飲食店は基本的に現役世代のものである /工事中
一昨年に始まった国民生活全般における値上げは昨年には怒涛の勢いとなり,それは年が明けてもまだ続いている.(日本経済新聞《値上げラッシュ》) など.
加工食品も生鮮食料品もコロナ禍以前の水準に戻るのは期待薄であろう.
加工食品の分野における値上げ理由は「原材料費」「エネルギー」の上昇と,一部の商品については「円安」であった.
果たしてその値上げが正当なものであったかを,ジャーナリストは調査すべきだと私は思うのだが,誰一人やろうとしない.
方法は簡単だ.この食品値上げラッシュ以後の経常収支が,コロナ禍以前に対して増益になっているか否かを調べればいい.
増益なら,値上げは「便乗値上げ」だったことになるからである.(増収が「便乗値上げ」の指標にならないのは各位御承知の通り)
事情は外食産業でも同じである.
私の見るところ,一部のファストフーズは,便乗値上げやりたい放題である.(企業が消費者との共存を目指すのではなく,自己利益のみが行動原理になっている経済状況を「強欲インフレ (グリードフレーション)」と呼ぶ;野呂一郎《グリードフレーション(強欲インフレ)とは何か?》[掲載日 2022年11月24日 23:50],Bloomberg《「グリードフレーション」、高金利が最善の対応策-MLIV調査》[掲載日 2023年6月12日 12:59])
例えばマクドナルドは,原材料高や人件費の上昇,円安を理由にして律の値上げを複数回実施している.まず2022年3月と同9月に上げ,さらに23年1月には商品全体の約八割の価格を上げた.
昨年7月には都心の二百三十店舗に絞ってまた値上げを行った.
そして今年1月に,全国約三千店でメニューの三割に当たる商品の値上げを行った.半年に一回の値上げペースである.
この過程でマクドナルの客単価は右肩上がりで上昇し,客数は右肩下がりに減少した.
つまりマクドナルドは,一年に三度も値上げしても離反しない ジャンクフード中毒者 コアなユーザーを営業対象にする経営に急転回したのである.
そもそもの昔話をすると,マクドナルドは第一号店を昭和四十六年 (1971年) に東京銀座の三越内に出店した.
日本マクドナルド公式《マクドナルドの窓からのぞいた日本》
《日本の文化の中心から、ハンバーガーを
―日本マクドナルドが銀座三越にオープン―
ビートルズの来日、ヒッピーファッションの流行、ボウリングブーム…。1960年代後半の日本には世界各国から様々な文化が流れ込み、人々はそれらに夢中になっていました。まだ海外旅行が高嶺の花だったこの時代、日本人は自分たちの知らない海外の暮らしへの憧れを大きく膨らませていたのです。日本マクドナルドが誕生への第一歩を踏み出したのは、こんな時代の空気の中でした。
1969年、のちに日本マクドナルドの創業者となる藤田 田は、貿易商社を創業して世界中を飛び回っていました。そんな折、彼はアメリカのマクドナルド・コーポレーションが日本進出を考え、業務パートナーを探しているという情報をキャッチ。藤田は、マクドナルドのハンバーガーがアメリカで人気を博していることを知り、いつか日本にもクイック・サービス・レストランの時代がやってくると予見していたのです。
ハンバーガーレストランビジネスの大きな可能性を感じた藤田は、すぐにマクドナルド・コーポレーションの創業者レイ・A・クロックと接触しました。このときすでに大手商社などいくつかの日本企業がマクドナルドコーポレーションにアプローチを行っており、藤田の立ち上がりは遅い上に資本力は小さく、極めて不利な状況のように思われました。しかし、レイ・A・クロックは藤田の国際的な感覚、コミュニケーション能力、語学力、そして大企業のように事業部の一部ではなく、起業家精神でマクドナルドビジネスにかける一途な姿勢を感じ取り、こう言いました。「今までたくさんの日本人が訪ねてきた。しかし、マクドナルドのビジネスを任せようと思ったのはフジタ、君が初めてだ」。
こうして日本マクドナルドのビジネスが始まりを迎えたものの、出店には大きな課題がありました。当時の米国の常識では郊外の出店が当たり前となっていました。しかし、当時の日本人の多くは海外に行ったことがなく、ハンバーガーの知名度はほぼゼロだったのです。“米と魚の国”日本に新しい食文化を根付かせるには。藤田は考え、大胆なアイデアを口にしました。「日本1号店は、日本の流行が生まれる中心地・銀座に出店する」。その言葉通り1971年7月20日、日本マクドナルド第1号店が銀座三越にオープン。また、輸入規制によりまだ牛肉が食卓にならぶことが少なかった当時、ハンバーガーは勿論、100%の牛肉を使用し、それを手軽に食べることができるメニューは考えられませんでした。当時貴重だったマクドナルドのこだわりである100%ビーフを強く打ち出していったのです。こうして、海外の文化に憧れを抱いた若者を中心に、多くの人が100%ビーフのハンバーガーを食べようと店へと押し寄せました。休日には「銀座歩行者天国」でハンバーガーを片手に食べ歩く人が続出。この様子はマスコミに大々的に取り上げられ、異国の見知らぬ食べ物というよりむしろ“新しいファッション”として、ハンバーガーの上陸を日本中にセンセーショナルに広めたのです。》
ロケットニュース24《【悲報】マクドナルド、レジに並ぶ客を駆逐しにかかる / モバイルオーダーでしか使えないクーポン「ポテトM・Lサイズ250円」配信へ》[掲載日 2024年1月23日]
《たまにマックに行くと、レジ待ちの行列がとんでもないことになっていて購入を諦めかけることがある。一体何なんだ、あの人だかりは。ハンバーガーの転売でも始める気か?
そんな現状についにブチギレたのかどうかは不明だが、マクドナルドが本日2024年1月22日より、モバイルオーダーでしか利用できない限定クーポンの配信をスタートしたぞ。気になる内容はというと……
『マックフライポテト M・Lサイズ』が税込250円!
・モバイルオーダー限定クーポン
通常だと税込330円のポテトM、税込380円のポテトLが、なんと250円で購入できるというお得なクーポンである(一度に2個まで)。Lサイズを注文した場合、130円も割引になるのは地味に神! これは使わない手はないだろう。
というワケで実際に使用してみた。アプリのクーポン画面の一番目立つ位置に表示されているが、タップすると自動でモバイルオーダーの画面が開くため、レジでの利用は不可。Lサイズを2個カートに追加し、価格は税込500円だった。定価が780円であることを考えると非常にお得だ。まあ、そもそもの定価が高すぎるという気もしなくはないが。
お昼をちょっと過ぎたタイミングでお店に入ると、あまり混雑はしていないものの、やはりモバイルオーダーの利用客の方が圧倒的に少ない印象である。以前も同じことを書いたが、どうしてみんなモバイルオーダーを使わないのだろう?
・レジに並びがち
注文から支払いまでをスマホで完結できるので、わざわざレジに並ぶ必要がなく、メニューもじっくり眺められる。さらに今回のような限定クーポンまで配信されたりと、基本的にモバイルオーダーにはメリットしかない。
さらに言うなら、店頭支払い唯一の特典であった「dポイント」「楽天ポイント」サービスは、2024年1月14日をもってすでに終了しているのだ。これにより、d払い・楽天ペイ以外の決済方法では、ポイントを貯めたり使ったりできなくなってしまった。
もはやレジに並ぶ理由がほとんど見当たらないが、この状況は、むしろマック側が望んでいるようにも見える。
マックからしてみたら、クルーがレジで一人ひとり接客するよりも、客が自分で注文から会計まで終わらせてくれるモバイルオーダーの方が、はるかに業務効率がいいはずだ。
今回の限定クーポンについて日本マクドナルドは、「日頃よりモバイルオーダーをご愛用の皆さまへの感謝と、まだご利用されたことがないお客様にモバイルオーダーの良さを知っていただきたいとの想いから配信した」とコメントしているが、私(あひるねこ)にはこう聞こえて仕方がない。
「レジに並んでる客、一人残らず駆逐する……!」
・透けて見える本音
モバイルオーダーの方が得だよ、ていうかモバイルオーダーにしないと損するよ、今後もモバイルオーダーユーザーを贔屓(ひいき)していくよ──。お得なクーポンの裏に、マックの断固たる決意を感じ取ってしまうのは私だけだろうか。
この「ポテトM・Lサイズ250円」クーポンは、2月4日24:00まで有効となっている(モバイルオーダーの注文受付は23:50まで)。繰り返すがメリットしかないので、これを機にモバイルオーダーを使ってみることを強くオススメする。マックに駆逐されてからでは遅いのだ。》
ITmedia ビジネスONLiNE《「この小さな札は何?」 サイゼリヤの注文方法が激変! 「メニュー番号を手書き」からどう進化したのか》[掲載日 2024年1月24日]
《サイゼリヤが新しい注文方法を導入している。これまでは、各テーブルに置いてある注文用紙に利用客が番号を記入して店員に渡すスタイルだったが、どのように変わったのだろうか。筆者が都内の店舗で体験した内容を交えながら解説する。
●テーブルで見つけた小さな「札」
入店後、店員に案内されてテーブルに移動すると、長方形の小さな札を見つけた。札には「いらっしゃいませ」「テーブル番号24」「注文用QR」といった情報が記載されている。見た目は、小売業界で導入が進んでいる電子棚札(画面が電子ペーパーになっており、価格などをリアルタイムに変更可能)に似ている。「この小さな札は何だろう?」というのが最初に見たときの感想だ。
テーブルの上には、いつものメニューブックに加えて「セルフオーダー ご注文方法」と書かれたシートが置いてある。このシートによると、利用客の持つスマートフォンのカメラで、札に表示されたQRコードを読み取り、自分で注文する方式だという。なお、口頭での注文を希望する場合は、テーブルにあるベルでこれまで通り店員を呼び出せばよいとしている。
早速、自分の持っているスマホで注文用QRコードを読みとってみた。テーブルの利用人数を入力すると「メニューブックから番号を入力してください」という指示が。メニューブックを開き「5103」と入力したところ、「単品ドリンクバー」というメニュー名と「次へ進む」ボタンが同時に出現した。
●会計時にはどうするのか
注文を終えてしばらくすると、店員が注文したサラダやスパゲティを持ってきてくれた。追加で注文したい場合は、スマホの画面にある「注文追加」を押す。注文履歴の参照だけでなく、店員呼び出しもスマホで可能だ。
複数人で利用する場合、それぞれのスマホから注文できる。各人の注文内容は最終的に1つの会計伝票にまとまる仕組みだ。
食事が終わったら、スマホの「会計する」を押す。画面上に表示されたバーコードをレジでスキャンしてもらい、支払いをする。なお、テーブルには、これまでと同様に紙の伝票も運ばれてくる。伝票のバーコードをレジに持って行くことも可能だ。
スマホで「会計する」ボタンを押した後、筆者はあることに気付いた。テーブル上のQRコードを読み取る札が急にチカチカと点滅し始めたのだ。しばらくすると、QRコードは消えて「お会計を確定しました」「スマホに表示されたバーコードをレジでお知らせください」という表示に切り替わった。
レジで支払いをした後、食事をしていたテーブルに戻ってみた。すると、札はまたチカチカと点滅し始め、入店時と同じ表示に戻ったのを確認できた。
筆者は以前、ビックカメラで導入を進めていた電子棚札を取材したことがあるが、基本的な仕組みは同じように感じた。札がネットにつながっており、情報がリアルタイムで更新される点が共通している。
●新方式の狙いは?
サイゼリヤの広報担当者によると、スマホで注文する方法を導入し始めたのは2023年の冬頃だという。現在、新方式の導入を進めているフェーズであり、紙による注文方式と入れ替わっている最中だ。新方式の狙いについては「お客さまが注文したい時に注文できるなどの便利さ、注文作業時間の削減、低投資などの効果を見込んでいます」と説明する。「低投資」というのは、他の外食チェーンで見られるような注文専用のタブレットが必要ないといったことを指していると考えられる。
これまでの注文方法と比べて、店員の動きにはどういった影響が出るのか。筆者が気付いたことをいくつか挙げてみる。
これまでは、注文用紙にメニュー番号を記入した後、ベルで店員を呼ぶ必要があった。注文用紙を受け取った店員は、間違いがないように、記載内容を利用客の前で復唱する。新方式では、こうした一連の動きが全て不要になる。
筆者はサイゼリヤのヘビーユーザーだが、店内が騒がしい時や、一緒のテーブルに座っている人と会話している時に、店員が復唱した内容をしっかり聞き取れないことがあった。そのため、間違った注文内容が伝わってしまったことが何度かあったが、そうしたミスもなくなると感じた。
店内が混雑していると、ベルを押してから店員が自分のテーブルに来るまで時間がかかるだけでなく、“わざわざ”呼びつけるような申し訳なさを感じることもあった。そうした後ろめたさがなくなった。
細かい要望も気軽に伝えられるようになった。現在のメニューブックをみると、デザートの「イタリアンジェラート」欄に「(すぐに)3205」「(あとで)3905」という2つの番号が並んでいる。すぐに食べたい場合は3205をスマホで入力し、食事が一通り済んだ後に提供してもらいたい場合は3905を入力する仕組みだ。こうすることで、店員による「デザートの提供はどうしましょうか?」という確認が不要になる。
以上が、筆者の体験したサイゼリヤの新しい注文方式だ。全体的に、注文ミスが減るだけでなく、店員の業務負担を減らす仕組みになったように感じた。
利用客のスマホから注文する方式は、他の外食チェーンでも見られる。例えば、くら寿司ではコロナ禍でも安心して来店してもらうため、テクノロジーを駆使した非接触型の注文方法を導入した。店内のタッチパネルに触れることなく、自身のスマホから各種メニューを注文できる仕組みだ。
サイゼリヤの新しいDXの取り組みは、利用客の支持を得られるか。》
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