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2022年10月 3日 (月)

「国葬」の場で,弔辞の使いまわしをした人

 週刊現代《菅義偉前首相 「安倍国葬」で話題を呼んだ感動の弔辞のウラに「使いまわし」と「元ネタを教えた人物の名前」》[掲載日 2022年10月2日 12:00] から下に引用する.
 
葬儀で異例の拍手を浴びた菅本人、ABEMAの取材に弔辞についてこう鼻を高くした「(岸田から)提案があったので、『大変だ』と思って一生懸命資料集めから。一気にではなくまず全体像を入れていくというか、『何をして、何をして』という構想からした。それと、私自身が今まで発言したものを集めていき⋯⋯」
 本当にそうだろうか。
……(引用中略)……
 実はこの歌、すでに安倍が盟友の葛西に向けたお悔やみの言葉の一説だったのである。6月15日には東京・芝の増上寺で葛西の密葬がおこなわれ、そこで安倍自身が葛西に対する弔辞を読んでいる。
 その弔辞台本を描いたのが、前国家安全保障局長の北村滋だ。
 もっともこのときの弔辞には山縣有朋の歌はない。
 とすれば、フェイスブックの使いまわしということになりはしないか。
 そこで取材してみると、意外な人物の名前が浮上した。事情通の話。
「国葬の弔辞で菅さんに山縣の歌のアイディアを授けたのは、前官房副長官の杉田和博さん。杉田さんが菅さんの首相秘書官を務めていたTに話をして、今度の弔辞が出来上がったのだと聞いています」
 とどのつまり、杉田が振り付け、安倍のフェイスブックを使いまわしたかのように受け取れるのである。
 絶賛された国葬の結びがそれでいいのか。
 さらに異例の拍手を最初にした人物として前全国市長会会長の松浦正人の名前が挙がっている。そこについてもシナリオがあったのだろうか。(敬称略)》(引用文中の文字の着色強調は,当ブログの筆者が行った)
 
 ネット上の雑誌メディアのいくつかが,安倍元首相の「国葬」で菅前首相が弔辞を読むことについて,ちゃんと弔辞を読めるかと心配していた.菅は式典のスピーチで読み飛ばしをやらかした前歴があるからだ.紙に書いた原稿を読んでいるうちに,自分がどの箇所を読んでいるかフッとわからなくなり,かなり先のところに飛んでしまったのである.
 これは同情できなくはない.自分が書いた文章であれば頭の中に大体の起承転結が入っているから,支離滅裂な読み飛ばしはやらないものだが,他人の書いた原稿ではそうはいかない.
 私も講演会で座長をした時に長いスピーチをした経験が何度かある.私の場合は原稿を読むほどエラくなかったのでいつも暗記していたのだが,途中で原稿に書いた言い回しを忘れてしまったことがある.しかしその時は,アドリブで何とか取り繕ってピンチを乗り切った.起承転結は頭にきちんと入っていたからである.
 しかし政治家が,他人の書いたスピーチ原稿を読む場合は事前に何もせず,いきなり読むのだろうから,頭が瞬間的に空白状態になったら,取り繕うということができないだろう.菅前首相は,国会答弁でも意味不明なことを述べることがあった.老人性かどうかわからぬが,頭が空白になってしまうのだろうと思われる.
 そういうことがあるので,菅前首相の弔辞は危ぶまれていた.
 今回は読み飛ばしはなかったので,それはいいとして,首相秘書官だった人物が菅のために書いた弔辞原稿が,事もあろうに安倍元首相本人が既に財界人の死去に際してフェイスブックで使った話の使いまわしだったというのが,上の週刊現代の記事だ.
 菅のこの大失態は,実際の弔辞原稿を書いた元首相秘書官が悪い.菅は恥をかかされたと言っていい.
 
 さて週刊現代の記事は《さらに異例の拍手を最初にした人物として前全国市長会会長の松浦正人の名前が挙がっている。そこについてもシナリオがあったのだろうか》と述べているが,実は「国葬」で拍手をするというアイデアは,前全国市長会会長の松浦正人の仕込みであったことを,「国葬」直後に,フジテレビの平井文夫上席解説委員 (安倍,菅のラインに近い人物である) がバラしてしまっていた.その仕込みについては当ブログの記事《「国葬」の場で,菅前首相を持ち上げる趣旨の拍手をした人》で既に紹介した.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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