「ペーハー」は戦前の昭和の香り
BCN+R《世代がバレる! 「pH」の読み方は「ペーハー」じゃないって知ってた?》[掲載日 2024年2月20日] から下に全文引用する.
《【最近気になる注目ワード・17】 あなたは「pH」(水素イオン濃度)という言葉を「ペーハー」と読むだろうか? それとも「ピーエイチ」派? 実はこの「pH」の読み方で、世代がバレてしまうと話題になっている。今回は、なぜ2通りの読み方が存在するのか、いつ頃から変わったのかを説明しよう。
「pH」の読み方でバレるあなたの世代
高校の科学で習う「pH」だが、世代によって2つの読み方が存在している。大人世代はこれを「ペーハー」と読むが、若者は「ピーエイチ」と読むという。X上でも「ペーハーは昭和の香りがする」「おじいちゃん先生はペーハーって読み方する」という若者の意見がある一方で、「ペーハーはペーハーだろ!」「ジェネレーションギャップがエグイ…」という親世代の悲鳴も上がっていた。
実は、「pH」の読みは「国際単位系」という世界共通の単位に合わせて、1957年から英語読みの「ピーエイチ」に統一されている。しかしそれ以前からドイツ語読みの「ペーハー」が定着していたため、1957年以降も「ペーハー」という読みが使われたことが「ペーハー」派が存在する理由のようだ。
しかし、日本でも2012年の教科書から「ピーエイチ」読みに統一された。その結果、初めは「ペーハー」と習うも、2012年以降、突然「ピーエイチ」と変換させられた世代も存在するようだ。
教科書の表記が変わってジェネレーションギャップが発生する事例は、「鎌倉幕府の成立が1192年から1185年になった」など意外と多く存在している。今後も、意外なところで「世代がバレる」言葉や知識が生まれるかもしれない。(フリーライター・井原亘)》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
私は昭和四十年に高校に入学し,同四十三年に大学に入り,同四十七年に卒業して現在七十三歳である.
その私は高校の化学の授業でpHを「ピーエイチ」と読め,「ペーハー」はいけないと先生に教えられた.ただし小学校と中学校では例えば「ペーハー試験紙」と言っていたような記憶はあるが高校では「ペーハー試験紙」と言うと「いつの時代の話だ!」と叱責された.
高校では物理と化学の授業の最初に「単位系」の知識を教えられた.今の高校でもそうだろう.「単位系」の理解がないと物理と化学の授業は皆目わからないからである.
その単位系の知識において,単位記号の読み方は基礎知識中の基礎知識である.
従って,戦後すぐの生まれの私の世代は,理系の大学学部卒業者であれば必ずpHを「ピーエイチ」と読む.
そもそも「ペーハー」などと読んでいるようでは大学の入学試験に合格できないし,大学に間違って入れたとしても高校卒以下の知識レベルではそのあとの講義についていけない.
《大人世代はこれを「ペーハー」と読む》と上に書かれているが,「ペーハー」と読む人たちは,大人世代どころか,もう世を去りつつある.
《若者は「ピーエイチ」と読む》は,これは正しい.
《ペーハーは昭和の香りがする》は誤りだ.「ペーハー」は昭和でも戦後ではなく戦前の香りがする,と私のような老人は思う.
だから《おじいちゃん先生はペーハーって読み方する》は如何なものか.そういう「おじいちゃん先生」がまだ生きているとすれば,化学の勉強をしてこなかった国語の教師くらいなもんだろう.なぜ国語教師かというと,化学知識がなくても英語の教師は高齢でももちろん「ピーエイチ」と読むからだ.w
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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