« 不誠実かつ無責任なアナウンサー | トップページ | ペットボトルの減容 »

2022年5月18日 (水)

大仏殿にマーキング

 NHK NEWS WEB《奈良 東大寺大仏殿に液体 木材に残ったシミの除去作業》[掲載日 2022年5月16日 14:28] から下に引用する.
 
先月 (4月)、液体がまかれたようなあとが見つかった奈良市にある東大寺の大仏殿で、木材に残ったシミを取り除く作業が行われました。
 東大寺の国宝の大仏殿では、先月14日、入り口近くの外壁の木材、2か所に、液体がまかれたようなあとが見つかり、警察は文化財保護法違反の疑いで捜査しています。
液体の詳しい成分はわかっていませんが、ガソリンなど石油由来のものではなく、東大寺によると何らかの水溶性の液体とみられています。
……
 今回の事件を受けて、東大寺は境内の防犯カメラの台数を増やすなどして防犯体制を強化していくことにしています。
 一方、警察は不審者などの目撃情報の提供を呼びかけていますが、今のところ有力な情報は寄せられていないということです。
 
 長年にわたりテレビ朝日の看板番組であった《科捜研の女》が終了し,ゴールデンにはお笑い系 (あるいはおふざけ系) 刑事ドラマ《警視庁捜査一課長》が残った.まことに残念である.
 それはさておき先月 (4/14),大仏殿入口付近の外壁の幅木 (神社仏閣等歴史的建造物の場合,本当は特別な名称があったと思うが忘れたので,建築関係の一般用語で代用する;Wikipedia【幅木】) に,五メートルほどの間隔をおいて二ヶ所,組成不明の液体がかけられるという事件が起きた.この液体は甘い匂いがしたとのことである.
 もし被害を受けたのが,大仏殿という国宝でなければ,ただちに奈良県警科捜研に所属する法医研究員の榊アリコが出動するところだ.
 榊アリコは現場の床に腹ばいになり,まだ液体で湿っている幅木に鼻をよせて臭いをかいだ.
「甘い匂いがする.これは……」←「これは……」は《科捜研の女》ファンには既に御案内のキメ台詞.遺留品等の鑑定結果から真相の手がかりをつかんだ時に用いる.
 続けて榊アリコはこう言った.
「これは……糖尿病のイヌのおしっこ……」
 
 第一報のテレビニュースで現場の映像を見た時,私はこれは缶コーヒーなどの飲料をかけたのではないと思った.幅木に残されたシミの様子は,中型犬が放尿した痕跡であることを示唆しているからである.
 この幅木の汚損事件について東大寺の関係者は「甘い匂いがした」と述べたが,木材にしみ込んだ缶コーヒーなどではほとんど匂いはしない.これは実験してみればすぐわかる.
 では一体なにが幅木にかけられたのか.それを明らかにするための捜査には,迅速な鑑定分析が必要だったのだが,残念ながら大仏殿は国宝である.警察が勝手に,幅木にかけられた液体の鑑定をすることはできなかったと思われる.
 すなわち国宝の所管は文科省であるから,お役所の常として,必要なアクションを取るのに一ヶ月を浪費してしまった.
 今頃,幅木から当該液体の残渣を抽出 (幅木から染み抜きの要領で試料採取しているようす=NHK NEWS WEB《奈良 東大寺大仏殿に液体 木材に残ったシミの除去作業》[掲載日 2022年5月16日 14:28]) したところで,意味ある結果は得られるはずがないのである.
 とすれば,液体がかけられてできたシミの外観からの推理と,防犯カメラの映像分析データが頼りだ.
 しかるに,防犯カメラの映像は公開されていない.防犯カメがあればなにがしかの映像は存在するから,これはおそらく防犯カメラ自体が設置されていなかったのではないか.国宝のセキュリティとしては極めて杜撰だったと思われる.
 上記のニュース記事によれば《今回の事件を受けて、東大寺は境内の防犯カメラの台数を増やすなどして防犯体制を強化していくことにしています》とあるが,寺側には国宝の管理者であるという自覚が足りないと言わざるを得ないと言うにやぶさかではないと指摘されても致し方ないのではなかろうかと思われる.ヾ(--;)
《科捜研の女》は京都府警が舞台であるが,なにか事件が発生すれば防犯カメラが大活躍するストーリーがほとんどである.実際にもそうなのであろう.とすれば奈良県警はお粗末だと言わざるを得ない.
 
 ついでだが,東大寺はペットの犬連れで敷地に入れる.大仏殿の中にも犬を抱きかかえてなら入れる.大型犬でも無制限.そこら中にいる鹿はいいが犬はだめというのは理屈が通らないかららしいが,おおらかすぎる.犬は補助犬 (盲導犬などの総称) に限るべきではないかと私は思う.

|

« 不誠実かつ無責任なアナウンサー | トップページ | ペットボトルの減容 »

新・雑事雑感」カテゴリの記事