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2022年4月18日 (月)

食い逃げ

 STVニュース北海道《ビール・おつまみで1万円以上を無銭飲食…男(68)を逮捕》[掲載日 2022年4月17日 13:58] から下に引用する.
 
《札幌・白石警察署は17日、詐欺の疑いで札幌市北区に住む無職の男(68)を逮捕したと発表しました。
 男は16日の午後9時頃から17日の午前0時半にかけて、札幌市白石区の飲食店で店長に対して、支払う意思も金もないにも関わらず、ビールや枝豆など1万230円相当を無銭飲食した疑いが持たれています。
 警察によりますと、男はわずかな小銭にしか持ち合わせてなく、男が支払えないことに気づいた店員が通報したということです。
 男は調べに対し容疑を認めていて、警察は動機などについて詳しく調べています。
 
午後9時頃から17日の午前0時半にかけて》とあるから,店に三時間半も一人で長居したことになる.いかにも怪しい客だ.
 夜中の零時を過ぎ,営業時間が終わったので店員が「お客さん,そろそろ〆るんでお会計をお願いします」と店員が言ったら,件の爺さんが「カネはない」と答えたという事情かと思われる.
 長時間腰を据えていたのに《ビールや枝豆など1万230円相当》と記事にある.代金の額は,まあそんなところが普通だろう.三時間余で一万円は,高額を請求されたというわけではない.この金額だと,ほとんど食わずにビールだけチビチビとみみっちく飲んでいたと思われる.実に怪しい客だが,店としては咎める理由もないから,どうしようもない.
 逮捕後の調べでは,爺さんは小銭しか持っていなかったというから,はなから無銭飲食するつもりだったのは明らかだ.
 だとすると,詐欺罪成立の要件を満たしているので,詐欺罪の容疑で逮捕されたあとは留置場に収容され,起訴,収監という運びになる.収監される理由は,詐欺罪には罰金刑がなく,懲役刑のみだからである.
 ここで疑問が生じる.
「無銭飲食」でウェブを検索すると,実に多くのコンテンツがヒットするのだが,書いている法律家たちはみんな同じことを書いている割に,私たちが知りたいことは全く書いていてくれない.
 それは例えば,「初犯の場合,反省していれば不起訴になることが多い」と弁護士は書くが,問題は「食い逃げの金額が少額で,かつ初犯だが全く反省の色が見えない」場合はどうなるか (執行猶予がつくか否か) だ.
 あるいはまた,私たちが知りたいのは「立ち食いの掛け蕎麦二百八十円」でも食い逃げすると懲役刑をくらうのか (刑期は食い逃げの金額と関係あるのか),ということである.
 
 コロナ禍のせいで仕事を失い,財布に小銭しかなくなって追い詰められた人はまことに同情に値する.
 しかるに上の新聞記事にある札幌市の爺は,三時間余も酒を飲んだ.財布には小銭しかなかった (あるいは意図的に小銭しか持たずに飲み屋に入った) としても,カネに困っているわけではないのだ.
 こいつの犯行動機はいかなるものであるか.遊びのつもりだろうか.私は知りたい.
 
 というのは,爺の無銭飲食が最近多いように思うからである.
 無銭飲食関係の事件記事で多いのは,昔からコンビニのコーヒーで,R (百円) のカップを買ってL (百五十円) のボタンを押す,というやつだが,つい最近も福岡県糸島市で七十二歳の爺がこれをやった.(テレビ西日本《コンビニのセルフ式コーヒー 100円で150円分注ぐ“窃盗”繰り返す 72歳男を現行犯逮捕 福岡県》[掲載日 2022年4月13日 18:00])
 この新聞記事によると,爺は窃盗容疑で逮捕されている.コンビニのコーヒーの場合は,著しく少額であるため,敢えて罰金刑のある窃盗の容疑で逮捕するものらしい.法の適用が恣意的のようだが,それが実際のようだ.
 以上,飲み屋でビールを一万円飲み逃げすると懲役刑だが,コンビニのコーヒーは罰金刑のように思われる.
 鋭意ウェブを調査したのだが,百円と一万円の中間金額,例えば立ち食い蕎麦屋あるいは牛丼店で食い逃げすると罰金刑 (窃盗罪) なのか懲役刑 (詐欺罪) なのか,遂に明らかにならなかった.
 
 それにしても,小中学生がやる遊びの万引きみたいなことを高齢者がやるようになった社会はいかがなものか.「食い逃げ白書」みたいなタイトルで世相を斬る本を書いてくれるライターがいるとおもしろいのだが.
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)


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