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2022年3月19日 (土)

博多ラーメンとキクラゲ

 私が初めて博多ラーメンを食べたのは学生時代だ.昔々の昭和四十年代に,東京や神奈川に店を多く出していた博多ラーメンのチェーン店があった (私の行動範囲の藤沢駅近くにもあった) のだが,今はもうどこにもないようだ.ツブレたのかも知れない.
 いまも東京と東京周辺に進出している博多ラーメンの店は,スープのケモノ臭をかなり抑えていて,関東の人間にも抵抗なく食べられるように工夫している.しかしこういうタイプの博多ラーメンを,御当地の人々も食べていると思ったら大間違いである.
 博多の観光地化していないあたりに行き,固定屋台がいくつか集まっている界隈に行くと,スープから発せられるケモノ臭が漂っている.
 慣れればおいしいクサヤの干物というが,博多ラーメンも慣れればおいしいとひとは言う.
 さらには,世の中には博多ラーメン原理主義が存在すると言われている.誰が言っているかというと私だが,あの臭いこそが博多ラーメンの真髄なのであり,観光地化された博多ラーメンなんか認めないと言うひともいると言われている.誰がいっているかというと私だ.
 で,慣れればおいしいといっても,関東地方の人間は,あの臭気に慣れるほど毎日食べるわけではないので,通販とかで手に入るソフトな博多ラーメンにしておくのが無難である.
 というわけで,私が気に入っている博多ラーメンはこれだ.
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 このラーメンをアマゾンで注文すると,数日で届く.
 スープは,博多の人には「違うっ」と言われそうだが,私らにはとてもおいしい.
 麺は,たっぷりの沸かした湯に投入して,再沸騰してから二十秒茹でるとよい.再沸騰してから一分も茹でると,にゅうめんのようになるが,にゅうめんがお好きなかたはそうしてちょうだい.(*註)
 
 さて問題はトッピングだ.
 博多ラーメンらしさを醸しだすには,キクラゲ (の細切り) が不可欠だと言われている.誰が言っているかと,以下略.
 キクラゲを載せて,これに紅しょうがを追加すればもう完璧.イタリアに「貧乏人のパスタ」があるのと同様に「貧乏人の博多ラーメン」があると言われているのがこれだ.誰が言って,以下略.
 それくらい博多ラーメンにとって大事なキクラゲなのであるが,出来合いのスーパー惣菜にはないのである.自分で調理するしかないのだ.(もしかすると博多のスーパーにはあるのかも知れないが)
 ちょっとめんどくさいが,乾物のキクラゲを買ってきて,水戻しして拵える.(やり方は《料理の基本!きくらげの下ごしらえ》)
 お好みで,めんつゆで味をつけてもよい.
 その乾物のキクラゲだが,国産と中国産とで,全く価格帯が異なる.
 国産は一桁高いのである.
 元々がキクラゲは中国料理の食材だから,中国産を買えばいいようなものだが,一つ注意点がある.
 品質のよいもの (食べても安全なもの) は,水で戻した時に水は着色しないのだが,黒~黒青っぽいに色がつく場合がある.
 これは水溶性色素で着色したものだ.色素に何が使用されたかは消費者には確認できないので,もしこんな風になったら,捨てるのが安全だ.(これまでに摘発された例では,ブルーブラックの万年筆インクで染めた例がサイテー品質だ)
 国内のキノコ生産者がもっとキクラゲを作ってくれるとよいのだが,市場規模が小さすぎるのだろう.
 キクラゲと鶏卵の炒め物は中国料理の定番だが,国産キクラゲで作ると高級料理になってしまう.私はあれが好物なのだが,気軽に作れないのが残念だ.
 
(*註)
 博多ラーメン原理主義者は茹で方にもうるさくて,私たち関東の人間が「おいしいおいしい」と言って食べているラーメンを小馬鹿にする.
 アマゾンのレビューでも原理主義者が蘊蓄を垂れておる.うっせーうっせーと思いつつ紹介する.
茹で方の名称   茹で時間   茹でた状態
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なま       1秒      粉っぽい.普通の人は腹を壊す.
湯気通し     3秒      普通の人には食べても「なま」と「湯気通し」の区別はつかないはず.
粉落とし     3~7秒    これのどこがうまいのか,アホもいい加減にせよ.
ハリガネ     7~15秒    上と同文.
バリカタ     15~20秒   これくらいから普通の人にも食べられる状態になる.
硬め       20~45秒   少し芯が残って,プツと歯ごたえのある状態.
 
 
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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)

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