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2023年11月10日 (金)

無法バス

 読売新聞《バス停30か所に「子供にまだまだ金がかかる」と運転手の退職理由を掲示…社長「減便の説明求める利用者多い」と外さず》[掲載日 2023年11月10日] から下に引用する.
 
山口県岩国市の第3セクター「いわくにバス」が、運転手の退職による路線バスの減便を知らせるバス停の掲示に、退職理由を記載していたことがわかった。中国運輸局山口運輸支局は8日、個人情報保護の観点から不適切として、掲示をやめるよう口頭で指導した。
 同社の社長(41)によると、運転手1人が10月に退職したため、今月3日から土日祝日に3路線で計5便を減らした。これに伴い、10月末から順次、約30か所のバス停の掲示に、「拘束時間が長すぎて自分の時間が取れない。子供にまだまだ金がかかる」とする運転手の退職理由を記載した。
 この掲示がSNS上で「理由を書く必要があるのか」などと話題になり、同社に出資している岩国市は7日、「掲示は不適切」と指摘した。
 社長は「これまでの減便時に、『運転手はなぜやめたのか』と説明を求める利用者が多かった。一般の人には個人(運転手)は特定されない」とし、掲示を続けている。
 
 いわくにバス株式会社は同社のサイトによれば次の通りである.
 
資本金9千万円 (岩国市 100%出資)
 役員 代表取締役/安全統括管理者 上田純史
 
 また次の記述が目を引く.
 
○当社のこれまでの法令違反・不祥事について
 当社はながらく、法令違反による行政処分や不祥事を重ねて引き起こしており、不適切な業務執行が続いております。これらはすべて常勤役員である代表取締役の責任です。今後も業務改善、事業の再生に取り組んでまいるとともに、情報公開を基本としてお客さまへ適切に報告をしてまいります。
 公表の根拠は旅客自動車運送事業運輸規則第四十七条の七第2項にもとづきます。
(下はスクリーン・ショット/11月10日作成)
20231110d2
 
 この記述に続いて,かなりの数の法令違反等が掲載されている.
 読売新聞の記事にある《約30か所のバス停の掲示に、「拘束時間が長すぎて自分の時間が取れない。子供にまだまだ金がかかる」とする運転手の退職理由を記載した》は明らかに労働法に抵触する事案だ.
「いわくにバス」はまた新しい法令違反を追加したわけだが,これほどまでに異常な行動を続ける上田社長 (公募社長) を,岩国市当局が解任できない理由が不明だ.何か行政の弱みを握っているのだろう.
 労基が介入しないのも不思議だ.
 岩国市には深い闇があると見える.

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