妄想で世渡りする心理学博士
日刊ゲンダイ《「マスク外せ警察」にあなたが怒鳴られたら…彼らの心理とは? 着用が個人の判断に》[掲載日 2023年3月13日 06:00] から下に引用する.
《米国心理学博士の鈴木丈織氏は、「マスク外せ警察」はノーマスク派の人たちが勢いづいた結果ではなく、これまで「マスク警察」をしてきた人たちが、今度は「マスクを外せ!」と、他者に強要してくる姿だと指摘する。
「この手の人たちは、『正義感は強いが権威に弱く、かつ、感染への恐怖が強い人たち』であると推測され、その結果、政府がマスクを推奨していた時期は政府の権力を傘に、『自らが感染しないため』にマスク警察として活動してきました。しかし3月13日以降、マスクは自由化されるわけであり、事実上の安全宣言とも解釈できます。すると、そのような人たちは今度は、『政府が安全だと言っているのに、まだマスクをしている奴がいる!』といった具合に、自らの安心を邪魔する存在としてマスクを着用している人たちを敵視するようになります。その結果が、『マスクを外せ!』という命令になって現れるのです」》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
「マスク外せ警察」は,そのうち出てくるんじゃないかと言われていて,「なんでマスクしているんですか?」と他人に訊かれたという話がSNSで話題になってはいるものの,実際に街中で,手を出した出さないのトラブルを起こしたという事件報道は皆無である.
しかるに鈴木丈織は《「マスク外せ警察」はノーマスク派の人たちが勢いづいた結果ではなく、これまで「マスク警察」をしてきた人たちが、今度は「マスクを外せ!」と、他者に強要してくる姿だ》と主張している.
だがその主張には根拠がない.鈴木は《この手の人たちは、『正義感は強いが権威に弱く、かつ、感染への恐怖が強い人たち』であると推測され》と書いているが,その自分勝手な「推測」から導かれるのは論理的には単なる「可能性」にすぎない.
従って《その結果、政府がマスクを推奨していた時期は政府の権力を傘に、『自らが感染しないため』にマスク警察として活動してきました》ではなく,「その結果、政府がマスクを推奨していた時期は政府の権力を傘に、『自らが感染しないため』にマスク警察として活動してきた可能性があります」と書くのが正しい.
さらにまた《すると、そのような人たちは今度は、『政府が安全だと言っているのに、まだマスクをしている奴がいる!』といった具合に、自らの安心を邪魔する存在としてマスクを着用している人たちを敵視するようになります》は誤りで,「すると、そのような人たちは今度は、 『政府が安全だと言っているのに、まだマスクをしている奴がいる!』といった具合に、自らの安心を邪魔する存在としてマスクを着用している人たちを敵視するようになる可能性があります」としなければいけない.
さらにさらに《その結果が、『マスクを外せ!』という命令になって現れるのです》は真っ赤な嘘であり,「その結果が、『マスクを外せ!』という命令になって現れる可能性があります」とするのが論理的に正しい.
このように鈴木丈織の文章は,ペテン師のそれである.
心理学ってのは,根拠のない妄想だけで世渡りできる学問だとみえる.たいした博士だこと.w
「マスク外せ警察」の実物だが,私はコロナ禍の真っ最中にスーパーで買い物をしていたら,マスクをしていない男に「マスクなんかしやがって!」と絡まれたことがある.つまり「マスク外せ警察」と「マスク警察」は別物だ.
なぜならこの「マスク外せ警察」は,政府のマスク着用推薦方針の見直しによって急に現れたのではなく,コロナ禍の中で既に出現していたのである.(例えばYouTube《TBS NEWS DIG「マスク必要ない」などパワハラで村長らを提訴》)
鈴木丈織は経営コンサルタントだが,根拠のない文章を書く嘘つきに指導された企業は可哀そうである.
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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