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2022年10月13日 (木)

幼い理屈を恥じずひけらかして無知を剥き出しにする中年男

 私は,先週アップした記事《無知で性格が悪いのは如何ともしがたい》に,ひろゆき氏の度し難い無知について書いた.
 異色の作家,北原みのりさんも,ひろゆき氏の無知について書いている.
 AERAdot.《沖縄の基地反対に暴言を吐き続けてきた 座り込みの背景にある歴史を知り「わたしたち」の国を変えるべき》[掲載日 2022年10月12日 16:00] から下に引用する.
 
200万人超もフォロワーがいて、毎日のようにネット上でその名が流れてくるひろゆきという人の基地反対をする人々に対する暴言が、波紋を広げている。何十年に及ぶ基地被害に抗議する人々が放つ「ヤンキーゴーホーム」という声を録音し、“得意げに”「平和活動家はヘイトスピーチをしている」という人々の姿が本書には記録されているが、ひろゆき氏がやったのは、まさにそのようなことだろう。「座り込みの定義」にこだわり、座り込みの背景にある歴史を敢えて見ない。表層を切り取り、差別の構造を理解せずに、冷笑する。幼い理屈を恥じずひけらかし、無知を剥き出しにすることで日本は底抜けに壊れていくのだと危機を覚える。》(引用文中の文字の色とフォント・サイズの変更は当ブログの筆者が行った)
 
 上の引用箇所中,フォント・サイズを大きくした箇所は,私が書いた記事と同趣旨である.私は北原さんの ひろゆき氏についての批評に完全に同意する.
 北原さんは五十一歳,ひろゆき氏は四十五歳だ.年齢は近いが,見識のレベルが格段に違う.
 ひろゆき氏は,その歳にしては,知識水準が低すぎると私は思う.ひろゆき氏は,若い時に浮ついた金儲けに長けていただけで事業家などと評価された.そのおかげでテレビに出たり作文の注文がきた.その結果,四十歳を過ぎても何も勉強せず,青臭く増長したのだろう.
 沖縄の基地反対運動は,根源に沖縄戦のことがある.そんなことは常識だが,たぶんひろゆき氏は,沖縄戦について短い文章すら一つも書けないだろう.これは断言していい.
 沖縄の被差別の歴史は,薩摩藩島津家による琉球支配に始まり,昭和天皇による沖縄蔑視 (*註) と沖縄戦を経て,今に至る.これも日本戦後史の常識だが,間違いなく ひろゆき氏は沖縄差別について何も知らない.知っていたら,沖縄の基地反対運動に対して,あんな浅はかなイチャモンを付けたりはしない.沖縄のことについては,私たちは,ひろゆき氏のような揶揄ではなく,真正面からの論を述べなければならない.
 北原さんが指摘するように,幼い理屈を恥じずひけらかして無知を剥き出しにする ひろゆき氏が,子供たちのオピニオン・リーダーになっていることこそ,この国が壊れてしまったことを示しているのだ.
 
(*註)
 昭和天皇は,先の戦争の敗戦直前に,連合国との和平工作案を作り,近衛文麿に託した.(ただし近衛はその和平工作を実行しなかった)
 内容の一つには,大陸に展開した陸軍と満州開拓民をソ連に労働力として提供すること,二つには,沖縄を米国による継続占領とすることであった.(資料;沖縄県公文書館《米国国立公文書館から収集した“天皇メッセージ”》)
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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