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2022年9月18日 (日)

安倍の国葬は反民主主義の象徴となった

 毎日新聞《岸田内閣支持29% 7ポイント減、3割割る 毎日新聞世論調査》[掲載日 2022/09/18 17:19] から引用する.
 
安倍氏の国葬の賛否については、「反対」は62%で、前回の53%から9ポイント増えた。「賛成」は27%で、前回(30%)から3ポイント減少した。自民党支持層でも2割超が「反対」だった。「反対」の割合は年代が上がるほど高く、18~39歳は約5割だが、40~60代は約6割、70歳以上は約7割に上った。岸田文雄首相は今月8日、衆参両院の議院運営委員会の閉会中審査で、改めて実施が妥当だと強調したが、国民の理解は得られていないようだ。》(引用文中の文字の着色は当ブログの筆者が行った)
 
安倍氏の国葬の賛否については、「反対」は》《70歳以上は約7割に上った》との傾向は,最近の各社世論調査すべてに共通している.
 三浦瑠麗はフジテレビ《ワイドナショー》で,この傾向について「国葬には年寄りが反対しているだけだ」と述べたが,傲慢なことを言うものだ.
 
 私たち今の後期高齢者は戦後すぐに生まれた.民主主義を当然のこととして成長した.日本国憲法を基に築かれた「戦後民主主義」は私たち世代共通の価値観となった.
 しかるに,街頭で射殺された安倍元首相は2007年1月26日の第166回国会における施政方針演説で「戦後レジームを原点にさかのぼって大胆に見直す」と説いた.
「戦後レジーム」とは何か.以下に,安倍の国会答弁を示す.
 
平成二十九年六月二十七日受領
 答弁第四三一号
        内閣衆質一九三第四三一号
        平成二十九年六月二十七日
 内閣総理大臣 安倍晋三
 
       衆議院議長 大島理森 殿
 衆議院議員本村賢太郎君提出総理の言う「戦後レジーム」の意味に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
 
 衆議院議員本村賢太郎君提出総理の言う「戦後レジーム」の意味に関する質問に対する答弁書
一について
 
安倍内閣総理大臣が平成二十七年三月三日の衆議院予算委員会において述べた「戦後レジーム」とは、衆議院議員逢坂誠二君提出経済財政改革の基本方針二〇〇七に関する質問に対する答弁書(平成十九年七月十日内閣衆質一六六第四五七号)一についてと同様に、戦後の「憲法を頂点とした、行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交・安全保障などの基本的枠組み」を意味するものである。
二について
 
お尋ねについては、平成二十七年二月十七日の参議院本会議において、安倍内閣総理大臣が「二十一世紀となった今、時代の変化に伴い、そぐわなくなった部分については、自分たちの力で二十一世紀の現在にふさわしい新たな仕組みに変えていくべき」と述べたとおりである。

 すなわち「戦後レジームの見直し」とは《戦後の「憲法を頂点とした、行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交・安全保障などの基本的枠組み」》の基礎である日本国憲法を清算するということであった.
 私たち後期高齢者は,日本国憲法が謳い上げた民主主義の申し子である.私たちから見れば安倍晋三は反民主主義の旗手であった.その男について,行政府が国の行事として「国葬」を行うことに後期高齢者が反対するのは,あたりまえではないか.
 ただしこれが自民党葬であれば誰も反対はしない.故人と深い関係にあったとされる旧統一教会が,安倍晋三追悼儀式を行っても,国民は批判すれども反対する筋合いのものではない.
 
 そもそも今回の安倍の国葬は岸田内閣による政治的行為であり,遺族が行う本来の葬儀ではない.本来の葬儀は既に済んでいるし,当然のことながら誰も反対はしなかった.遺族が故人を悼み送る葬儀に反対できようはずがない.
 しかし岸田首相が強行しようとしている安倍の国葬は,岸田政権の権力示威行動であり,安倍の遺族とは無縁のものだ.岸田首相は「国葬にすることは自分が決めた」と語っているが,安倍の遺族は国葬化決定の埒外におかれていたのである.
 
 岸田内閣は,もはや安倍の国葬を中止することはできないだろう.中止すれば国際的に恥をかく.
 国際政治に疎いひろゆき氏は,安倍の国葬をすれば低コストで弔問外交ができると述べたが,現時点で,世界各国の要人で安倍の国葬に参列するとしているのはカナダの首相のみである.
 他の諸国は,テレビ朝日の報道 (9/19) によれば米国はハリス副大統領,英国はメイ元首相,フランスはサルコジ元大統領,ドイツからはウルフ元大統領,イタリアからはレンツィ元首相が参列する見通しだという.いずれも要人ではあるが弔問外交の相手となる首脳ではない.
 この事実は,いかに国際政治の上で安倍晋三が低評価であったかの証左である.
 岸田内閣は,安倍国葬を強行して倒れる可能性が出てきた.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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