キュウリがくっつく「クロの包丁」w
昨日 (5/9) 放送のテレビ朝日《家事ヤロウ》を観たら,「包丁のプロ」が出演者たちに色々な包丁をプレゼンするという企画だった.
包丁というものは,上を見るとキリがないなあと思う.
プロの料理人は頻繁に研いで使用するから,長年愛用してきた包丁は手に入れた時の原型をとどめていない.それでも彼らがそれを何十年も使い続ける理由は,包丁の切れ味は元の包丁によって決まるものではなく,研ぐという手入れが大切だと言うことである.
その意味で,私たちシロート料理ヤロウに必要なことは,高価な包丁に凝ることではなく,切れ味を簡単に維持できる砥石あるいはシャープナーを手に入れることだ.
私が使用している包丁で最も古いのは,刃が波型になっているノーブランド品のパン切り包丁で,四十年ほど前に料理教室の「ベターホーム」が斡旋販売したものである.
なにしろ切る相手がパンだから刃が摩滅することもなく,今でもよく切れる.包丁は,高価ならいいってもんじゃないなあと思う.
焼いてから時間が経っていない柔らかい食パンでも,「パン切りガイド」を併用すればつぶれずにカットできる.(おすすめの「パン切りガイド」@アマゾン)
次に愛用歴が長いのは貝印のペティナイフで,私はほとんどの料理下拵えをこれで済ます.キャベツの千切りもピーラー並みに切れる.
タサン志麻さんのテレビ番組を観ると,彼女もペティナイフを愛用している.我が意を得たり,だ.
テレビの通販番組で,完熟トマトとか硬いカボチャとかを1mm厚にスライスできるすさまじい切れ味の包丁を売っているが,それは私には不必要だ.極薄トマトのサラダやカボチャチップスなんぞ作らないからである.
しかしさすがにペティナイフでは西瓜のカットは無理なので,T-fal の三徳包丁も持っている.
この三本だけで,困ったことはない.
さて《家事ヤロウ》で「包丁のプロ」が推奨した包丁の一つに「平野レミ考案 クロの包丁」があった.
「クロの包丁」公式サイトには次の通りの記載がある.
《最先端コーティング
ユニークな黒いコーティングには、3つの「良いこと」が隠されています。
ひとつは、「刃離れの良さ」です。摩擦係数の極めて少ない特殊なフッ素コーティングを施したので、食材が刃につきにくく、食材カットのストレスを軽減。バターやチーズなど、刃に密着しやすい食材もポロリとはがれます。》
番組中では「クロの包丁」について「汚れない,くっつかない」とのナレーションが入り,ゲストの菊池風磨が「キュウリってくっつくんですよね」と言いながらキュウリを切ってみた.
それがこの映像 (↓).
《食材つかずの次世代包丁》
《洗いやすいっていいな》
上の画像の手元を拡大すると.
カットしたキュウリは,「クロの包丁」にくっつきまくった.w
ほとんど放送事故レベルだ.ww
「平」(包丁の平らな部分) の面積が大きい三徳包丁で切るからくっつく.
細身のペティナイフの扱いに慣れていれば,切るそばからキュウリは押し出されるようにして「平」から離れていくから,こんなことにはならないのである.
(だいたいテレビ朝日《家事ヤロウ》は,レギュラー出演者のバカリズムが平野レミの商品に肩入れし過ぎる.そもそも「クロの包丁」は,公式サイトの記述によれば「平野レミ考案」ではなくて「平野レミのプロデュース」だぞ)
「クロの包丁」は安いものではないから,ブランド好きな御仁には,どうせ「クロの包丁」を買うなら三徳包丁ではなくペティナイフをお勧めする.それならガッカリせずに済むだろう.
いうまでもないが包丁は,切ろうとする食材に適したサイズが大切なのである.(除中華包丁)
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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