蛇口の水漏れとか水道の点検とか
まいどなニュース《もう少しで8万円ぼったくられるハメに… マグネットちらしの水道工事業者を呼んだ顛末を描いた漫画が話題に》[掲載日 2022年2月15日 21:10] は役に立つ情報だと感じた.
このマンガに描かれているように,水回りの修理業者には悪質な詐欺まがいの者が多いらしい.
その種の水道の補修 (蛇口からの水漏れなど) 業者のテレビCМを観ていると怒りを感じる.
例えば,一般家庭のキッチンで,シンクのところの蛇口のハンドル部分から派手にブシューと水が噴き出ているシーンが出てくる.
出演の女優さんが成すすべなくオロオロしていると,おまかせくださいとか何とか言って,業者がやってきて修理する.
女優さんが,よかった!と言って業者に大感謝の演技をする,という具合だ.
しかし実は,CМと異なり,いきなり水が激しく噴出する水栓の事故は「あり得ない」のだ.
少し詳しく書くと,この箇所での水漏れ原因は,水栓金具の中に入っている部品の消耗に限られる.
ハンドルを左右に回して開閉するタイプの場合の水漏れは,以下の二つの消耗部品のいずれか,または両方の劣化に限られる.
* 水栓コマ 13用 (アマゾンで入手できる部品の例)
* 水栓ハンドル内パッキン 13用 (アマゾンで入手できる部品の例)
レバー式水栓の場合は,水栓金具の中にそれ用の部品が入っているので,その部品を交換すればよい.
今は便利な時代で,水栓の修理について詳しく解説してくれているサイトが存在する.(例《蛇口修理ガイド 蛇口は素人でも修理できます。是非挑戦を!》)
水栓の修理はDIY以前のことなので,予めウェブ上の解説記事を読んで,知識を得ておけば,水漏れが起きても慌てずに済む.
そして重要なことだが,この箇所の部品劣化による症状は,水がチョロチョロと漏れ出すことである.
絶対に,いきなり水が激しく噴出する事故は起きない.
しかるにテレビは誇大な広告を流し続けている.
悪質広告の一例を動画で紹介する.《クラシアンテレビCM OB森末慎二キッチン篇》だ.
おそらくこのシーンは,水栓金具の部品 (バルブカートリッジ) を意図的に破壊して水を噴出させるという「演出」を行ったものだ.
出演している主婦役の女優さんの名前は調べてもわからなかったが,YouTubeの動画を再生停止しながら見ると,《♪急に困った水まわり~》と言いつつ,水漏れ噴出がすごくうれしそうである.
子役の子も,キャーキャー大喜びだ.
キッチンが水浸しなのに,父親役の森末慎二は,やってきたクラシアンのサービスマンに《おーい,こっちこっち~》と満面の笑顔でノンビリと手を振って迎えている.
この家族は水漏れがそんなに楽しいのか.どんな家族だ.これはあり得ないシーンを撮った脱力系CМの傑作だと言ってよい.
さて先日,陋屋のドアホンをピンポーンと鳴らした者がいた.
「どちらさまですか?」と私が訊ねたところ,そいつは飛び込み営業の業者で,「水道管の点検に参りました」と答えた.
私が「来てくれと頼んだ覚えはないですけど」と言うと「いやーこの辺のお宅を全部点検しているんですよー」と言う.
私「だからー,うちは点検して欲しいなんて言ってないです」
業者「いえ,あっちは点検したけどこっちは点検しなかったとか,そういう不公平があってはいけないので,ご近所全部を点検しているんですよね」
私「不公平があってはいけないとか,随分と上から目線な言い方ですね」
業者「不公平ってのは私が言ってるんじゃなくてですね,最初に点検したお宅の人に,うちだけじゃ不公平だから,この近所を全部公平にまわってくださいねーと言われて,それで巡回してるんですよ」
私「それだったら,点検ご希望のかたは電話して欲しいというチラシを前もって入れなきゃだめです」
業者「チラシ入れても電話くるわけないから来たんですけど」
私「だからー,私が来てくれといったら来るのが礼儀というもんだよ.そもそもあなたの言葉は礼儀がなっていない」
このあと,言い間違いの揚げ足を取ったり,敬語の使い方がわかってないとか ネチネチといたぶったら こまかく訪問営業の指導をしたら,遂にキレた.
業者「こんなうち,こっちからお断りだーっ」
私「こっちからお断わりってのも間違いで,あ,こら待ちなさい,話がまだ終わって……」
このコロナ禍で,老人は暇を持ち余しているのである.
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