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2024年4月10日 (水)

目くそ鼻くそ

 プレジデントオンライン《なぜ「紅麹サプリ」を飲む人がこれほど多かったのか…「サプリの危険性と欺瞞性」に医師が怒りを隠さないワケ》[掲載日 2024年4月9日] から下に引用する.
 
例えば変形性膝関節症に悩む高齢者は多いが、整形外科で関節内注射やリハビリ、体操、鎮痛剤といった「正攻法の治療」を受けても、なかなか症状が改善しないと悩む人もたしかに少なくない。
 そのような人が、テレビCMで「飲み始めて効果実感! 階段がスムーズに降りられるようになりました」などというエキストラによる絶賛の声を聞かされれば、藁(わら)にもすがる気持ちで、けっして安くはない「膝サプリ」の購入を決めてしまっても不思議はなかろう。
 しかし残念ながら、これらの高価なサプリメントが「膝関節に及ぼす影響はない」ということは、すでに医学論文では結論が出ている。これらのサプリメントに含まれているグルコサミンやコンドロイチンを口から多少摂取したところで、消化管にて分解されてしまい、関節腔内に届いて効果を発揮することはない、というのが医師の間ではもはや常識なのである。
 
「機能性表示食品」の安全性は担保されていない
 つまりはっきり申し上げれば、これらの商品は、どんな有名な大手企業が販売しているものであっても、すべて科学的にはインチキなものなのである》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 筆者の木村知医師は《グルコサミンやコンドロイチンを口から多少摂取したところで、消化管にて分解されてしまい、関節腔内に届いて効果を発揮することはない、というのが医師の間ではもはや常識なのである》と書いているが,医師ならずとも,薬学部農学部などの理系出身者にとってもこれは常識である.
 また木村知医師は《これらの商品は、どんな有名な大手企業が販売しているものであっても、すべて科学的にはインチキなものなのである》と述べているが,《有名な大手企業》がサントリーであることも常識だ.
 毎日毎日,テレビではサントリーの「ロコモア」(膝関節サプリの代表だ) のCМが繰り返し繰り返し放送されている.
「ロコモア」のように《科学的にはインチキなもの》であっても,百回も二百回も聞かせられれば,普通の消費者は騙されてしまう.
 医師はこの現状を遠慮することなく批判すればいいのである.
 
 サントリーホールディングスの新浪剛史代表取締役社長は,かつてないサプリメントによる健康被害について,次のように小林製薬を批判した.
 産経新聞《「早期解明へ全勢力で」 紅麹問題の小林製薬へ新浪剛史同友会代表が要請》[掲載日 2024年3月27日] から下に引用する.
 
経済同友会の新浪剛史代表幹事(サントリーホールディングス社長)は27日の定例記者会見で、「紅こうじ」のサプリメントを巡る健康被害が相次いでいる小林製薬に対し「即座に対応しなかった責任は相当ある。問題点が何だったのか、早期解明するため全勢力でやってほしい」と求めた。
 新浪氏は、小林製薬以外のサプリメントの信用も落とす可能性があるとし「業界全体に影響を与える。罪深いことにならないよう早急に対処すべきだ」と指摘した》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 新浪社長は経済界の代表でありながら,被害者のことよりも《業界全体に影響を与える》と,自社のサプリメントに対する風評被害を心配している.
 新浪社長は,サントリーが《科学的にはインチキなもの》で消費者国民を騙し続けていることは《罪深いこと》ではないと思っているのだろう.目くそ鼻くそとはこのことだ.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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