棋士人生投了の形作り
読売新聞オンライン《日浦市郎八段、鼻出しマスクで3局連続反則負け…「規定には着用方法の記述ない」》[掲載日 2023年2月9日 0:02] から引用する.
《将棋の日浦市郎八段(56)がマスクから鼻を出して対局し反則負けが続いている問題で、日浦八段は7日、名古屋市の名古屋将棋対局場で行われた順位戦C級1組の対局でも同様の行為をし、臨時対局規定により反則負けとなった。日浦八段の反則負けは公式戦で3局連続となる。
日本将棋連盟などによると、日浦八段は対局開始直後から鼻を出しており、立会人がマスクで覆うように注意したが応じなかったという。取材に対し、日浦八段は「規定にはマスクの着用方法についての記述はなく、感染予防効果の科学的根拠もない」と話した。同連盟は「倫理委員会を速やかに招集し、懲戒処分の実施も含め、厳正な措置を講じる」としている。》
日本将棋連盟は昨年二月一日から実施の臨時対局規定で,マスク着用について定めた.第1条は以下の通り.
第1条
対局者は、対局中は、一時的な場合を除き、マスク (原則として不織布) を着用しなければならない。但し、健康上やむを得ない理由があり、かつ、予め届け出て、常務会の承認を得た場合は、この限りではない。
この規定に違反して反則負けとなった棋士は日浦八段が二人目である.日浦八段の三局連続反則負けは以下の通り.
棋戦 対戦相手
第81期C1順位戦 1/10 兵藤眞吾七段
第49期棋王戦コナミグループ杯 2/1 三枚堂達也七段
第81期C1順位戦 2/7 村田顕弘六段
これに関する将棋連盟の発表は《順位戦における裁定について》[掲載日 2023年2月7日 17:30] である.
日浦八段の行動で将棋ファンが理解できないのは,昨年二月から実施されているマスク着用規定にこれまでは従っておきながら,今年になってからなぜ唐突にマスク拒否を始めたのか,である.
日浦八段は昨年四月以来,勝局は二回あるが,あとは負け続けている.本人はもう将棋に勝つ棋力も気力もないのではないか.
このままではC2陥落,いわば棋士人生の投了寸前である.
おそらく日浦八段は,マスク拒否によって,棋士人生を投了する形作り (下記註) をしているつもりなのだろう.もちろん筋違いもいいところである.
[註;形作り]
敗勢側の対局者が,自玉に対する詰みがない状態において,相手玉に対して形だけの王手をかける,あるいは形だけの必至 (相手が次に何もしなければ詰む状態にする.もちろん何もしないはずはないから詰まない) になる攻めを行うこと.見た目だけは接戦であったということにしてから投了する.
これまで多くの強い棋士たちが,頂点を極めたのちに闘い破れて引退していった.そのように潔く退くことのできない日浦八段を相手に連盟は,敢えて懲戒処分を行う必要はない.「マスク着用推奨を変更して個人の判断とする」という政府方針変更に従って,来月になれば臨時対局規定は廃止されるから,このまま日浦八段に反則負けを続けさせればよい.弱い将棋指し (昔は強かったけれどね) の愚かな形作りに手を貸す必要はないのである.盤外作戦のスッタモンダに接戦もへったくれもない.棋士は将棋を指してナンボだからである.
日浦八段は,マスクに関する政府方針が来月に変更されるのを見込んでいるのだろう.それがわかってから唐突にマスク拒否を打ち出すのはいかにも姑息である.潔くない.二月中の対局がいくつあるか知らぬが,日浦八段には,拳を振り上げたままにして世間に恥を晒させればいい.
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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