私の誤字センサー (4)
無駄とは何か.
大辞林第三版に示されている語義は以下の通り.
(1) しただけの効果や効用のないこと。役に立たないこと。また、そのさま。無益。
(2) むだぐち。
精選版日本国語大辞典では次の通り.
「むな(空)」の変化とも、擬態語からともいうが未詳。「無駄」はあて字。
(1) 行なっただけの効果がないこと。役に立たないこと。また、そのようなことやそのさま。無益。
(2) 無用の言辞。無益なおしゃべり。むだ口。
《「無駄」はあて字。》は広辞苑にも記述されている.
つまり「無駄」の「無」と「駄」は音をあてているだけで意味がない
そういう知識の上に立って次のスクリーン・ショットを見て見よう.私がポータル・サイトにしているmsnに掲載されていた記事 (へのリンク) である.
上の画像は,J-CASTニュース《テープのり「ノリノスポット」 駄貼りの無いホチキスタイプ》への入口だ.この文房具商品の公式サイトはここ.
さて思うに,この記事をアップした J-CASTニュースの記者は《テープのり「ノリノスポット」 無駄貼りの無いホチキスタイプ》と書きたかったのである.
それは記事本文中に「無駄貼り」と書かれていることからわかる.
それなのになぜ《テープのり「ノリノスポット」 駄貼りのないホチキスタイプ》となってしまったのか.
記事作成にどういうツールを使っているかによるのだが,一つ考えられることは,問題の記者は最初に《テープのり「ノリノスポット」無駄貼りの無いホチキスタイプ》と入力 (あるいは記述) したのだが,そのあとで,「ノリノスポット」と「無駄貼り」のあいだにスペースを入れたいと思った.意味的にそこで区切れるからである.
そこで,スペースを挿入するつもりなのに誤って「無」を消去してしまったのである.元の状態の「無」を BackSpace かDelete か知らぬが,とにかく消去してしまった.
そしてこの記者は,仕上がり状態を確認するというどんな仕事にも必要で有益な習慣を持っていなかった.で,できたのは《テープのり「ノリノスポット」 駄貼りの無いホチキスタイプ》だったのである.
「貼り」という文字列を見ているうちに昔話を一つ思い出した.
私と同世代に前田美波里という美しい人がいる.現在もご活躍中だ.
昭和何年頃だったかは覚えていないが,彼女がテレビ番組に出たときのこと.
司会者はすぐ近くにいる彼女のあまりの美貌に半分気を失い,ロレツが回らなくなり「本日のお客さまは前田美波里さんです」と言うつもりで「マエバリさんです」と噛んだ.放送事故である.
つまらんことをいつまでも覚えているものだ.自分でも呆れる.
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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