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2022年10月27日 (木)

一般国民より医療行政を知らない大臣

 スポーツニッポン《河野太郎大臣 「マイナ保険証」に切り替えで「医療の質が上がってくる」》[掲載日 2022年10月26日 21:47] から下に引用する.
 
これについて河野大臣は「マイナンバーカードと一体化することによって、例えば医療の情報、これまでもらった薬の情報というのをいろんな医療機関や薬局と共有することができるようになる」とした。
 そうすることで「病院で薬をもらった次の日に別の科の病院に行って、別な薬をもらった。本当は飲み合わせはどうなのかとか、同じ薬をもらってるなら必要ないよねっていうことがわからなかったものが、キチンと見られることで医療の質が上がってくる」と期待した。》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 ある医療機関でどんな医薬品を処方されたかは,院内処方でも調剤薬局でも「お薬手帳」に記載してくれる.
 引っ越しなどで,それまでとは別の医院に行って診察してもらうとする.その際に「お薬手帳」を医師に見せると,服用履歴をカルテに書いてくれて,以後の診療に役立ててもらえる.
 あるいは,病気の経過によって薬を変更するのはよくあることだが,処方箋を調剤薬局に持って行き,「お薬手帳」を窓口に提出すると,他のクリニックで処方された薬と重複していないかとか,その他の禁忌についてチェックしてくれる.
 我らが無知な突破大臣は知らないらしいが,《マイナンバーカードと一体化することによって、例えば医療の情報、これまでもらった薬の情報というのをいろんな医療機関や薬局と共有することができるようになる》ことは,既に随分前から,非常にアナログな手帳というツールを用いて実現されているのだ.そんなことも知らんのか,この大臣は大丈夫かと国民は不安だ.
 河野大臣は,二つのシステムが同時に存在することが嫌いだから,従来の保険証が廃止されてマイナ保険証に統一されると,「お薬手帳」も廃止されることになる.
 二年前の令和二年に内閣府が実施した調査によると,「お薬手帳」の普及率は71.1%である.現時点ではマイナンバーカードの普及率より遥かに高い.「お薬手帳」を廃止することは《医療の情報、これまでもらった薬の情報というのをいろんな医療機関や薬局と共有すること》が大幅に後退することを意味する.この「お薬手帳」を普及させてきた厚労省と日本薬剤師会など関係諸機関は,河野大臣の傲岸無知に腰を抜かしているに違いない.
 ちなみに,河野大臣が言う《医療の情報》は服薬履歴くらいしかない.実態はペラペラな情報だ.これについて著名な経済ジャーナリストの荻原博子さんは次のように述べている.(《2024年秋に紙の保険証廃止?でも「マイナ保険証」は急がなくてもよい5つの理由》)
 
「マイナ保険証」があると、病院や薬局で、「個人の医療情報を過去にさかのぼって見られるので、適正な対処をしてもらえる」と思っている人がいます。
 なかには、道で倒れても救急搬送する途中に「マイナ保険証」の情報で適切な処置が施されて、いち命が取り止められるというイメージを持っている方もいるようです。
 しかし、救急と情報共有はされていませんし、医者のカルテとの情報もつながっていません。
 見られるのは、主に40歳から74歳はメタボ検診の情報と、75歳以上は後期高齢者健診情報等です。
 しかも令和2年以降に実施した2年分の検診情報で、情報は5年たつと見られなくなります。
 患者のカルテではなく診療報酬明細書をベースとしたデータなので、5年前にガンで手術をした経過が別の病院でわかるようにはなっていません。
 薬に関しても、令和3年9月以降に診療したものに限られていて、今のところ3年分の情報しかしか見られません。
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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