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2024年8月 9日 (金)

欲しいタイプの椅子がみつからない

 私の寝室兼書斎 (簡単に言うと,何の変哲もない六畳間の部屋に,パソコンのラックと書架と,ゲームに疲れたらすぐ横に慣れるようにベッドが置いてある) の椅子が壊れた.
 座面がグラグラになり,うっかりすると後ろに倒れてしまう状態になった.
 これでは買い換えないといけないので,アマゾンで椅子を探した.
 
 椅子にも色々あるが,これまで使っていたのは,いわゆるオフィス・チェアだ.
 オフィス・チェアは,背もたれが後頭部まである役員用とか,リクライニング可能なものとか色々あるが,パソコンのラック用に使いやすいのは,座面高さが四十センチくらいで,背もたれが低いものだ.
 会社役員はふんぞり返っていてもいいだろうが,パソコン作業をするには背筋を伸ばさねばいけないから,背もたれは腰を後ろから支えてくれるだけでいい.(家具業界の用語では,この丈の低い背もたれを「ローバック」というらしい)
 一般の事務椅子はデスクの規格に合わせて座面が高いが,パソコン作業には四十センチくらいの座面高さのほうがキーボードをタイピングしやすい.
 そして肘掛があるほうが,タイピングの時に疲れにくい.
 座面幅は使用者の体格によるが,五十センチあるとゆったりして快適である.
 こういう条件でアマゾンを検索すると,ほとんどヒットしない.
 多いのは背もたれの丈が高い (「ハイバック」と呼ぶ),会社なら課長級の椅子だ.価格が高いのを探すと,どんどん背もたれの丈が高くなり,部長級,執行役員級…という具合になっていく.
 ようやく一万円以下で,三アイテムを見つけたのだが,そのうちの二つは,ユーザーのレビューに「組み立てるのに二人必要」だとか,「一ヶ月でキャスターが壊れて取れた」などと書かれている.
 後者は,脚は鉄製なのに破断してしまった写真がついているから事実に違いない.
 最後に残った椅子はたった一商品だが,これはマイナス評価がレビューになく,これに決めるしかないので注文した.
 それにしても「ローバック」椅子が少ないことに私は驚いた.
 一般事務作業とかパソコン作業をするのに丈の高い背もたれは必要ないんだがなあ.
 
 余談だが,会社では地位が上がると机の幅が広くなり,椅子が豪華になっていく.
 社員の椅子は塩ビの合成皮革だが,取締役は革張りだ.
 会社社会において,社内の地位格差の演出は重要なのである.
 古い東海林さだおのマンガにこれを風刺した作品がある.
 今と違って,昔は女性社員が部署のみんなにお茶を淹れるのだが,部長の茶碗は「茶托と蓋 (湯ふた) 付」で,次長の茶碗は蓋がなく茶托に載せるだけ.課長には茶碗のみだ.
 これに課長がクレームを付けた.ヒラ社員と課長が同じでは嫌だというのだ.
 そこでお茶くみ女性社員は,ヒラのみんなには茶碗ではなく缶詰の空き缶でお茶を出すことにした.
 ショージ君たちヒラ社員は空き缶に淹れたお茶を見て,悲しく俯く,というオチだ.
 
 これと似たことで,オフィスにおけるデスクと椅子のグレードと配置は,社内における序列に従って決められる.
 私は現役会社員だったとき,階級は部長の一つ上だったが,総務部から与えられた机と椅子は,私の部下たちと同じグレード (デスクの幅と椅子の背もたれの丈) のものだった.
 そして私は,コンプライアンスを担当していた部署の長なのに,机はオフィスの一番隅の,プリンターが載っている机の隣に置かれた.私よりも川上に机が置かれた部下たちは,さぞやりにくかっただろう.
 どうしてこんなことになったか.
 経営者が法令違反をしようとすると,そのたびに私が会議で公然と抵抗して阻止した.その結果がこの子供じみた嫌がらせwであった.
 会社を定年退職して十年以上経った今でも,まだそういうことを覚えている私は器が小さい.しかしそれでいいんじゃないか.人間だもの.
 
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