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2022年2月26日 (土)

ウクライナ軍があと一週間踏みこたえれば

 プーチンのウクライナ侵攻作戦に齟齬が生じているのかも知れない.
 時事通信《ロシア、侵攻初日の損失450人超=「目標達成できず」と英国防相》[掲載日 2022年2月25日 19:29] から下に引用する.
 
ウォレス英国防相は25日、民放スカイニューズに出演し、ウクライナに軍事侵攻したロシアが初日に450人超の人員を失ったと述べた。さらに「25日朝(欧州時間)の時点では、ロシアは主要な目標を何一つ達成できなかったというのがわれわれの評価だ」とも語り、初日の作戦は失敗だったとの英政府の分析結果を公表した。
 
 国内外のメディアが「数時間以内にキエフ陥落の可能性」と報じてから一日近くが経過している.
 今朝のNHKニュースも英国と同様の観測を示し,大破して放置されたロシア軍戦車の動画を流した.
 制空権も完全にロシアの手に落ちたわけではなさそうだ.米国の見解は朝日新聞が伝えている.
 朝日新聞DIGITAL《ロシアのキエフ進軍、減速か ウクライナ側の抵抗を前に 米当局見解》[掲載日 2022年2月26日 03:43] から下に引用する.
 
米国防総省の高官は25日、ロシア軍のウクライナ侵攻が、ロシア政府が想定したよりも強い抵抗を受けているとの見方を示した。首都キエフへの進軍も続いているが、ウクライナ側の抵抗を前にして、ロシア軍の勢いはやや減速気味だという。
……ウクライナ軍の対空ミサイルなどは被害を受けているが、防空システムは完全に破壊されてはおらず、ロシア軍は制空権を確保するには至っていないという。
 
 このように全くの劣勢ながらもウクライナ軍は抵抗を続けているようだ.
 プーチンが核兵器の使用に言及したのは,地上軍の戦闘においては軍の士気の果たす力が大きいからだ.それは第二次大戦で明らかとなり,大戦後は米国がベトナム戦争を始めとする幾つかの戦争で最終的には敗北したことでも証明された.
 大義名分を持たぬ侵略軍の士気は下がる.士気が下がれば厭戦気分が部隊に蔓延し,戦闘で敗走する可能性が出てくる.
 これを避けるには,核兵器一発で決着をつければいい.プーチンが核戦争を辞さずとのブラフをアナウンスしたのは,地上戦に完全な勝算が立たなかったからではないか.
 軍事評論家の西村金一氏はJBpress《ウクライナ侵攻したロシア軍はどこまで強いか》[掲載日 2022年2月25日] で,ロシア軍の士気は高くないと述べているが,これは英国国防相の実戦評価と一致する.
 プーチンは,キエフに電撃侵攻してただちに傀儡政府を樹立する予定だったと思われるが,なぜかウクライナ軍にクーデターを呼び掛けた.(読売新聞オンライン《プーチン氏「自分の手で権力を奪い取れ」…ウクライナ軍にクーデター促す》[掲載日 2022年2月26日 06:54])
 これは,キエフを占領してから傀儡政府の首班にすげる予定だったロシア系工作員に何らかの支障が生じてしまったのではないか.プーチンがクリミアを併合したあと,ウクライナは国内のロシアのスパイ網摘発に力を入れてきたという.その工作員網が寸断されてしまったとの説がある.(日刊ゲンダイ《ウクライナに思わぬ苦戦でプーチン大統領イライラ! 誤算続きで短期攻略のシナリオ崩壊》[掲載日 2022/02/28 13:50])

 北京オリンピック中のプーチン・習会談で,オリンピック閉会からパラリンピック開会の間にウクライナ侵略を完遂する密約がなされたと推測される.従って,パラリンピック開催までウクライナが攻撃に耐えれば,各国の経済制裁を受けるロシアを支える中国のメンツは丸潰れになる.習近平にしてみれば,そこまでされてもプーチンを支える義理はない.
 ウクライナ軍と国民の士気は高いと報道されている.ロシアと中国の蜜月にヒビを入れることができれば,ウクライナに勝機が訪れるかも知れないのである.

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