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2022年10月12日 (水)

猪突デジタル

 朝日新聞DIGITAL《保険証廃止、24年秋にも 厚労省調整、マイナカード一本化 交付率5割届かず、対応課題》[掲載日 2022年10月8日 5:00] が,二年後に紙の健康保険証が廃止されると報道した.
 ただしこの記事は有料記事であるため,最初に伝えたのは朝日新聞だが,私はこの記事の見出しだけ読んで,詳しいことは他のメディアのニュースを探して読んだ.
 余談だが朝日新聞は,国民が知りたいと思うだろう重要な記事はすべて有料にしている.そのためネットでニュース記事を読む読者は,当然ながら朝日新聞以外のメディアの記事を読む.これが朝日新聞DIGITALを誰も読まなくなった理由である.記事に付帯している広告の収入ではなく,記事自体で購読料を得るという目論見だったようだが,テレビを視聴すれば済む程度の事実報道記事を有料にしてどうする.このビジネス・モデルは失敗だ.w
 というわけで,朝日新聞以外の他の記事を紹介する.
 
・TBS NEWS DIG《【独自】紙の健康保険証24年秋に原則廃止、マイナンバーカード事実上義務化へ あさって政府発表》[掲載日 2022年10月11日 12:36]
・SmartFLASH《「保険証廃止してマイナカードへ一本化」政府のゴリ押しに反発の声 5年ごとの暗証番号更新に「ハードル高い」》[掲載日 2022年10/11 16:00]
 
 当然だが,五年ごとに暗証番号を更新し,さらに十年で写真を更新しないとマイナカードの健康保険証機能は停止されるのだろう.
 SmartFLASHの記事は,これを実行するのは「ハードルが高い」としているのだが,その通りである.
 若い人には容易でも,足腰の弱った,あるいは寝たきりの老人が役所にでかけて窓口で手続きをするのは難儀である.紙の健康保険証なら,期限が来れば新しいのを役所が郵送してくれるから自動更新なのだが.
 それでは自宅で更新手続きができるようにすればいいかというと,病床にある独居老人は誰に投函を代行してもらえばいいんだというセキュリティ上の問題が生じる.田舎は,都市部のように,あちこちに郵便ポストがあるわけではないのである.
 障碍者はどうするのか,などマイナ保険証の問題を一つ一つ挙げればきりがない.暗証番号更新義務がネックになって,老人が健康保険を利用できなくなっても,河野デジタル大臣は,健康保険証のマイナカード化を猪突猛進断行するだろう.これが例の「突破力」というやつだ.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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