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2022年10月 1日 (土)

「国葬」の場で,菅前首相を持ち上げる趣旨の拍手をした人

 FNNプライムオンライン《菅義偉さんの感動的な弔辞の直後に1人だけ大きな拍手をした人がいた。やがてそれが会場中に広がった》[掲載日 2022年9月30日 17:21] に,フジテレビの平井文夫上席解説委員が,おもしろいことを書いているので,下に引用する.
 
菅氏の弔辞に対し、最初に大きな拍手をした人は前全国市長会会長の松浦正人氏だった。僕の高校の先輩で安倍氏に非常に近かった人だ。献花に行く途中で声をかけ「お葬式では普通は拍手しないんじゃないですか」と聞いてみた。
 松浦氏は「『今より後の世をいかにせむ』なんだよ!安倍さんが亡くなった直後に菅さんに電話して『今はあんたがしっかりせんとだめだ』と伝えた。菅さんに安倍さんの遺志を継いでほしい。岸田首相にちゃんと助言してほしい。だから拍手した」と一気にしゃべった。
 松浦氏は亡くなった「スター」である安倍氏(伊藤博文)の後の日本を、「ワキ役」の菅氏(山県有朋)に導いてほしいという期待で、一人だけで大きな拍手をしたのだった。》(引用文中の文字の着色は当ブログの筆者が行った)
 
 安倍元首相の「国葬」で菅前首相が弔辞を読み終えた直後,会場で拍手が起きた.メディアの中には「菅氏の弔辞が感動的だったので拍手が起きた」と報道したところがあるが,実はこの拍手は「仕込み」であったことを,フジテレビの平井文夫上席解説委員が浅慮でバラしてしまったのである.(この平井という人はテレビ局の人間でありながら舌禍を起こすので有名で,問題発言の例がWikipediaにも書かれている.問題発言で謝罪にまで追い込まれたこともある困った人物であるが,政治的には安倍・菅ラインの応援団である)
 
 安倍元首相の「国葬」を巡るドタバトの結果,岸田内閣の支持率が大きく低下し,自民党内に「この内閣はもう長くはもたないのではないか」との観測が出てきて,次の内閣は菅義偉前首相の再登板だとささやかれている.
 平井文夫上席解説委員は菅応援団と目されており,平井氏は冒頭に紹介した記事で菅前首相の再登板論に燃料を投下したつもりと思われる.
 しかし,ここは事実をバラさずに「菅氏の弔辞が感動的だったので,自然発生的に拍手が巻き起こった」としておいたほうがよかった.
 実際,今日 (10/1) 放送のテレビ朝日《中居正広のキャスターな会》を視聴していたら,番組冒頭でレギュラー出演者の古市憲寿が「自然に拍手が起きた」ので感動したと感想を述べた (下註).しかし前全国市長会会長の松浦正人氏がサクラとなって,意図的に拍手を先導したとわかったら,古市氏のように 騙されやすい ナイーブな人々は鼻白むに違いない.結果的に,平井文夫解説委員が書いた暴露話は,菅前首相の再登板論にはマイナス効果だった.思慮なくペラペラしゃべるとロクなことはないものである.
 
[註]
 デイリースポーツ《古市憲寿氏「菅さんのスピーチで雰囲気変わった」 参列した安倍元首相の国葬の印象語る》[掲載日 2022年10月1日 13:35] から下に引用する.
タレントの劇団ひとりから「どんな雰囲気でした?」と話を振られると、古市氏は「菅さんのスピーチの時に雰囲気変わったっていうか。普通、お葬式で拍手ってしないじゃないですか。でも、菅さんのスピーチがすごくみんなの胸を打つものだったんで、自然とみんなが拍手をしたというか」と、菅義偉前首相が友人代表として読んだ弔辞が感動を呼んだと振り返った。
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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