« 頭の中がぐちゃぐちゃになっている老人 | トップページ | 古市憲寿は,突撃観光客の味方である »

2023年8月13日 (日)

かつや嫌い

 ちょっと前のことだが,夜の七時過ぎに食料の買い出しに出た.
 すると藤沢の駅ビル「ルミネ」の三階にある「とんかつ新宿さぼてん」で,売れ残りそうな弁当に値下げシールが貼られていた.
 通常価格七百七十円のロースカツ丼弁当が六百円になっていて,「安い!」と思ったので買って帰った.
 なかなかおいしい弁当だったので,よい買い物だった.(以下の文中で「カツ丼」はソースカツ丼を除く)
 
 それから暫くして,やはり藤沢駅に隣接した商業ビル「リエール」に入っている「とんかつ和幸」でロースカツ丼弁当を買ってみた.
 こっちは通常価格で買った.というか,こちらはレストランのメニューのテイクアウトなので,値引きはない.出来上がりを並べて販売しているのではなく,客は注文して作ってもらうわけだ.一つ八百円である.
「とんかつ新宿さぼてん」のロースカツ丼弁当と比較すると,「とんかつ和幸」のそれは三十円高いせいか,ややご飯の量が多いような気がする.
 それ以外は両者ともにおいしい弁当で,私の判定では互角である.
 
 さてトンカツといえば,もう何年も「かつや」の飯を食っていないので,最近はどんな具合かと,試しにテイクアウトで「かつや」のカツ丼 (竹) を買ってみた.藤沢駅の南口から歩いてすぐのところにある.
 実食して改めてわかったのは,「とんかつ新宿さぼてん」と「とんかつ和幸」のカツ丼はトンカツが主役であるが,「かつや」のカツ丼 (竹) はトンカツの衣が主役だということ.
「かつや」のカツ丼 (竹) は,豚肉の厚みが「とんかつ新宿さぼてん」「とんかつ和幸」のカツ丼の半分くらいしかない.
 しかしその代わり,衣のぶ厚さが,豚肉の薄さを補って余りある.
 それ故,「カツ丼の醍醐味は豚肉じゃなくて,よく味のしみ込んだ衣だ!」とお考えの諸兄にはぜひ「かつや」のカツ丼 (竹) をお勧めしたい.
 また「とんかつ新宿さぼてん」「とんかつ和幸」などの普通のカツ丼は,トンカツとタマネギを濃い目の割り下で煮てから卵で綴じたものであるが,「かつや」のカツ丼には卵はわずかな量しか使用されていない.また私が買い求めたカツ丼 (竹) にはタマネギは全く入っていなかった.
 それ故,「卵もタマネギも邪道だ!カツ丼の価値はトンカツの衣で決まるのだ!」とお考えの諸兄にはぜひ「かつや」のカツ丼 (竹) をお勧めしたい.
 さて「かつや」のカツ丼の欠点は,肉が薄いとか衣ばっかりだとかいうことではない.
 それは価格が一定しない,ということである.
 例を挙げると,私がカツ丼 (竹) を買った時のお値段は七百四十五円だった.(下の画像はレシート)
 
20230812a1
 
 しかしこれは百円割引のクーポンを持っていない場合の価格だ.
「かつや」で飯を食うと,レジで支払いする時に,次回から使える百円割引券を必ずもらえるので,カツ丼 (竹) のリピーター価格は六百四十五円である.通常価格とえらい違いだ.
 このように「かつや」はリピーターとそうでない客を激しく差別待遇するので,リピーターではない客は「かつや」という店自体を嫌いになる.
 それに,「かつや」のカツ丼 (竹) にわずか二十五円を足せば,「とんかつ新宿さぼてん」のロースカツ丼弁当が買えるのだ.
「かつや」の衣ばっかりのカツ丼がいいか,それとも豚肉が厚くて衣が薄い「とんかつ新宿さぼてん」のロースカツ丼がいいかは好みであるけれど,私は二十五円高い「とんかつ新宿さぼてん」のロースカツ丼を買う.
 そう考えるのが普通だと私は思う.
 しかし,それは実は間違いなのである.
「かつや」にはリピーター価格のほかに,キャンペーン価格というものがあるのだ.
 
20230812b1
 
 カツ丼 (竹) は,通常価格 (非リピーター価格) が七百四十五円,リピーター価格が六百四十五円なのだが,上に示したチラシ画像に描かれているようにキャンペーン価格は五百八十三円なのだ.
 肉が薄くてもタマネギが使われていなくても,五百八十三円ならば,品質/価格のバランスは取れている.値段相応の内容だ.
 
 さて,上の画像のそのまた上にレシートを載せたが,そこに印字された日付を見て欲しい.「ご利用日 2023/08/09」と書かれている.
 ところが,出来上がったカツ丼 (竹) をレジで受け取り,品物と一緒にレジ袋に入っていたチラシ (下の画像) を見たら,翌日から百五十円引きキャンペーンが始まると書かれていた.
 
20230812d2
 
 これを見た私は「注文した時に明日からキャンペーンですと言え!」とムカっとしたが,口調だけは穏やかに「このカツ丼,明日買えば百五十円も安かったのですか?」とレジの店員に訊いた.
 店員のあんちゃんは「そうです」と何事もないかのように穏やかに答えた.
「そうなんだー」と私は肩を落として「かつや」のドアを出た.
 
 こういうことをするから「かつや」は嫌いなんだ!(泣) 
 ちなみに,その時「かつや」店内には客が一人もいなかった.「かつや」の常連客はみんなキャンペーンのことを知っていたのだろう.
 私みたいにわざわざキャンペーンの前日に来店するのはアホだわなあ.(自嘲)
 
*********************************************
ウクライナに自由と光あれ
Pics2693_20220307154501
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


|

« 頭の中がぐちゃぐちゃになっている老人 | トップページ | 古市憲寿は,突撃観光客の味方である »

新・雑事雑感」カテゴリの記事