大衆回転寿司とかファミレスは巨大な自動販売機だ /工事中
先日,スーパーで食料品の買い物をして,レジ外にある作業台 (無料のポリ袋が置いてあるところ/サッカー台というらしい) でレジかごから買い物バッグに買ったものを詰め替えていたら,向かい側でやはり詰め替えをしていた高齢者が突然崩れるように倒れた.
たぶん私よりも年上の八十歳くらいの老人だった.
老人のすぐ後ろのレジにいた男性スタッフと,レジの外にいた女性スタッフ,それとすぐ横にいた女性の客の三人が助け起こして「大丈夫ですか!」と声をかけた.
頭は打たなかったようで,老人は数秒後に意識が戻った.店のスタッフはほっとした様子で詰め替えを手伝ってあげた.
私はその様子を茫然と眺めていたのだが,これは他人事ではないなと思った.外出先で突然昏倒するのは,私にも起こり得ることだからであ
る.
現在の日本は,国民四人に一人が高齢者である.このまま出生率が低下を続けて人口が減り続けると,やがて将来は三人に一人が高齢者になりかねない.
このこと自体は,ただちに労働人口の減少を意味しない.高齢者でもできる仕事は多いし,勤労意欲のある高齢者もまた多い.
しかし
コンビニでは,完全無人店舗化の実験が始まっている.
また全国各地で,2020年に一兆円の予算が組まれた「事業再構築補助金 (コロナ補助金の一部)」を目当てにして肉類や惣菜類の無人販売所が増えた.(資料;日刊SPA!《急増する無人販売店…背景には「コロナ補助金」の影。事業再構築補助金のずさんな実態》[掲載日 2023年3月17日])
この無人販売所は,補助金が手に入ればいいので売れて儲かる必要はない.そこで窃盗犯が押し入って冷凍餃子とかを盗み放題という体たらくである.(ただしこの無人販売所は,三浦瑠麗の夫がコロナ給付金を不正受給したとの疑いとは異なり,一応合法ではある)
大手の回転寿司はぎりぎりまで省人化を推し進め,その結果,客は巨大な自動販売機の中で食事をするというシュールな光景が当たり前になってしまった.
一部のファミレスも同様.注文した料理が配膳ロボットで運ばれてくる.
かつて「接客業」と呼ばれた職業は,食品産業の流通と小売から追いやられていきつつある.
無人コンビニと惣菜の無人販売所で食べる物を買って,誰も待っていないアパートの部屋に戻り,一人で黙々と夕食を食う独居老人たちの
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