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2023年9月14日 (木)

ミツカンの「五目ちらし」はひどすぎる

 酷い商品を買ってしまった.ミツカンの「五目ちらし 6種の国産具材入り」(商品説明ページのURL) だ.
 その商品説明ページから下に引用する.
 
6種類の国産具材を使用した、彩り鮮やかなちらし寿司の素です。ご飯に混ぜるだけの手軽さでちらし寿司が出来上がります。甘味・酸味・塩味・旨味のバランスのよいおいしさにこだわった酢飯の味なので、普段のお食事からハレの日には色々なトッピングをして、家族みんなでお楽しみいただけます。2〜3人前×2袋入りです。
 
 原材料名
 野菜(にんじん(国産)、しいたけ)、砂糖、こんにゃく、醸造酢、油揚げ(大豆を含む)、食塩、米酢、穀物酢、みりん、こうや豆腐(大豆を含む)、しょうゆ(小麦・大豆を含む)、なたね油、しいたけだし、昆布、かつおエキス、魚介エキス、かつお削り節/増粘剤(グァーガム)
 
 原材料表示を読んでから買ったのだが,包装を開封して中の小袋の中身を取り出し,それを見て私は腰からヘナヘナと脱力して床に崩れ落ちた.
 中身は《にんじん、しいたけ、こんにゃく、油揚げ、こうや豆腐、昆布》が入っていると思いきや,内容物の大半はまるで 野菜クズのように粉砕されたニンジンだったのである.
 ニンジンの破片は大きいものでも5mmx10mm程度で,小さいものは米粒よりも小さい.
 他の具材も同様.
 表示された重量のほとんどは,増粘剤で粘度を上げた寿司酢である.
 なーにが《6種の国産具材入り》だ!
 私は食品会社の技術者だったのに,嘘つき商品にひっかかったというショックに打ちのめされたが,しかしいつまでもそのままではいられない.
 私はヨロヨロと床から立ち上がり,まず試しに,炊いた飯にこの「ちらし寿司の素」を混ぜてみた.
 実際に使用してみたらどうなんだろう,と思ったからだ.
 その結果,「五目ちらし」のはずなのに,できたものは,具材とは思えぬ色んなクズが異物混入した外観の酢飯になってしまった.
 もし私が「これは五目ちらし寿司です」と言ったら,私は世間から袋叩きにあうだろう.
 ミツカンは有名企業だ.それがこんな商品を販売して消費者を欺いていいのか!
 
 買った「五目ちらし 6種の国産具材入り」は二袋入りなので,もう一袋ある.
 捨てるのも業腹なので,手直しをすることにした.
 手直しとは,具材を足すことだ.そこでスーパーで「小肌の酢締め」(トレー&ラップ包装,鮮魚売場にあった) と「刻み揚げ」(ポリ袋密封包装,油揚げ売場にある) を買ってきた.いずれも内容量は110グラムだった.
 たぶん「刻み揚げ」はどこのスーパーにもあるはず.大阪ではうどんのトッピングとして好まれる.味付けして乾燥したものと,油揚げを短冊にカットしただけのものがあるが,味付けは簡単だから後者でよい.
「小肌の酢締め」は入手できないかも知れないが,スーパーや鮮魚店を探し回らなくてもよい.代わりに,どこでも売っている冷凍のアサリ剥き身 (缶詰は異常に高いのでNG) でいいし,冷凍のエビ剥き身でもいい. 
 
 まず無洗米二合を炊飯器に入れ,やや硬めの水加減で炊く.
 炊き上がるまでに,小肌を五目ちらし寿司の具として丁度頃合いの大きさに切っておく.
「刻み揚げ」は,希釈しためんつゆで煮ておく.酢飯に混ぜるから薄味にするのがよい.
 
 飯が炊きあがったら,「五目ちらし 6種の国産具材入り」一袋を混ぜる.
 次に味付けした「刻み揚げ」と小肌を混ぜ込む.
 下の写真ができあがりの様子だ.
 
[できあがり]
20230913a1
 
 上の画像の真ん中あたりにある,オレンジ色のものがニンジンである.他にもオレンジ色のゴミのように見えるものがあるが,それもニンジンのクズだ.ニンゲンのクズではないのが幸いだ.意味不明だが,そういうことだ.
 ルーペで観察すると,しいたけやこんにゃくらしきものも見出されることを補足しておく.
 
 このようにして「五目ちらし 6種の国産具材入り」に,具材を二百グラム足すと,まあなんとか具材の量的には五目ちらし寿司っぽくなることがわかった.
 とはいえこれでは色味がさみしいので,さらに追加で,薄切りにしたきゅうりとか絹さやを入れるのがいいだろう.錦糸卵を作るのはめんどくさいから,代わりに炒り卵をトッピングすれば見た目はそれでよし.
 さて,ふと考えたら,そこまで手直しするなら「五目ちらし 6種の国産具材入り」なんか使わずにただの寿司酢でいいじゃないかと気が付いた.
 で,私は断言するが,ミツカンの「五目ちらし 6種の国産具材入り」はお勧めしない.
 ならばいっそのこと自作はやめて,スーパーの惣菜コーナーでパックに詰めた「五目ちらし」を買ってくれば,コスパもタイパもよい.
 お値段は張るが,デパ地下の京樽などで買えば満足度も高いだろう.
 というわけで,以上が失敗談である.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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