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2022年4月19日 (火)

珍しく迅速な対応 (4/20の追記あり)

 自分のペットにあえて名前をつけず,「いぬ」とか「ねこ」とか呼ぶ人もいないではないが,ま,普通は名前をつける.
 それも単語一つにすることが多い.「マロン」とか「むぎ」とかである.
 動物病院では,同じ単語一つの名のペットが多いとカルテの間違いとかで不便なため,患者wに苗字を付けるが,何も注文をつけなければ苗字は自動的に飼い主と同じになる (診察券にそう書かれる).
 その際,イヌに自分と同じ一郎と名前を付けた佐藤さんは動物病院で「佐藤一郎ちゃーん,お入りくださーい」と呼ばれて恥ずかしい思いをしたりするので,同名は避けた方がいい.
 で,最近の流行りは食べ物の名だ.プリンちゃん,モカちゃんである.
 ネコと小型犬はそれでいいが,大型犬にはどうしても違和感が生じる.やはり「わさお」あたりがよろしいかと思う.
 
 ついでに野良ねこの名前についてのニュース.
 AFP BB News《猫お断り、歴史的建造物から追放で反対運動 クロアチア》[掲載日 2022年4月18日 18:03] に,クロアチアの観光地であるドブロブニク市に住んでいるアナスタシアという名のネコの話題が載っていた.名はアナスタシアである.
 さすがは東欧の野良ネコ,上品なお名前だこと.愛称ならアーニャだ.
 そういえば米原万里さんの本に『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』があったなあ,なんてことを思いながらなんとなくアナスタシアだけで検索してみたら,なーんだ,アナスタシアというネコは日本では割とよくいるのね.クロアチアではどうか知らんけど.
 
 さて,テレ朝news《「愛犬を助けて」ウクライナ避難者の負担…1日3000円 ペットに「法律の壁」》[掲載日 2022年4月14日 18:56] の報道に接して心を痛めた人は多かっただろう.
 ウクライナから戦火を逃れて日本にやってきた家族のポメラニアンが,空港の動物検疫所で飼い主から隔離されてしまっているとのニュースだが,テレビ朝日のニュースから下に引用する.
 
ウクライナ侵攻は家族である動物たちにも暗い影を落としています。日本で暮らす避難者が、日本の法律の壁に阻まれ一緒に連れてきたペットを殺処分される恐れがあると救済を訴えています。
 ……飼い主は、キーウからポーランドなどを経て日本に避難してきたカリナ・ターニャさん(50)。娘(15)と愛犬と今月9日に来日しました。
 ……日本に避難した、カリナ・ターニャさん:「レイは180日の待機期間を過ごすため取り上げられました。とても残念です。今までいつも一緒にいたので、とても心配しています」
 日本では狂犬病予防法に基づき、最長180日間、動物検疫所で検査を受けることが義務付けられています。
 日本に避難した、カリナ・ターニャさん:「国によってルールが違うことは理解しています。しかし私たちは半年も待てません」
 さらに、動物検疫所から届いたメールがカリナさんに重くのし掛かりました。
 動物検疫所・成田支所:「料金のご案内です。1泊3000円×181日分と交通費3000円で54万6000円。もしお金を支払えなければ、レイ君の世話をすることはできません」
 カリナさん:「彼(レイ)は私たちと離れていては生き残れません。こんなことだったら母国で彼(レイ)と一緒に死ぬべきでした」
 
 この件をすぐに維新の奥下議員が衆院環境委員会で取り上げた.
 スポーツニッポン《ウクライナ避難者が連れてきたペット 衆院環境委員会で議論》[掲載日 2022年4月17日 5:30] から下に引用する.
 
日本維新の会の奥下剛光衆院議員が15日、衆院環境委員会で質問。「隔離は仕方がないとしても、検疫所からウクライナから日本に避難してきた家族にメールが来て“1泊3000円×180日分+交通費3000円=54万6000円。これを支払わなければ犬の世話をすることは出来ません”というようなメッセージが届いた。お役所仕事だなあと感じた。ここで殺処分にしないということを確認したい」と山口壮環境相に答弁を求めた。
 山口氏は「農水省からは動物検疫所が飼育費用を請求している事実はなく、すぐに殺処分することはないと聞いています。環境省としても、避難民とともに連れて来られたペットが殺処分されることがないよう農水省と連携して取り組む」と語った。》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 カリナ・ターニャさんに動物検疫所から実際に《もしお金を支払えなければ、レイ君の世話をすることはできません》(つまり殺処分します) というメールがきているのだから,《農水省からは動物検疫所が飼育費用を請求している事実はなく、すぐに殺処分することはないと聞いています》は事実と異なる.費用を請求したのは事実だ.
 従って明らかに,動物検疫所かあるいは農水省が,山口環境相に嘘の報告をしたのである.
 しかし山口環境相は,テレ朝のニュースをネットで確認することなく,官僚が作成した虚偽答弁をそのまま述べた.自分の答弁が嘘であることを知りもしなかっただろう.
 一報の奥下議員も,この件をまじめに取り上げる気はなかったらしく,山口環境相の虚偽答弁を追及しなかった.
 どいつもこいつも歳費ドロボーめが.
 奥下議員のスタンドプレーと山口大臣のぐーたらぶりに,ほっとしたのは農水省の担当者だ.
 奥下議員からの質問予告がきて調べてみたら,動物検疫所は費用請求と殺処分予告をしたと言うではないか.
 メディアがこの件に首をつっこんできて「動物検疫所がこれまでに行ってきたな殺処分の実態!」なんて記事を書かれたら一大事である.
 そこで,ただちに策を講じた.
 続報 (毎日新聞《ウクライナ避難民のペットに特例 飼い主と滞在可能に 農水省》[掲載日 2022年4月18日 19:46]) に書かれているように,ターニャさん家族は愛犬を殺処分されずに済んだのである.
 国会質問から解決まで,この間,わずか一日である.これで動物検疫所が出したメールの件を追及されずに済んだ.農水の担当者は有能だと私は感心した.
 

[追記 4/20]
 ひろゆき氏が,農水省の対応に異議を唱えている.
 しかし今回の,ターニャさんの愛犬に対する特例措置は,実は前例のない特別な措置ではない.
 海外で起きた地震や津波に政府が災害救助犬を派遣することがあるが,その際,救助犬が帰国する時にとられるルールを,今回の場合,ターニャさんのペットにも適用したということである.
 具体的には,ウクライナで狂犬病の予防注射を受けていることと,狂犬病の抗体価を測定して規定値以上の場合に日本入国が許可される.
 ただし抗体価が規定値以上でも,既に罹患して発症前である可能性は捨てきれないので,経過観察を行うこととされている.
 ひろゆき氏は,ターニャさんの犬にとられた措置に異議をとなえるのであれば,災害救助犬の場合の特例措置にも異議を唱えるのが筋である.(これは,ひろゆき氏の意見が誤りであるという趣旨ではない.異議が中途半端だという意味だ.動物防疫の原理原則に絶対に例外を設けてはならないとの,ひろゆき氏の主張は傾聴に値する)
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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