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2022年3月10日 (木)

断言すると売文商売がやりにくいから

 DIAMOND Online《ロシアへの経済制裁は逆効果?マックやスタバの閉鎖が招くさらなる「暴走」》[掲載日 2022年3月10日 06:00] から下に引用する.
 
経済制裁で国民に痛みを与えれば、彼らが立ち上がって権力者の暴走を止める、というのは、確かに合理的な考え方だ。が、80年前の日本を見てもわかるように、戦争というのは、「正しい情報」が揃っていたとしても、合理的な判断ができない時に起きるものなのだ。
 プーチンの暴走を食い止めるために国際社会が連帯・連携すべきであることにはなんの異論もない。しかし、一方で過去の歴史を学べば、「ロシア国民」を追いつめるようなことをしてもさらなる対立と憎悪をあおるだけで逆効果になってしまう恐れもある。
 今我々がやるべきは、ウクライナの人々を救うことであって、必要以上にロシアの人々を苦しめることではないのではないか。》(引用文中の文字の着色は当ブログの筆者が行った)
 
 上に引用した文章の筆者はノンフィクションライターの窪田順生である.
 窪田は経済制裁が逆効果であった例として太平洋戦争を例示している.それ自体は窪田だけの独自見解ではないから傾聴に値するが,それならばどうしたらよいかについて全く自分の見解を示さないのはなぜだ.
 窪田は《今我々がやるべきは、ウクライナの人々を救うこと》と言うが,ロシア,ベラルーシ,中国,インド,北朝鮮,エリトリア,シリアなど,国連総会が先週 (3/2) 採択したロシアへの非難決議で反対・棄権した40ヶ国を除く西側諸国の国民は,窪田にいまさら指摘されるまでもなく承知している.当たり前すぎて,そんなことをわざわざ記事に書く意味がわからぬ.
 問題は《ウクライナの人々を救う》手段をどうするかなのだ.
 第三次大戦も辞せずにNATOが軍事介入することは行ってはならぬと米英仏独政府が一致している.そこで経済制裁が行われているのだ.
 窪田が経済制裁に反対するというなら,対案を示すべきである.それをしないのはなぜだ.
 橋下徹と玉川徹の二人は,ウクライナ人の命を救うためにはロシアに降伏すべきだと主張している.
 ロシアに降伏すれば,ウクライナ国民を待ち構えているのは強制労働か銃殺であるが,橋下と玉川の二人は平気で降伏を主張する.
 だが窪田には,橋下と玉川のように非人道的言辞を弄する度胸はない.それでコソコソと曖昧に《今我々がやるべきは、ウクライナの人々を救うこと》などと卑怯未練なことを書いているわけだ.本音は「ウクライナは降伏せよ」に違いない.
 ついでに書くと,私は米英仏独の対ロシア行動を支持している.その立場から,上のことを書いた.
 
 もう一つ.窪田は《必要以上にロシアの人々を苦しめることではないのではないか》と主張している.
「必要以上に苦しめてはいけない」なら,必要充分な程度に苦しめるのはいいわけだ.日本語の論理ではそうなる.
 ならば窪田は,どれくらいの苦しめ方ならいいのか,それを示さねばならない.
 また文章作法として,こういう主張をする場合は「ことではないのではないか」などと長たらしくヘッピリ腰の文章を書いてはならぬ.これは常識だ.ならば窪田は「ことではない」となぜ書かぬのか.
 要するに窪田は断言したくないのだ.戦争が終わったあとで「いやーそんなことを私は言った覚えはありませんなー」としらばくれつもりに違いない.断言すると売文商売に支障が生じるからだ.
 

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ウクライナに自由と光あれ
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(国旗画像は著作権者来夢来人さんの御好意により
ウクライナ国旗のフリー素材から拝借した)

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