Seriously Good
NHK《グレーテルのかまど》を欠かさず視聴している.
この番組のジャンルは料理番組ということになるんだろうが,私は自分でお菓子を作る気はなくて,放送の中で紹介されたお菓子のエピソードを楽しんでいる.
今日 (1/25) はイギリスの伝統的な菓子「ジンジャー・ブレッド」だった.
ジンジャー・ブレッドは生姜とシナモンを使った焼き菓子の総称で,前歯で噛んだ音で表現すると「パキッ」もあれば「サクッ」もある.
そして「ブレッド」とはいうものの,ジンジャー・ブレッドは酵母を使わない無発酵パンである.
西欧キリスト教の儀式で bread and wine を供するが,その bread は無発酵パンだ.つまり日本語のパンのイメージより bread は広い意味である.乾パンと同じだ.
それなのに,市販されているジンジャー・ブレッドの商品写真には,包装の箱や缶にクッキーとかビスケットとか書いてあって私たちは混乱してしまうが,日本人の私たちが,無発酵パンのブレッドと,クッキーとビスケットとサブレの違いについて,あれこれ定義づけしてもあまり意味はない.実際の英語圏の食品では例外がきっと出てくるからである.
さて上に《ジンジャー・ブレッドは生姜とシナモンを使った焼き菓子の総称》と書いたが,ジンジャー・ブレッドの一種で,特にきちんと名前のついたものがある.「ヨークシャー・パーキン」だ.
《グレーテルのかまど》の中では,普通のジンジャー・ブレッドを生姜パンと呼んで,ヨークシャー・パーキンと区別していた.当然,レシピはかなり異なる.
私は菓子を自作する気がないので,アマゾンで売られていないか探して見た.
ジンジャー・ブレッド (生姜パン) は何種類も見つかったが,ヨークシャー・パーキンは一つだけしかなかった.下のスクリーン・ショットはその商品 (Lottie Shaw's Yorkshire Parkin) である.(きちんと biscuit と言わずに Yorkshire Parkin だけでいいようだ)
ロッティ・ショーズ (Lottie Shaw's) は製造者で,「ショーズ」の「ズ」は「デニーズ」の「ズ」と同じ.
それはそれとして,“Seriously Good Yorkshire Parkin Biscuits”の直訳文《真剣に良いヨークシャーパーキンビスケット》がちょっといい.“seriously”を「真剣に」としたり“good”を「良い」とするのは日本語としては間違いだが,いかにもおいしそうではある.それに,“seriously good”はケンタッキーのチキンの“finger lickin' good”よりもお行儀がいいと思う.
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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