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2022年7月11日 (月)

パン屋は暮しのいろどり

 ITmedia《ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか》[掲載日 2022年4月5日 09:51] から下に引用する.
 
「変な名前のパン屋」が悪目立ち
 近年の高級食パンブームでは、「考えた人すごいわ」(東京都清瀬市ほか)、「生とサザンと完熟ボディ」(神奈川県茅ケ崎市)、「夜にパオーン」(静岡県袋井市)など、個性的な名の店も注目を集めた。皆さんも市街地や国道沿いに突如現れた、謎の言葉が看板に大きく掲げられた高級食パン専門店を見かけたことがあるのではないか。
 ちなみに、これはパン屋の開業支援をされているベーカリープロデューサー、岸本拓也氏の“仕掛け”である。岸本氏が代表を務めるジャパンベーカリーマーケティング社の公式Twitterによれば、「日本各地・ アジア・オセアニアに350店舗以上のパン屋さんをプロデュース」しているという。
 さて、このような「変な名前のパン屋」の良いところは、やはり目立つことで、SNSやクチコミでも大きな話題となり宣伝費がいらないことだ。が、それは閉店した場合も目立ちやすいということだ。注目を集めていただけに落差も大きく、「目立ったことで行列とかもできていたけど、潰れたってことは食パン自体は大したことなかったってことだよな」という“看板倒れイメージ”が広がってしまうリスクもある。
 デイリー新潮の『ふわふわで甘い「高級食パン」ブームに翳り 半年と持たず閉店する店舗も』(1月24日)によれば、これらの「変な名前のパン屋」は21年だけでも15店を超える店舗が閉店しており、うち9店は開業から1年と経たずに店を閉めているという。
 
 私が食料品を買い物する行動範囲 (東海道線の藤沢駅周辺) にも,岸本拓也氏プロデュースの「変な名前のパン屋」があったが,今はもうつぶれた.
 藤沢駅のすぐ近くには,駅北口の老舗デパート「さいか屋」の地下にポンパドウル,駅ビルのルミネに神戸屋キッチン,駅南口に隣接したビルにリトルマーメイドがある.いずれもおいしそうなパン屋さんだ.ポンパドウルとリトルマーメイドは普通のパン屋さんの店構えで,店の中には焼きたてパンのいいにおいが漂っている.(神戸屋キッチンは駅ビルの中の通路にオープンしているのでパンの香りはしないが)
 駅から少し歩けば,人気のパン屋はもっとある.
 ところが,藤沢駅の北側にあった「変な名前のパン屋」は,通行人が歩いている歩道に面してピンク色の狭い壁があり,そこにパチンコの景品交換所みたいな暗い雰囲気の窓口が開いていた.客はその怪しげな窓口でパンを受け取るのであった.なんとなくワルイことをしているみたいであった.こういう店舗は初期投資が少ないから,いつつぶれても損害が少なく済むのだという.上の記事にあるように「変な名前のパン屋」がどんどんつぶれているのは,最初っから,つぶれてもいいという方針だったからだろう.
 パン屋というのは,ドイツ風のパンやフランスパン,見るからにかわいい菓子パンや食パンなどを,これにしようかそれともあれがいいかを楽しむお店だ.暮らしのいろどりである.
「変な名前のパン屋」のくらーい窓口からぬーっと出てくる高級食パンを一本買っても,うれしくもなんともない.というか,気が沈む.
 このパン屋がつぶれたあとは,焼肉とホルモンの店ができた.むしろよかったよかった.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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