ウミガメ虐待団体
静岡朝日テレビ《産卵場所の減少から絶滅危惧種に…ふ化したばかりのアカウミガメの赤ちゃんを放流 浜松市》[掲載日 2023年9月23日] から下に引用する.
《浜松市の中田島砂丘では、アカウミガメの放流会が行われました。4匹の体長6センチほどのアカウミガメの赤ちゃんは、23日朝、ふ化したばかりです。子どもたちはウミガメについて説明を受けたあと、赤ちゃんガメと触れ合いました。その後、砂浜に置かれた赤ちゃんガメは、海に向かって一斉に歩き出し、子どもたちに見守られながら広い海へと旅立っていきました。
参加した親子:「可愛かった」
参加した親子:「子どもにも見せられてよかった。一生の思い出になると思う」
ウミガメは産卵場所の減少などから、世界的に絶滅危惧種に指定されています。》
ただでさえ希少なウミガメの卵が孵化してこの世に生まれてきた子ガメを,人間の娯楽と営利のために消費してはならないと私は思うのだが,そうは思わない団体がある.
上に引用した記事に書かれているのは,浜松市の中田島砂丘で社会的批判をものともせずウミガメ放流会を開催しているサンクチュアリジャパンという団体である.
この団体は,深夜に孵化した子ガメを朝まで動かぬようにしておいて,夜が明けてから集まった参加者の親子から集金し,決してやってはならない《赤ちゃんガメと触れ合い》を行い,疲弊した子ガメたちは《子どもたちに見守られながら広い海へと》死出の旅に出発するのである.
ウミガメ放流会について,NPO法人日本ウミガメ協議会《やめよう!子ガメの放流会》による批判を下に引用する.
《一時期、収まっていたウミガメの子ガメの放流会が再び各地で行われるようになってきました。
日本ウミガメ協議会は、次の理由で放流会をウミガメ保護に反する行為と考え、反対しています。
1.放流が本来の孵化・脱出時刻と違う。
子ガメは通常夜間に砂から出て海に帰ります。なぜ夜なのでしょうか?
それは大型魚や海鳥などの捕食者の目から逃れるためです。
昼間の放流は捕食による生残率の低下が予想されます。
2.元気でなくなってから放流している。
子ガメは砂から出て10時間から20時間の間が一番元気で、その間、必死に泳ぎ続けます。その間に出来るだけ岸から離れたところまで泳いでいく必要があるからです。放流会で放流される子ガメは、その時間帯が過ぎてから放流されます。すると、岸に打ちあがるなど沖まで泳いでいけない子ガメが続出します。
※他にも理由はあります。より詳しい情報はウミガメの教科書(上級編)(作成中)へ》
NPO法人エバーラスティング・ネイチャー《子ガメの放流会の問題点とは?》[掲載日 2018年1月25日] も同趣旨の訴えである.
ウミガメの卵の孵化についてはテレビの自然科学番組でも幾度か取り上げられ,子ガメの習性もよく知られるようになってきた.
しかるに鉄面皮というか,サンクチュアリジャパンはウミガメ虐待をやめようとしない.
ウミガメ保護団体を巧妙に装った同団体のサイトから,営利丸出しの参加要項を下に引用する.
この参加要項には,呆れたことに,孵化した子ガメを放流会まで動かぬようにまとめてある虐待証拠写真が堂々と掲載されている.
静岡県と浜松市当局は,この団体の無法ぶりをなんとかしようとは思わないのか.
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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