老いたクマ
あちこちでクマの出没が報道され話題になっている.
朝日新聞デジタル《海に落ちた目が不自由な老いたクマ 吹き矢で眠らされ捕獲、山に戻る》[掲載日 2023年5月5日] から下に引用する.
《岩手県大槌町赤浜で海に落ちた後、岸壁をよじ登ったツキノワグマが3日深夜、捕獲された。老いたクマで衰弱していたが、その後、山に戻された。
クマは2日、海に落ちた後、岸壁をよじ上って造船所の床下に逃げ込んだ。3日朝に床下から出て周囲をさまよった末、今度は用水路に落ちて、地下水路に逃げ込んだ。
……
現場で捕獲作業をした動物園の辻本恒徳園長(62)らによると、クマは体長1・1メートル、体重50~60キロのメス。歯のすり減り具合などから20歳を超す高齢で、目が不自由で住宅街に迷い出て戻れなくなったらしい。》
五月二日に大鎚町に現れたツキノワグマは,それから放浪を続けていたが,ようやく山に戻ることができた.害獣ではあるが,海に落下したり用水路に落ちたりのさまよいかたが同情をかった.
麻酔銃を使って捕獲してみたところ,上の記事のように二十歳を超す高齢と判断された.
私は,年寄りの生き物,と聞くと心が騒ぐ.私自身が,もうあと数年経てばお迎えがくる高齢者だからである.
環境省《クマ類の生態と現状》から引用.
これによると野生のクマの寿命は 15~20 歳程度である.
大槌町のクマは,ほとんど失明していて,ニオイを頼りに徘徊していたと思われ,用水路や海に落ちたのはそのためだろう.
余談だが,私の老愛犬は白内障で失明していて,室内なら歩き回れるが,時々家具に頭をぶつけている.
この様子では散歩に連れ出しても,いたずらに恐怖感を与えるかも知れないので,もう散歩には出かけていない.
大槌町のクマも,嗅覚が残っているだろうとはいえさぞ人里は恐ろしかったろうし,海に落ちた時,よくまあ護岸を這い上ったものだ.
土地の人たちが捕獲して山に戻してあげたが,もう長くはないだろう.切ない.
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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