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2023年12月20日 (水)

秋田大心臓血管外科

 読売新聞《大動脈瘤破裂の疑いで緊急搬送された男性、大学病院で便秘と診断され帰宅…翌朝に容体急変し死亡》[掲載日 2023年12月19日] から下に引用する.
 
秋田大は18日、同大医学部付属病院で診察を受けた秋田県内在住の80歳代男性の診断でミスがあり、帰宅後に男性が胸腹部大動脈瘤(りゅう)破裂で死亡したと発表した。
 同大によると、男性は昨年、腹痛を訴えて地域の総合病院を受診し、胸腹部大動脈瘤破裂の疑いがあるとして秋田大病院に緊急搬送された。同院の心臓血管外科医がコンピューター断層撮影装置(CT)で確認するなどしたが、血腫を発見できず、便秘と判断。翌日かかりつけ医を受診するよう男性に説明し、男性は帰宅した。
 翌朝、男性はかかりつけ医を受診した際に急変し、地域の総合病院へ緊急搬送されたが死亡。同大は医療過誤と認め、緊急性が高いと他院で診断された場合は、原則、経過観察入院とするなどの再発防止策を定めた。
 
 もう九年前のことなのだが,仕事の都合で私は,横浜の自宅はそのままにして東京国分寺市の賃貸マンションで年明けから生活していた.
 しかし暫くして春頃から胃の辺りに痛みを感じるようになった.
 そんなある日の夜,みぞおちの激痛に耐えかねて,救急車を呼んだ.
 救急車は私を国分寺市の北にある小平市の大きな某病院に搬送してくれた.
 夜間救急当直医はレントゲン撮影などの検査後に,これは逆流性食道炎か胃潰瘍だから,住居近くの開業医に相談するようにと診断して鎮痛剤を処方した.
 私は夜が明けてから,かかりつけの開業医に出かけた.
 そのクリニックの若い医師はただちに胃の内視鏡検査をしてくれて,十二指腸にも胃にも病変は認められないとの所見を私に告げた.
 そして,もしかすると心臓に問題があるかも知れないので,大きい総合病院に行くべきだと述べた.
 そこで私は,国分寺の自宅マンションから遠くないところにある立川相互病院で外来の検査と診断を受けたのだが,緊急入院が必要だと告げられ,そのまま入院した.
 病状は,かなり進行した冠動脈狭窄であり,心筋梗塞を起こした形跡もあるという.
 立川相互病院の若い女性心臓内科医に精密検査を受け,カテーテル処置よりもバイパス手術を強く勧めるとのアドバイスを受けて,立川相互病院から都立多摩総合医療センターへ転院手続きをしてもらい,心臓バイパス手術を経て生還して現在に至る.
 私の幸運は,内視鏡検査をしてくれたクリニックの若い医師の「十二指腸にも胃にも病変は認められない」という断言だった.
 もしも彼が曖昧な判断をして胃の治療を始めていたら,私は心筋梗塞死していたに違いない.
 立川相互病院の若い医師も素晴らしい医師だった.
 手術をしてもらった都立多摩総合医療センターの心臓外科医の皆さんには感謝以外の何物もない.
 
 盲腸炎も胃部の痛みと錯覚しやすい.心臓周辺の病変による痛みも胃の辺りに激痛を覚えることが多い.
 私の場合,最初に搬送された小平市の救急病院は,当直医が経験の浅い医師だったのだろうと私は思っている.
 読売の記事だが,専門であるにもかかわらず大動脈瘤の血腫を発見できずに,明後日の方向の「便秘だ」と診断した秋田大の心臓血管外科医の力量はどんなものだったのだろう.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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