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2022年6月 7日 (火)

不勉強な佐藤成美さん

 PRESIDENT Online《肉やバターを食べる国ほど心臓病が多いはずなのに…フランスだけが相関から外れている意外な理由》[掲載日 2022年6月6日 11:15] から下に引用する.
 引用した文章の筆者は,テレビ番組によく登場する佐藤成美さんである.ライターとしての得意分野は栄養学だろか.医学は全くの専門外で,一般人と同じである.
 
これまで漢方薬や民間療法などで利用してきた植物の有効成分としてのポリフェノールが、研究されるようになったのです。ポリフェノールが注目されるきっかけになったのは、「フレンチパラドックス」です。フランス人は喫煙率が高く、肉やバターなど動物性脂肪もたくさん食べるのにもかかわらず、心疾患による死亡率が低いというもの。動物性脂肪の摂取量と心疾患の死亡率の高さには相関があるのですが、フランス人はこの相関から外れていることが知られていました(図表2)。

 フランスのセルジュ・ルノーらは調査から、フランス人の心疾患による死亡率の低さは赤ワインの消費量と関係があることをつきとめました。動物性脂肪をたくさん摂取しても、赤ワインを飲んでいれば心疾患のリスクは高くならないと1991年に発表し、赤ワインブームが起きたのです。
 1994年に赤ワイン摂取によりLDLの酸化が遅延したとする報告をきっかけに、赤ワインの動脈硬化に対する作用が次々と報告されました。動脈硬化についてはLDLがその要因とされますが、そのままでは動脈硬化の原因にはなりません。酸化され変性すると粥状(じゅくじょう)のかたまりになり、血管の内皮下に蓄積して、動脈硬化につながるのです。
 一連の研究で、赤ワインのポリフェノールにはLDLの酸化を抑える効果があり、動脈硬化を予防できることが示されたのでした。動物性脂肪をたくさん食べるフランス人の体内には、おそらくたくさんのLDLがあるはずですが、赤ワインのおかげで酸化せずに済んでいると考えられています。
 
 医学は専門外だとはいっても,テレビに露出の多いライターが,フレンチ・パラドックスをこういう形で取り上げるのは困ったことである.
 さてフレンチ・パラドックスのパラドックスたる所以は,「赤ワインの効果は,なぜフランス人にしかあらわれないのか」と言い換えることができる.
 フレンチ・パラドックスは私がまだ若い頃にフランス人によって提唱された.長らくこれは真偽不明だったのだが,最近,学問上の「悪意」があったかどうかは不明であるが,赤ワインの効果を提唱した研究者たちのデータそのものに疑問が生じているのである.
 データそのものが否定されれば,フレンチ・パラドックスは虚偽だったということになり,多くの人が感じていた「これは赤ワインの宣伝ではないのか?」ということを大っぴらに言えるのである.
 
 研究者たちは忙しいから,フレンチ・パラドックスみたいな怪しげな説を再現試験する気にはならない.トンデモ説を完膚無きまでに科学的に否定しても自分の業績としては一銭の得にもならないからである.
 将来的には,フレンチ・パラドックス説は,なかったものとして忘れられていくのだろう.不勉強な佐藤成美さんはいつまでも言い続けるかも知れないが.w
 
 ちなみにフレンチ・パラドックスに対して致命的な疑義を呈する最近の研究について,私は既に記事を書いている.
ようやく明らかにされた不都合な真実》(3/15に掲載) である.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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