夢と魔法の国の謎
親戚の女性たちが揃って今月,TDRへ遊びに行くという.全員,七十歳前後である.最年長は私より二歳上の七十四歳だ.アラフィフは五十歳前後であるが,六十歳前後はどう呼ばれているかというと,アラカンということがあるらしい.アラウンド還暦ですな.七十歳前後はもう日本語がない.
さて,聞けば全員が体のあちこちに故障を抱えていて,「みんなでディズニーランドに行けるのはもうおしまいかも」というわけで,老骨に鞭うってミッキーに会いに行くのだという.
彼女らは若い頃から浦安の夢と魔法の国が大好きだったが,今でも園内で頭にミッキーのカチューシャをする勇気があるかどうかは知らない.
私が子供の頃,日本テレビの番組「ディズニーランド」が隔週放送されていた.Wikipedia【ディズニーランド】には下の記述がある.
《番組概要
ウォルト・ディズニー・プロダクション制作の一時間番組。ウォルト・ディズニー・スタジオが初めてテレビ界に提供した作品として有名である。世界初のディズニーパークであるディズニーランドの事業資金を確保し、またウォルト・ディズニー自身が構想する魔法の王国を広く知らせる目的で企画された紀行番組であった。初期はウォルト自らが出演し、「未来の国」「おとぎの国」「冒険の国」「開拓の国」の4つの国のうちから、ティンカー・ベルが妖精の粉を振りかけた一つの国をとりあげ、それに関連した内容を紹介するものであった。》
Wikipedia【ディズニーランド (テレビ番組)の放送一覧】に,各放送回のタイトルが一覧表に掲載されている.
上の引用に「未来の国」「おとぎの国」「冒険の国」「開拓の国」とあるが,「未来の国」と「開拓の国」は子供向け自然科学番組の趣があり,「冒険の国」はトム・ソーヤーが登場する物語など少年の心がわくわくする内容が多かったように思う.
これに対して「おとぎの国」はディズニー世界の中心で,四十五分の放送時間は楽しいアニメが満載だった.
アニメの主役級キャラはもちろんミッキーマウスだが,英語の綴りは Mickey Mouse だから,ミッキー・マウスと書くのが本当は適切だ.準主役級キャラのドナルドダックは Donald Fauntleroy Duck (ドナルド・ダック) である.
いずれも,ちゃんと Mouse,Duck という姓を持っている.だから彼らの名はミッキーネズミとかドナルドアヒルではない.ネズミやアヒルをモチーフにしたキャラクターであって,ネズミでもアヒルでもない.
これに対して,いわゆるディズニー・プリンセスを除くディズニー・アニメのもう一人の準主役級キャラはグーフィーだが,これは単にグーフィーと呼ばれている.フルネームは,デビュー当時はデッピー・ダウグ (Dippy Dawg;バカ犬) だったが,のちに改名してグーフィー・グーフ (Goofy Goof) になった.
goof はスラングで「まぬけ」の意味で,Goofy Goof ではわけがわからん (ほんとはわかりやすい罵り言葉だけどね) が,元の名の Dippy Dawg からすると,グーフィーは犬をモチーフにしたキャラクターであることがわかる.(dawg はスラングで犬のこと)
さて子供の頃の私は,グーフィがプルートの首にリードをつけて散歩しているのが不思議でならなかった.犬が犬を連れて散歩するのはシュールだと思ったのである.
しかし今はよくわかる.プルートはペットの動物そのまんまだが,ミッキーやドナルド,グーフィーはネズミやアヒルや犬をモチーフにしたキャラクターなのだ.
ニュースサイトである秒間SUNDAY《マジか、ディズニーの「グーフィー」実は犬ではない事が判明、本当の正体は…》[掲載日 2021年5月27日 8:59] から引用する.
《世界中で人気のキャラクター「ディズニー」。もはや有名になりすぎて、可愛いとか面白いとかそういう定義を外れ、超越的で神聖化した存在です。そうなってくると決して触れてはいけない、ご法度的なネタが多数存在します。その中でこちらの件に関しては、あまり真実が語られていないのですが、実はあの「グーフィー」にまつわる衝撃的な事実が話題となっております。
グーフィーは犬ではない?
ミッキー・ミニーはネズミ。ドナルドダックはアヒル。
では「グーフィーは?」と質問されれば、多くの方が犬。と答えるでしょう。
しかしながらグーフィーは犬ではなく「牛」である可能性が浮上しております。
海外メディア「Mirror誌」によると、グーフィーが犬か牛どうか、Facebookで議論が勃発しているという。》
上に引用した記事の導入部では上のように書き始めているが,最後は《なんと、グーフィーはグーフィーだった。…… いずれにせよ、キャラクターを安易に動物として決めつけるのはよくないことですね。》と,妥当な結論でまとめている.
子供時代に私が誤解していたことがもう一つある.それはクマのプーさん (ディズニーの世界では「くまのプーさん」) がクマだと思っていたこと.本当はヌイグルミであることを知ったのは,かなりあとのことである.
子ども時代の私と同じ誤解は今でもあるようで,ネットの質問掲示板に「プーさんの背中のチャックはなんですか?」との質問がある.
それに対して「着ぐるみのプーさんの背中のチャックを開けると,本物のプーさんが出てくる」旨の回答がある.なかなかシュールである.
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ウクライナに自由と光あれ
(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)
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