青唐がらし味噌
長野県に小川村というところがある.長野市と北安曇郡白馬村の中間にあり,風景の美しい土地だそうだ.
この小川村に第三セクター方式による村の事業で「おやき」(長野県の郷土料理) を製造販売する会社である「小川の庄」が作られたのは1986年とのことである.(同社の公式サイトにそうある)
ある日,藤沢駅北口のスーパー「サミット」で買い物をしていた時,瓶詰めの棚に「農家の味自慢【青唐がらし味噌】90g入り」を見つけた.「小川の庄」の製品である.
これはいわゆる御飯のお供だが,瓶とラベルのデザインがちょっといいなと思ったので購入した.
ちなみに,パッケージが載っているアマゾンの商品説明ページは以下の通り.ただしこれは大手通販サイト用商品のようで,140g入りである.当然だが通販物流コストが上乗せされるから,スーパーで販売されている商品よりもかなり割高となる.
で,帰宅して賞味してみたら,これがなかなか旨い.白い飯が進むというやつだ.
この食品の原材料は以下の通りである.
[原材料]
唐辛子,きゅうり,ふき,味噌 (大豆:遺伝子組み換えでない),みりん,ぶどう糖果糖液糖,米麹,かつおエキス,しょうゆ (大豆:遺伝子組み換えでない,小麦を含む),菜種油 (遺伝子組み換えでない),梅酢
原材料表示を読めば明らかだが,日持ちを延長するための添加物は加えられていない.また色素も香料も無添加である.ラベルに開封後は1週間以内に食べてくれと書かれている.
さて,この「青唐がらし味噌」と類似の商品を久世福商店が販売している.アマゾンの商品説明ページは以下の通り.
同様に原材料表示を引用する.
[原材料]
信州味噌 (国内製造),青唐辛子 (国産),水あめ,本みりん,植物たん白加水分解物,砂糖,寒天,酵母パウダー,/pH調整剤,甘味料 (ステビア),(一部に小麦、大豆を含む)
どちらがおいしいか,「小川の庄」の製品と実際に食べて比較してみるまでもない.久世福の青唐辛子味噌は,甘い味噌に青唐辛子と調味料を混ぜただけのものである.安いけど.
しかも,食品の味を悪くするpH調整剤を使用し,さらに砂糖を使用しているにもかかわらず意図不明のステビアも添加している.まことに不自然なレシピと言わざるを得ない.安いから.
久世福の青唐辛子味噌には「自然でおいしいものを作って消費者に食べてもらいたい」という製造者の心持が感じられない.安いけど.
私ならこんな「テキトー仕事」の久世福の青唐辛子味噌ではなく,「小川の庄」の青唐がらし味噌を食べたいと思う.高くてもいいから.
| 固定リンク
「食品の話題」カテゴリの記事
- 食品のブランドは製法とは無縁のものか /工事中(2022.06.30)
- 崎陽軒の方針(2022.05.06)
- 青唐がらし味噌(2022.03.27)
- 成城石井のピスタチオスプレッドは(2022.02.17)
- インチキ蕎麦 /工事中(2022.02.06)
最近のコメント