラという薄い膜が落とされ、鮮度が落ちるスピードが早まってしまいます。
 
 上記の工程 [熱水洗浄→次亜塩素酸水殺菌→ブラシ洗浄→目視検査と不良品除去→紫外線殺菌] を経た鶏卵は,実際上の無菌状態になっている.

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