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2022年11月20日 (日)

コンビニのユーザーのセグメンテーション /工事中

 DIAMOND Online《コンビニの「中身スカスカサンド」に外国人失望、“上げ底商法”は日本の伝統芸》[掲載日 2022/11/17 06:00] で,窪田順生が最近のネットで話題になったことについて評論している.少し長めに下に引用する.
 
日本で生活しているカナダ人の英語教師のツイートが注目を集めている。これを投稿した「ArmstrongSensei」さんは、日本のコンビニのサンドイッチが客に見える部分だけ具を入れているだけで、実際は中身がほとんど入っていない、と図解して訴えており、16日時点でこの投稿は13.3万件の「いいね」がついている。
 ネット上では数年前からコンビニの弁当や惣菜が実際の量よりもかなり多く見せて売っている、といういわゆる「上げ底商法」が問題になっていた。その代表が「スカスカサンドイッチ」、または「ハリボテサンド」とネット上で呼ばれる商品だ。
 数年前、某大手コンビニチェーンのサンドイッチが炎上した。というのは、陳列された時に客に見える側にだけ細長いハムや卵が入っていて、奥の方にはバターやマヨネーズすら塗られていないという指摘がSNSで相次いだのだ。当時、競い合うようにアップされた画像を見ると、今回の「ArmstrongSensei」さんが描いた図通りの構造となっている。
 つまり、ネット民の皆さんからすれば、このような「上げ底商法」というのはもう何年も前からも被害が報告されていた。にもかかわらず、巨大企業がゆえ、おとがめなしでスルーされてきた不正というわけだ。実際、2ちゃんねる創設者で実業家のひろゆき(西村博之)氏も、投稿を紹介した記事を貼り付けてこんな私見を述べている。
「大手のコンビニですら客を騙す行為を問題だと感じてないし、日本人の多くも見過ごしてる。こうやって、少しづつ劣化していくんだろうなぁ、、と」
 しかし、このような意見に対して、「コンビニを一方的に悪者にするようなもの言いが納得できない」というような人たちも少なからずいらっしゃる。
 コンビニがこういう「スカスカサンド」をつくってしまっている根本的な原因は、原料が高騰していくのに、日本人の賃金がなかなか上がらないので価格に転嫁ができないからだという。要するに、批判すべきは「政治」や「経済政策」であって、苦肉の策をするまで追いつめられているコンビニではないというのだ。
 ただ、これはかなりビミョーな話だ。
 日本人は忘れっぽいので、あたかもこのような「上げ底商法」が最近になって生まれたかのように錯覚をしているが、実はこれは明治時代でも確認される日本の伝統的な商法だからだ。
 
 この話の登場人物は,以下の通り.
(1) 「日本のコンビニのサンドイッチが客に見える部分だけ具を入れているだけで実際は中身がほとんど入っていない」と図解して訴えたカナダ人の英語教師の ArmstrongSensei 氏.
(2) ArmstrongSensei 氏のツイートに同意した多くのネットユーザーたち.
(3) 「大手のコンビニですら客を騙す行為を問題だと感じてないし,日本人の多くも見過ごしてる.こうやって,少しづつ劣化していくんだろうなぁ」と述べた ひろゆき氏.
(4) 「コンビニがこういう中身がほとんど入っていないサンドイッチをつくってしまっている根本的な原因は,原料が高騰していくのに,日本人の賃金がなかなか上がらないので価格に転嫁ができないからであり,批判すべきは政治や経済政策であって,苦肉の策をするまで追いつめられているコンビニではない」と反論したネットユーザーたち.
(5) 「中身がほとんど入っていないサンドイッチ」は昔からある「上げ底商法」の一つであって明治時代からある日本の伝統商法だと評論し,「少しずつ」という表現で近年のことのように書いた ひろゆき氏を,暗に批判した窪田順生 (冒頭に紹介した記事の筆者).
 
 ひろゆき氏 (3) と窪田順生 (5) から取り上げる.窪田順生は昭和四十九年 (1974年) 生まれで,ひろゆき氏は昭和五十一年 (1976年) 生まれ.二人は同世代である.(ついでに言うと彼ら二人は私の息子娘たちと同じ世代だ)
 それなのに,二人の見解は大きく異なっている.なぜか.
 ひろゆき氏は「大手のコンビニですら客を騙す行為を問題だと感じてないし,日本人の多くも見過ごしてる.こうやって,少しづつ劣化していくんだろうなぁ」と述べたが,これは頓珍漢な間違い.物事を調べもせずに文章を書くとこういう恥をかく.
 コンビニのサンドイッチは昔からああいう商品 (当ブログの筆者註;後述するが,これは昔からの仕様なのである) であって,ひろゆき氏が言うように「少しずつ劣化」してきたのではない.最初から「劣化」していたのだ.
 その点では,コンビニのサンドイッチの仕様は昔からある「上げ底商法」の一つだという窪田順生が正しい.
 というのは,嘘でも間違いでも思い付きをつぶやいていれば済む ひろゆき氏と異なって,昭和のことはあまり知識がないとはいえ,窪田順生は作家だから,そういうわけにはいかないのだ.「上げ底商法」を説明するために,山本七平の著作から旧日本軍の「員数主義」を引用しているのが作家たる窪田の矜持である.
 窪田順生の解説はそれとして,コンビニのサンドイッチが昔から「上げ底商法」なのはなぜか.
 弁当類の価格を設定するに際して,コンビニの顧客
 
Notissary《【二重底・絞り底】セブン等の年々酷くなる底上げ弁当の画像まとめ》[掲載日 2020年9月29日,更新日 2021年1月15日](Notissary はネット上のメディア)
 
サンドイッチを製造する工場で使用する設備
サンドイッチ包装機Ⅱ (不二精機株式会社製)


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